ユダとエイジの戦争
猫カイト
第1話出会い
西暦4000年 世界は二つの国家が覇権を争っていた。一つ目の国家はロクサーヌ帝国。
この帝国は技術に優れ様々な兵器を開発しそれを使い国を大きくしていった。
二つ目の国家はジェック共和国。
この国は様々な民族を取り込み大きくなっていった国家だ。
覇権を争そう戦争はもう数年続いている。
終わりの無い戦争と思われたある日
共和国は大型陸上戦艦美龍を開発しそれを投入。
この兵器は我々の想像を越えるほどの超兵器だった。多くの武器 ステルス機能 装甲
これの量産に成功した共和国の勝利は近いと思われていたがここで帝国は大型二足歩行兵器
を戦場に投入。
その二足歩行の兵器は圧倒的な機動力と物量で戦艦蒜生を圧倒し、帝国の優勢へと戦況を進めてしまった。
共和国としては絶望的な状況で追い討ちをかけるようにある情報が入ってきた。
帝国は新たな二足歩行兵器を開発していると
「調査ですか?少将」
「うむ、帝国へ潜入している我らが同志からある情報が入ってきたのだ。中立国のサルネで帝国が新兵器を開発していると。」
と少将は真剣な眼差しでつげる。
「中立国のサルネでですか?あまり信用出来ません。中立国のサルネで作る意味が分かりません。」
「そうだな。私も怪しいとは思っているがその開発していると言われているのがあの二足歩行兵器通称
RWなのだよ。」
少将は圧倒された戦場を思い出しながら告げる。
「あのRWですか。」
「あぁ、だから念には念を入れて調査をし、その情報が本当なら破壊ないし、奪取をしなければならない。」
「それで私に声がかかったと。その情報が本当なら危ない仕事ですね。」
「あぁ、この任務はかなり危険な任務だ。強制はせん。」
「いえ!行かせてください!!私はRWにより多くの仲間を失いました!次の犠牲者を減らせるのならばこの命捧げる覚悟はあります!」
「そうか、本来なら私が行きたい所なのだがすまぬな。こんな危険な任務をさせて」
少将は申し訳なく告げる。
この任務は見つかれば命はないだろう。
それに敵の陣地の中への侵入だ。
成功率はかなり低いだろう。
「いえ!少将は大切なお方です!それに比べれば私の命など軽いものです!」
「そんな事を言うな!命に重いも軽いもない!」
少将は机を叩きそう告げる。
「すみませんでした少将。」
「分かればよい。それと潜入には部下を三人つける。この任務は他言無用だ。無駄な混乱を招きたくない。」
「は!了解しました!」
と私は少将の部屋を後にする。
神は信じるものを救う。
俺はマザーからそう教わった。
俺はその言葉を信じていた。
あの日までは
俺は孤児院で育った。
帝国と共和国の戦争で巻き添えを食らった俺達はマザーに引き取られた。
俺達孤児院の兄弟姉妹達は貧しいが幸せ暮らしをしていた。マザーは優しくそして時には厳しく色々な事を教えてくれた。
そんな幸せな日々は突如終わった。
多くの兄弟姉妹達を引き取りたいと言う団体が現れたのだ。
その団体はこの孤児院が欲しいのだと言うその代わり俺達が住んでいる孤児院より設備のいい施設に移してくれるという。
俺達はマザーといるのが幸せだったのでその話を断った。
だがマザーはこう俺達を諭した。
「行きなさい。体は離れても心は一緒よ。」
マザーは俺達をいい施設にやりたかったのだろうマザーはそういう人だ。
多くの兄弟姉妹達はそのマザーの言葉を受け、施設へと移っていった。
俺は、マザーは年をとっていて一人にするのも心配だったので俺は二人で生活する事にした。元々成人をしたら一人暮らしする気だったし、ちょうどよかった。
そして俺は兄弟姉妹達と手紙を送るという約束をしあい、別れた。
だが兄弟姉妹達から手紙が送られてくることは無かった。それを不信に思った俺は団体から伝えられた住所を検索にかけてみた。
「は?そんな住所存在しない?一体どういうことだ!?」
俺は驚愕した。そんな住所は元々存在しなかったのだ。名前が変わったのかと思ったがどんなに調べてもそんな住所は出てこなかった。
俺はとりあえず団体が欲しがっていた孤児院に行ってみることにした。
孤児院には今までには無かった有刺鉄線と監視カメラが配備されていた。
そして立ち入り禁止の看板と鍵がされていた。
俺は子供の頃勉強の時間から逃げるために開けた秘密の穴を思い出しそこにむかった。
「お、ここの穴はまだあるんだな!」
そして俺はその穴を通る。
ドンと俺は尻餅をつく、どうやら下のベッドは撤去されたようだ。
そこには見たことも無いような機材が多く並んでいた。
「何の施設なんだここ。」
突然サイレンが鳴り出す。
『侵入者だ!!見つけ次第射殺を許可する!』
とスピーカーから流れる。
「射殺!?やべぇ!逃げなきゃ!」
だが、入ってきた穴は高く入れない。
俺はドアに耳を当てる。
ドンドンと走り回る音が聞こえる。
こっちには行けないようだ。
「確か地下にも出口があったはずだ!」
俺は地下へと降りていく。
そして俺はそこで運命の出会いを果たす。
そこには大きな二足歩行の兵器が横たわっていた。
「これRWか!?ユダ?...こいつの名前か?」
俺は肩にユダとかかれた兵器を見る。
普通のRWより装甲を厚くした兵器。
そしてカラーは黒く塗装されていた。
「ここに逃げ込んだのか!?」
男の足音と声が聞こえる。
近づいてきている。
「こいつに乗るしかねぇのか!?」
俺はこの機体に乗り込む。
乗り込んだ途端。
『生体認証登録 初めましてマスター』
と突然機械音声が流れ出す。その声にはどこか懐かしさと安らぎを感じた。
「ウワッ!びっくりした!お前誰だよ!」
『私はノア、この機体ユダのメインAIです。』
「ユダが起動している!?誰だ!ユダを動かしたのは!?」
と軍服の男は銃を向ける。
「やべぇ!気づかれた!」
『気づかれてはまずいのですか?』
「あぁ!そうだよ!」
『了解しました。排除モードに変更にします。』
武器を展開する。
「は!?おい待て!排除モードってなんだよ!?」
ユダは頭部のマシンガンを発射する。
そして軍服の男はチーズのように穴だらけになった。
「グェー 何てことを!?」
俺はあまりの常識場馴れした状況に吐いてしまった。
『マスター汚いです。』
「そんな事言われたって!」
「おい!そのRWのパイロット!我々の仲間か!?」
と怪我をした黒装束の女が上から壁にもたれかかりおりながら告げる。
「し、知りませんよ巻き込まれただけで!」
「そうか、どっちみちお前もここにいては不味かろう?逃げるぞ!」
と彼女は無理やりハッチを開け乗り込む。
「逃げるたってどこに!?」
「近くに私の仲間の船が待機している。ついてこい!」
「わ、分かりました!」
『移動を開始します。』
ユダは大きなタイヤの音をたてながら動きだす。
ここから俺の巻き込まれた戦争が始まっていく。
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