昆虫人間M
いずもん
第1話 ダメ人間
「お母さん!テレビのリモコンを僕に向けないで!」
「もう、変な子ねぇ」
数百年前、魔法が流通していた。
魔法を使う上で生き物の対価が必要であり、これを人間でやるのは非人道的であるとされたため、動物などを使っていた。
その過程で蝶の羽には種類別に様々な効果があった。
「博士!見てください!
キズを治りました!
リンプンと羽とで効果が違うみたいです。」
しかし、それがエスカレートしていって、
蝶人間を作ろうという話になり、
研究所A、研究所B、研究所Cに分かれた。
研究所Aでは植物と人間を結合させる人体実験が秘密裏に行われていた…
しかし、生きられるように全力を注いだものの、被験者のお腹の中で亡くなってしまった。
問題は眼球と脳が無く、排泄器官もなかったこと。
そこで、動物で試した。
研究所Bでは、昆虫は進化がすさまじく、ゴキブリの生命力に注目が行き…なんとうまく行ってしまった。
しかし、どこからか情報が流れ、処分されるとのことだった。
「ハカセのメイワクになるならシカタナイヨ。
ダイジョブ、キニシナイデ。」
ゴキブリ人間は知能が高く、物事を理解し、生後1ヶ月ほどで、人間語を話せた。
「お前たちを見捨てられない…」
同情した研究者がゴキブリ人間をこっそり何体か引き取り、育て始めた。
それがバレたことで研究所は自殺に見せかけて暗殺された。
そこからまもなく、研究所Cでは、蝶人間の実験に成功し、世に出ることになった。
一方ゴキブリ人間は
自分が生まれてきてしまったこと、
博士が自殺ではないこと、
自分たちがこうなってしまったのは蝶人間という存在を作るため、
こうして人間を憎み、蝶を撲殺する、ゴキブリ人間の連合を作った。
「うわー!
ゴキブリ人間が来たぞ。」
「と、飛んだわ…
自衛隊でも敵わないなんて…」
人間がゴキブリ人間に悪戦苦闘を強いられていた。
その時ゴキブリ人間をバギバギバギと倒して行ったそれは…
「クモ人間が来てくれたわ!!」
そう、蜘蛛を人間化させることに成功した。
早く労働したい!社会の歯車になりたい!という一心でみんなアホみたいな学生時代を送っていた。
そしてここに、蜘蛛人間であることを苦悩して生きている中学2年生の少年、みみり
こうなったのも本人も生い立ちが原因であり、蜘蛛人間というのは人間に人工的に作られた存在、
蜘蛛は大量に子供を産む、それを親が全員育てきることが出来ないので、
養子に出すということだった。
みみりの家のお母さんは本当の親でなかった。
それでもみみりは両親からちゃんとした愛情を受けていたが、物心がついていくうちに溝が出来てしまった。
それは最初に説明した蝶人間に通じることもあった。
蝶のような羽には、魔力が込められていて色々なものに使われていたが、
しかし蝶側の反発の声が大きくなり、拉致など色々と問題が起きてから
飛べもせず、人間の手を加えないと自然で生きていけなく、2週間程しか生きられないムシ、カイコに注目が行った。
カイコを2週間生かしきって、ほぼ使われない羽を使う。
寿命でしっかり生命を全うしたカイコの羽やリンプンは色々なものに代用できた。
しかし、最大の問題点があった。
蝶は医療にも使われており、カイコじゃ代用が出来ないものが多くあった。
または種類によっては薬物と行った。
でっかい悪い組織が絡んでいる物。
悪質な宗教も蔓延していた。
そのせいで年間、蝶の行方不明が大量に出ていた。
それから蝶は人間界、昆虫動物などと一切を隔離して暮した。
「やあ!おはよう!
かわりに水やりしているよ」
「おはようございます!
