第8話 唯さんとの共同生活


「唯さんだめですってこれ以上は」


「なんでぇ?」


そうたずねてくる唯さん

いつものしっかりとした唯さんとは違い目がとろんとしている

酔っているのだろうか?

俺のそんな気も知らずよってくる唯さん


「そういうのは恋人同士じゃないと」


「私は純平くんのこと好きだよ」


「っ、お、俺も唯さんのこと好きですよ」


「なら、いいよね、」




「っは」


何がいいと言うんだ

やっぱり俺も男子高校生か、


俺は最低だ

いくら唯さんが美人でいい匂いがするからといって

俺の恩人なのに、そんな夢を見るなんて


今どんな状況かというと

先程まで唯さんと一緒に寝ていた

なんでも布団が一つしかなかったのだ

俺は床でもソファーでもどこでもいいです

といったのだが唯さんの


「病人なんだから私に看病されてください」


という一言にはかなわなかった


その後は唯さんがソファーで寝ると言い出したので

それは流石に申し訳ないと言い

そこから少し言い合いのようなものをして

結局二人で寝るようになった

失礼だと思うので、できるだけ考えないようにして寝た


起きたら唯さんはいなかったので多分何かやっているのだろう


(俺もそろそろ起きて手伝わないと)


「おっ、純平くんおはよう」


「唯さん、おはようございます」


平常心、平常心、何も考えるな


「純平くん、顔少しあかい?」


そう言い顔を近づけてくる唯さん


「多分起きたばっかりだからだと思います」


目をつむりながらそう答える


「そうなのかな?熱とかないといいけど」


「体は特にだるかったりしないので大丈夫だと思います」


「そっか、それなら良かった」


「はい、」


「それじゃあ純平くんは起きたことだし、買い物に行こう」


「買い物ですか?」


「うん、買い物、必要なものあるでしょ、ほら、この期間に遊ぶためのもの」


「あー、それなら僕部屋にお財布取りに行ってくるので少し待っててもらってもいいですか?」


「だめです、行かせません」


「え?、」


「お金のことは気にしないで、そもそもこの休み自体私が勝手に決めちゃったことだから」


「でも、流石にそこまでは」


「こういうときは年上に甘えるんだぞ?」


「そういうことならお言葉に甘えます」


「うん、それでいいんだよ、これからも私のことどんどん頼ってね、欲しいものとか、やりたい事とか、どんどん言ってほしい」


「わかりました」


「気が済むまでどんどん私に甘えてね」


「はい」



この人は俺のことを甘やかして最後に食べるのだろうか?

と思った

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