第56話 新キャラ
学校に近くなればなるほど足どりが重くなる
(これが無限なのか)
駅から歩き学校の直ぐ側まで来た
俺は今クラスメイトからどう思われているだろう
少し前までは少し友達がいる
気にしなくていいタイプの人
だったと思う、でも今は
急に一週間ほど休んだと思ったらクラスの中心に近いやつと問題を起こして、文化祭実行委員のくせに遅刻するやべーやつ、という認識なのではないか
そう思えば思うほど足どりが重くなる
「あー桜井君だ~」
突然後ろから声をかけられた
後ろを振り向き声を発した人と向き合う
「誰ですか?」
「えー、酷いな、忘れちゃったのかな?」
「えと、同じクラスの人ですか?」
「そうだよ、クラスの委員長だよ!」
そこからは委員長の隣を歩き、話しながら学校に向かう
(確かに言われてみればそうだ、名前知らないけど
ていうか遅刻してるのにこんなにゆっくり歩いていいのだろうか?)
「あの〜なんで俺に声かけてくれたんですか?」
恐る恐る聞いてみる
「ん?ただ単に君のことが気になってたからじゃだめ?」
意外な返答
びっくりして少し固まってしまった
「気になったとは?」
「そのままの意味だよ、なんか、君色々と無理してない?」
「無理ですか?」
「そう、なんか辛そうな顔してるし、昨日なんかあったでしょ?文化祭のやつ以外に」
委員長は感が良かった
もし何かあったかと聞かれたら文化祭のやつに選ばれた話をして切り抜けようとしたけど、先に道を塞がれてしまった
「あ〜えっとですね、」
返答に困って言葉が詰まる
「やっぱり、別に答えなくてもいいけど、一つだけ言わして、無理しないで」
「俺は別に無理なんて、」
「私からは無理してるように見える、というかこの大切な時期にクラスメイトがダウンするのはだめだから、クラスのために無理しないで」
「わかりました」
一応答えておいたが、無理ってなんだろう
「こんな話はやめにして学校まで走るぞ問題児君」
「えぇ、、俺ってやっぱり問題児ですかね?」
「噓嘘、冗談だって、マイケル、マイケル、」
「マイケルって急にどうしたんですか?」
「なおさら引かれてしまった!?」
「まぁいいから走るぞマイケル」
「俺の名前桜井なんですけど、」
「まぁいいじゃないかマイケルさぁ行くぞ」
「はい、」
(委員長はもっとしっかりしてる人だと思ってたな
名前も知らないけど)
ここから委員長と学校まで競争をした
ずっと文化部だった意地を見せしっかりと
負けた
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