お姉さんは誰ですか?」
「はじめまして
スズキですー」
「僕はみみりです。
お母さんの知り合いですか?」
「私はよそよそしいかな?」
「初対面のよそよそしい人が来た!」
「みみりだって!変な名前だねー」
「そうなんですよー!
とりあえず上がってください!」
「じゃあお邪魔するね」
「お姉さん何してる人?」
「機械を作る人」
「すごい!エンジニア?」
「ちなみにお母さんとは赤の他人!
この家に近寄ったのはね。
この善悪羅針盤!」
「すご!ん?黒い方に傾いちゃったよ」
「そうなのだ!本来の人はこっちの黄色の方に傾くんだけど、この家の付近で黒い方に傾いたのだ。」
「えええええええ??!!」
「性格というより思想?
現時点でみみりくんは普通そうだから将来悪い人になるとか!」
「うーん、そう言っても思い当たることが、いや、ある…?かもしれない?いや」
「?!」
「この機械ってその場の状況を測るだけじゃないんですか?」
「殺人とかしてる人を測ってる!
厨二病とかには反応しないよ。」
「じゃあ…例えばこの時間、家に居るけど学校どうしたの?ってお姉さんは思ってるでしょ。」
「あー、不登校!
お姉さんもそうなのよ」
「そうなの?!」
「不登校原因にもよるかなぁ
私は天才が故、学校行かなくてもいいかなって感じ」
「うひゃー!かっこいい!」
「習ってない漢字を使っちゃいけないとか意味分からないのだ。」
「すごい…僕は…その真逆、
勉強はぜんっぜんできないんですよー!!!!!!!!」
「うわぁ…なるほど、」
「将来まともな職業に就けないと思うし、お姉さんの言う通り大人になったら悪い人になってるかも…」
「大丈夫!!お姉さんがなんとかしてあげよう!
まずこの羅針盤をあげる!」
「え!高そうだよ?
これ貰っちゃって大丈夫なの?おいくらまんえん!」
「実は密かに商品化してるのだ。
しかし、これを買った人に何かしらのトラブルに遭って企業が訴えられたらたまったもんじゃないから表向きでは販売してないのだ。」
「かっこいい!!」
「また来るねー!」
「水やりありがとうございます!」
す」
数時間後、親が帰る
「みみちゃーん?ただいまー!」
「あ、ママが帰ってきた。」
数時間後
「ご飯置いとくわねー!」
ドア越しから声
「タコさんになってるし、熱々のおみおつけ…
外出するたびに部屋も綺麗になってるし。
本当はどうにかしてほしいんだと思う。
はー!あんまり最近ママと口聞けてないなー!!ママー
今日こそは話しかけたい
このまま突然死とかしたら!
もうめっちゃ親不孝の極みが成立する!!
ああああ〜〜ママァァァァーン!!!!
テレビテレビ!」
『テロ組織のボニージャが人体工場に』
「怖いなぁ〜〜」
ボニージャとは
家族や知り合いが羽のために理不尽に殺されたり、それが関係していて、復讐に燃えていたり。
かつては禁止をされていた人体実験や殺人が、戦争や権力者のせいでいつの間にかやりたい放題になっていることに疑問を持って、人間を筆頭にテロ行為を起こしている。
その裏で、とんでもない組織も出来ていた。
ここに一人、カイコのロボットが毎日激務でイラツイいイた!
「うわぁぁぁぁん!!
反抗期の娘二人がシンナーに手を出し、将来犯罪者になるから来てほしいって言われて
ゴミ部屋の処理から始まり…
『ロボットさん、娘ちゃん達を起こしてきて』
結局名前を一度も呼んでもらえなかったなー、」
「ビール6杯…ワイン4杯…ウイスキー7杯…
ワシは思う。オヌシ、病気になっちゃうぞ?」
「お酒が主食です!!!!!!」
店から出る
「なかなか休ませてくれないし、1年弱で追い出し、
定住システムって一体どういう家で適用されるの?
次は中2男子、不登校かぁ…
不安だな〜〜」
その家は…
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