タイトル『元勇者の逃亡劇』とキャッチコピー『今度こそ自由に生きたい元勇者』だけ見ると誤解しがちなこと、それは本作の主人公が「もうすぐ14歳になる元気で強くて正義感にあふれた女の子」だということ。
間違っても勇者を引退したオッサンとか出てこないから!
かわいい『リベア』ちゃんが主人公だから!
・・・と声を大にして言いたい。
リベアちゃんは貧しい村に生まれ、飲んだくれの父親に酒代の足しにと売られてしまった。
だが人買いに連れて行かれる馬車の中、幻想的な夢を見たことで前世の勇者だった記憶がよみがえり、魔法を使えるようになる。
前世の知識を生かしてリベアは人買いの組織を倒し、ほかの少女たちをも救うのだ。
その後も若い冒険者たちを救ったりと、本人は否定するかもしれないが、勇者らしい正義感にあふれている。
つまり、とても魅力的な主人公なのだ。
そんなリベアがなぜ「逃亡劇」を繰り広げなければならないかというと――
前世の主君である王もまた現代に転生し、リベアを探しているからなのだ。
彼に捕まったらまた勇者として戦いに行かされると信じているリベアは、逃げることを決意する。
なぜ王がリベアを探しているのか?
リベアの記憶と違って勇者がなぜこうも祭り上げられているのか?
ネタバレになるので書きません。
「すれ違い」タグから想像しつつ、本文をお読みください!
これは切ない恋の物語でもあるのです――
果たしてリベアは逃げきれるのか?
二人の間の「すれ違い」は解消されるのか?
そのとき二人の関係は?
ぜひ読んで確かめてみましょう!