23色 もしかしてメガネ変えた?
やっほー♪わたし
わたしは途中であったクロロンと教室にむかっていると、前から周りをキョロキョロしてなにかを探している感じで歩いてくるメガネの少年をみつけた。
「あ、おはよーレータ」
「れいたくんおはよう」
わたしたちはレータに話かけるとレータはこっちをみて一瞬驚いた顔をした気がした。
しかし
「ちがう」
そう一言だけいうとわたしたちを無視して通り過ぎてしまった。
「え?」
わたしとクロロンはレータの後ろ姿をみる。
「もしかして、こんばんはだったかな?」
「それかこんにちはだったかもしれないね」
「おはようであってますわよ」
振り返ると髪をクルクルとカールさせている女の子がいた。
「フラウムおはよう」
「きのせさんおはよう」
「おはようございます二人とも」
わたしたちが挨拶すると挨拶を返してくれた。
「今日のメガネなんなんですの?」
「え?」
フラウムはすこし怒っているようだった。
「ワタクシが挨拶をしたのに無視を噛ましやがりましたわ。挨拶ぐらい返せですわ」
「たしかに挨拶してくれなかったね」
「だけど、こっちをみてすこし驚いたようにみえたな。それにナニかを探してたのかな?」
「いつにも増して不気味ですわね」
「気のせいかもしれないけどナニか変だった気がするな」
「ナニかとは?」
「もしかして、メガネを変えたとか?」
「そうかもしれないけどたぶん違うと思うな」
「ところで今日はまだ天海さん来てないんですわね」
フラウムはわたしたちをみていつも一緒にいるシアンがいないことに気がつき聞いてくる。
「みっくんはね、今日ちょっと体調が悪いみたいだから休みだよ」
「え!?そうなの!?」
わたしはクロロンの言葉に驚く。
「天海さんが体調を崩すとは珍しいこともありますわね」
「そうだね。心配だから帰りに様子を見に行ってくるよ」
「じゃあ、わたしもおみまいにいくよ!フラウムもいく?」
「お見舞いの意味分かってます?まあ、ポーチのことでシーニさんにもう一度お礼を言いたいのでワタクシも付いていきますわ」
「よーし、帰りにシアンの好きなモノ買っていってあげよう」
「アカリさんそれはなかなか良い提案ですわね」
そんな会話をしながらわたしたちは教室に向かった。
レータのことは気になったけど授業中などあまり変わった様子はなかった。すこし気になるといえばシアンの席をずっとみていたことかな?もしかして、レータもシアンのことが心配なのかな?なら、学校が終わったらレータも誘ってみよう。
そして、放課後。
「あれ?いない?」
わたしはレータがいないので周りを確認してみる。
「アカリさんどうしましたか?」
「いや、授業中ずっとシアンの席をみてたからレータもシアンのことが心配なのかなと思って誘おうと思ったんだけどいなくなっちゃって」
「先に帰ったんじゃありませんか?」
「………」
フラウムはまったく気にしていない感じだったけどクロロンはすこし不安そうな顔をしている。
「どうしたの?クロロン」
わたしはクロロンにどうしたのか尋ねるとハッとしてこっちをみる。
「う、ううん、なんでもないよ…ちょっとだけイヤな予感がしただけだから」
「イヤな予感?」
フラウムが聞き返す。
「たぶんぼくの思い過しだと思うから…ごめんね、変なこといっちゃって」
クロロンは手を前で振り大丈夫だという。
「そうですか、ならとりあえず天海さんのお見舞いの品を買いに行きますわよ」
「うん、そうだね」
わたしたちは学園を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます