第9話

この日、定休日だったので、遅れていたコウガの歓迎会をバージルアパートの住人&バージルモールのオーナーたちは企画した。


場所は同じ街の中華料理屋のレストランに行った。店名は中華飯店だった。


もちろん、歓迎会の主役は、コウガで、サブゲストは、クマタン、フローラ、エレノアだった。


それに、時計屋のフェリックス、運送業のヘルムート、アロマ店で錬金術師のシャーロット、ドーナツ店のクルト、手芸店&洋服屋のジュリエット、マッサージ店のルイーゼ、美容師のアルフレッドたちバージルモールの各経営者で、バージルアパートの住人たちが参加した。


彼らについては、いずれ登場するので、詳しく説明する。


フェリックスが「コウガ君!ようこそ、バージルアパート&バージルモールへ来ていただいてありがとう!!!歓迎会が遅くなって、申し訳なかったね!ワシたちみんな、君のことを歓迎しているからね!それと、これからも、よろしく!これはみんなの意見だよ!」


フェリックスの挨拶と同時に、みんな拍手をした。


コウガは「ありがとうございます!」


そして、コーラとオレンジジュースで乾杯した。


ヘルムートは「いいねえ!いずれ、バージルさんも誘って、みんなと一緒で楽しもうよ!」


「賛成!!!」「その提案に異議なし!!!」と盛り上がっていた。


そして、円卓で、座っているみんなに、食事が回ってきた。


コウガたちは、クマタン、エレノア、フローラの4人一緒のテーブルだった。


コウガの横は、いつも通り、クマタンが座った。クマタンの隣りにはエレノアで、その横に、フローラが座っていた。円卓なので、大皿に乗った料理をレンゲで、すくって、テーブルを次に回すものだ。テーブルには4人で座っていた。


肉団子の酢豚風をコウガの分をクマタンがレンゲで、皿にすくった。次に、自分の分をレンゲですくった。次にエレノアが自分ですくった。最後はフローラだった。


クマタンは「この肉団子、ふっくらしてるね!口に入れたら、ジューシーだね!うまいね!あっ!でも、コウガのハンバーグの方がもっと、うまいよ!野菜たちも甘酢で、食べやすいね!」


コウガは「ホントだねー!」


フローラは「クマタン、なんだか、肉団子、たくさんすくってないかな?私に大皿が回ってくる時には、ちょっとしかないんだけど・・・。」


クマタンは「気のせいなんじゃないの~?」


そして、次は、鶏のから揚げだった。


クマタンは「この鶏のから揚げ、カラッと揚がってるね!鶏も柔らかいよ!表面がカリッとしていて、うまいね!」


コウガは「クマタンのコメント通りだよ!」


その次は、チンジャオロースだった。


クマタンは「このチンジャオロース、片栗粉がまったりと牛肉に絡まっているね!ピーマンも苦くなく、タケノコもいい食感だね!」


コウガは「オーイエス!」


3度目は、焼き飯だった。


クマタンは「ご飯、ねっちょりしてないよ!サラサラしていて、焼き豚も邪魔せず、卵やネギと絡まっているね!」


コウガは「そうだ、そうだー!」


そして、スープは、ふかひれスープだった。


クマタンは「このスープ、いいねえ!閉じ卵や少しのタケノコ、スープでいい味出してるね!」


コウガは「素晴らしい!」


デザートは杏仁豆腐に月餅にゴマ団子だった。


クマタンは「この杏仁豆腐、いい香りだね!寒天も、ほどよい固さだね!月餅の甘さもちょうどいいよ!ゴマ団子も中のあんことゴマがマッチしていい感じ!」


コウガは「最後のスイーツ、決まってるな~!」


4人のうち、クマタンは料理が回ってくるごとに感動していた。


しかし、フローラに回ってくる時は、少しになっていた。


フローラは「ちょっと!クマタン!やっぱり意図的に私のところには少なくなっているじゃない!これじゃ、到達できなくなっているじゃないの!バカにすんじゃないよ!」


フローラはブチギレだった。


クマタンは「いけませんか?ケケケ・・・。」と涼しい顔で、ドヤ顔だった。


フローラは「なんだと!?コンニャロー!」


またしても2人のいざこざが始まった。


エレノアは「こんな時まで、争うなんて!あんたたちどうかしてるんじゃないの!もう!」


コウガは「まあ、ケンカするほど仲がいいってことかな?」


クマタンとフローラ、つける薬は無かった。


こうして、楽しい歓迎会は幕を閉じた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る