僕が化け物になった理由

けものさん

プロローグ『1億2000万分の3の読者へ』

 これから何処までか分からぬまま続いていく駄文は、僕がとりあえず生きてきた事の証明みたいなもので、人によっては笑いの種になるだろうと思う。


 ただ、この話が向いている方、矢印をつけた読者はひどく限定的なもので、父や母、家族に向かっている。悲観的な言い方をすれば遺書なのかもしれない。ただ、持病以外では死ねる予定も無い。度胸が無いのだ。

 この通り、決して明るい話ではない。憐れんで欲しいわけでもなければ、反面教師にしてほしいなどという事も無い。


 ただただ、この記憶のありったけを文章にして遺して置きたい。父母、妹、もしくは自身が死ぬような事がある前に、文章にしておきたい。その気持ちだけを強く持つ事を宣言して、一人の男のプロローグとしようと思う。

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