第46話 出し物決め


「なぁ桜井、生徒会室行ってみようよ」


頭の上にはてなが出るような顔をしていると芽依さんが説明をしてくれた


「生徒会室なら過去の文化祭の出し物とかわかると思って、どう?」


「なるほど、行ってみましょうか」


「よし、じゃあ決まり、早速向かおう」



そんな話をした10分ほどあと俺たちは早速生徒会室前に来ていた


「桜井、こういうのってなかなか緊張するな」


「確かに、あんまり来たことない場所だと緊張しますね」


「よし、開けるぞ」


芽依さんはそう言うと生徒会室の扉を開けた


「すいませーん天王寺さんいますか?」


「まずは名前と要件をってなんだ里中さんか、どうぞどうぞ入って、そこの子は里中さんの彼氏さんかな?どうぞ入って」


俺と芽依さんは生徒会室に案内された


「そこのソファーに座ってください、あと少々お待ちください」


生徒会長がそう言ったので少し待つと生徒会長が何かを持ってきた


「こちら紅茶とクッキーです」


申し訳ないと思ったのだが受け取っておく


少し沈黙になったあと生徒会長が口を開いた


「いや〜それにしても芽依ちゃんが男の子連れてくるとわね〜」


「ちょっと響ちゃんやめてよ〜桜井とはそういうのじゃないから」


「あら、どうしたの?芽依ちゃんの彼氏さん、そんなに情熱的な目で見られてもそういうのは段階を踏まないと、告白は3回目のデートの後でね」


「いや、違うくて、その〜さっきと比べて結構印象変わったな〜と、あと彼氏じゃないです」


「あ〜それね〜いつもは気品高き生徒会長を演じてるんだけど芽依ちゃんの前ではいつもこうなのよ

芽依ちゃんとは昔から一緒だから」


「私は桜井の前では気品高き生徒会長をするのかと思ってあんまり話したことない風に名字で呼んだのに」


「そんな釣れないこと言わないでよ〜」


生徒会長はそう言いながら芽依さんにほっぺをこすりつけていた

ここが楽園か


「って私はこんなことするためにここに来たんじゃないのに」


「そういえば何か用事があって来たんじゃないの?」


「そうだよ、過去の文化祭の出し物を見てから決めようと思って」


「あら、私達のクラスの出し物はもう決まったじゃない?」


「桜井のクラスの出し物決まってないなら」


やらなきゃいけないような気がしたので少し頭を下げる


「あら〜そういうことなのね、でもね後輩くん優しくされたからって芽依ちゃんのこと好きになっちゃだめだよ、芽依ちゃんのこと狙ってる男子多いんだから」


「そうなんですね、芽依さんすごいです」


「そんなことないでしょ」


「芽依ちゃんのそういうクールなところが好きなんだって、授業サボるところがかっこいいとも聞いたわよ」


「確かに芽依さんってかっこいいですよね」


「あーもう、うるさい、うるさい、早く本題に入るよ」


心なしか芽依さんの顔が少し赤いような気がするけど多分気のせいだろう


「少し待っててね、過去の書類探してくるね」


数分後複数個のクリアケースを持って生徒会長が現れた


「過去の書類だとこのくらいしか残ってなかったわ、良いのがなかったらごめんなさい」


「全然大丈夫です、ありがとうございます」


お礼をしたあとケースの中の書類に目を通す



結構な数の書類を見てから良かったと思うものを芽依さんに聞いてみる


「このパン屋さんいいと思ったんですけどどうですか?」


「おぉ、奇遇だねあたしもこれがいいと思ってたんだよね」


「すごいですね、ならこれにしましょうか」


「そうだね、じゃあこれで今のところ決定かな?明日の朝クラスの人に聞いてみてオッケー出たらだけど」


「確かにそうですね、俺たちだけで決めるわけにはいかないですよね」


「そうそう、決めるのに参加しないくせに文句言ってくるやついる」


生徒会長も会話に参加してきた


「やっぱり生徒会長って大変なんですか?」


「そりゃあもちろん大変だよ、例えばね、、、」


それから30分ぐらい生徒会長と話をしてから生徒会室を出た


「それにしても決まって良かったですね、」


「ねぇ、桜井、そんなことよりさ、さっき言ってたこと本当?」


「へ?」

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