第2話出会いなんてそんなにどこにでも転がってる訳無いはず❓
離婚が成立して半年がすぎた
半年以内に効果が無ければ返品可能の胡散臭いラピスラズリのペンダントの効果もあるような無いような
お見合い話は来た
お父様のお手紙を見た限りでは子供を3人連れて来てくれていい
そして私の仕事も町内で探すからとの申し出に満更でもなく1度会わせて貰えるように返事を出した
返事を出してから1ヶ月なんの音沙汰もなくやはり写真を同封したのはヤバかったのかともうあきらめて仕事に精を出すしかないかと切り替えた頃
突然の出会いが訪れる
うちの会社では毎年秋に取引業者を集めてソフトボール大会を開催していた
日曜日と言うことで男性社員はほとんど駆り出される中
ちょっと遅くなった休憩中1人の男性が休憩室をのぞく
「店長いますか?」
「こっちにはいませんよ」
「テレビ見せてもらっても良いかな❓競馬見たいんだけど」
「あっ、特に見てるわけじゃないのでお好きにどうぞ」
彼は某清涼飲料メーカーのセールスマンだった
名前はなんだったっけ?
でも顔みたことあるんだよな
あ〜結婚する前のレストランにも顔だしてた人だ
結構年上のはずだから結婚してるよねぇ
まぁかっこ悪いわけじゃないけど好みかと言うほど好きなタイプでもない
勝手に色々考えるの悪い癖だよね〜
さてそろそろ仕事場に戻らないとおっさんに怒られるぞと立ち上がった瞬間
「ごめんね。コタツ独り占めして」
「あっ大丈夫!もうおりますから」
「まぁ怒られちゃうよね、俺なんかと一緒にコタツに入ってたら」
「そんな怒る人いませんよ」
って言った途端彼が立ち上がって近ずいてきた
なっ何事
「もし良かったら飲みに行きませんか?」
「あっ、子供小さいんで飲みに行くのは……」
「えっ……子供いるのか……じゃご飯でもどうかな❓」
「電話番号教えて」
「こっちも教えるから良かったら電話して」
電話番号教えたけど多分こっちからは電話しないと思うな
電話かけるのちょー苦手
そして私の昔の勤務先をまだ担当してるのか聞いてみたら彼はとてもびっくりしていたけど、担当はしてないらしい
しかしそれでも10年近く前の事よく覚えてたなと思ったけど
後で考えて見たらその元職場の上司に彼の事を何となく紹介されてた
そしてあいつとは付き合わない方がいいぞみたいな事を言われた事を思い出した
遠い昔だよな
結局彼はいつの間にか転勤していたし私はそこで知り合った人と結婚したんだから
そんな事を考えていたがよく考えたら私ナンパされたのか
うわぁーいつぶり?
いや初めて?ではないけどドキドキする
仕事場に戻るとバイトの子が様子のおかしい私に気がついたらしく声をかけてきた
「芽茄さん何かあったんですか?」
「うっうん。今ナンパされた」
「えっ⁉️ナンパですか?誰に?今通った大仏の人?」
「大仏?あっあああ、大仏ねぇ」
もう私は笑いが止まらなかった
あのクルクルパーマ確かにそうにしか見えないよねぇ
そうか私大仏さんにナンパされたんだ‼️
この出会いから27年目を過ごすなんて誰も想像してないよね
この私ですらこんな付き合い方になるって思ってなかったもん
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