現代世界がファンタジー世界にジョブチェンジしたので本気を出す甘々JK姉妹〜地球がゲームの様に変貌したから呑気に無双して生き延びる〜
ネリムZ
第1話 ようこそ混沌とした世界へ
空は青い。
それはどんな人が見てもそう言う感想が出るだろう。
かく言う授業をサボって禁止されている屋上で寝そべっている私も同じ感想だ。
雲一つないと体を照らす日光が本当に鬱陶しく感じる。
授業をサボるのには理由がある。列記とした理由が。
その1、退屈だから。
その2、受ける意味を感じないから。
実際学校に来ても体調が悪いと言って教室を抜け出して屋上にいる。
テストは毎回学年一位、全国実力テストでも十位以内なは入るし一回一位を獲得した事もあり、正しいロングスカートなので模範生として扱われている。
教師から見たら運動も勉強も出来る私は立派な生徒だろう。
だが、生徒達は知っている。
私が不真面目で授業を殆どサボっている事に。だと言うのに成績が良いから嫌われている。
ま、他人の評価に興味は無いので勝手に嫌ってろって感じだけど。
まぁ、模範生と言っても地毛で銀髪なんですけどね私。
「アオさん、ご飯食べる?」
蛇の餌を取り出して首元にぶら下げる。
今の私は天にへそを向けて寝っ転がっている。
私が使うから屋上は綺麗である。勿論教師達は知らない。
きちんと自分で掃除をしているのだ。褒めなさい。
私の胸の谷間から顔を出す蛇。
アオダイショウと言う種だ。
子供の頃拾ってから世話をしていたら懐いた。私もアオさん、本名アオイは好きだ。
だからこうやって学校に隠して持って来ている。
普段は太ももに巻き付いているが、こうやって寝っ転がって餌を与えると谷間から顔を覗かせる。
「シュルル」
「ほい。どうぞ」
餌に絡み付いて丸呑みにして行く。
私は上辺だけは良いから教師に好かれて荷物検査はされない。されたとしてもバレるようなヘマはしない。
だからこうやって餌も平然と持ち込んでいる訳だ。
ギュッーって絞ったらアオさんは捕食に入る。
「時々思うけどアオさんって変態さんだよね」
まぁヘビに唆るような変態ではないので問題ないのだが。
時々くすぐったいので止めて頂きたいところではある。
「ん?」
そんないつもの日常を楽しんでいたら大きな地震が起きた。
だいたい震度3かな?
すごい体が左右に揺れる。ちょっと楽しい。
それでも崩れない学校の耐震性能は流石は日本と褒めてやろう。
「いや。確か前にもあったよなぁ〜あの時は確か〜震度5か」
それと同じくらいの地震なので多分5だろう。
そんな大きな地震でも平然といられるのは日本の建物の凄さ故だ。
特に気にする事でもないのでのんびりしていると、空からゆらゆらと揺れて落ちて来る大きな蜂が目に入る。
いや、大きいってレベルじゃない。
「私の顔くらいあるやん。いや、それよりもかなり大きい?」
そう呟きながら観察していると、私を見つけてゆっくりと加速した。
見た目的に満身創痍である。
それでも尚敵か餌かの私に向かって挑んでくる姿勢に感動を覚える。
そうだ頑張れ。
そのボロボロの羽でもお前は動けている。私は動いてないぞ。
「頑張れ」
思わずそう口にしてしまった。
おしりからキラリと光る針を出して進んで来る。
私はスカートに手を突っ込んで物を探る。
一つだけ言っておこう(アオさんに)私は模範生で自由にいるために長いスカートを履いている訳ではない。
武器を隠して置くために長い物を着ているのだ。
「はいおつかれ」
私の射程圏内に入ったので、取り出したバールの尖った部分で頭を貫いて床に押し倒した。
ぶしゃりと血が弾ける音が聞こえて血がばらまかれた。
掃除が大変だがら最悪としか言いようがない。
《カオス・ヴェルトにて初めての討伐を確認しました》
《特別条件、ファーストハントを獲得。固有スキル【亢進】を与えます》
《経験値を獲得しました》
《
《カオス・ヴェルト似て初めてのネームドモンスターの討伐を確認しました》
《特別条件、ファーストネームハントを獲得。対象に固有スキル【詮索】を与えます》
何か脳内に流れた。
カオス・ヴェルトってなんですか厨二病じゃないんだからさ。
「⋯⋯そう言えば、あの蜂さんは?」
あの努力の結果、最後の命の灯火が消えてしまった可哀想な蜂が消えていた。
居た場所には血痕と宝石のような紫色の何かが転がっているだけだった。
アオさんが学校内で珍しく私から離れてその石に被りついた。
そしてこっちを見て来る。
「いんじゃない?」
にこりと微笑んだ気がした。そのまま飲み込む体勢に入ったので、私は腰を上げた。
さて、私もバカではないので物事の整理を行おうと思う。
まず、私の顔よりも大きい蜂が迫って来たのでバールて倒した。
すると死体は消えて掌サイズの石が出現した。
その後に脳内にアナウンスのような機械的な声が響いた。
「なるほど、ここは夢なんだな」
いや、私はバカか?
夢ならここまで臭いだの風だのの感覚ははっきりしてないし、頭もそこまで回らない。
見える風景も細かい事から確実に夢では無い。
何よりもバールで骨を砕いた時のあの感覚はマジモンだ。
「なるほど」
脳内で『ステータスオープン』と言う言葉が流れて来る。
これを言えと言う事だろう。
目を瞑りながら考える。
「ス⋯⋯」
いやまて。
このまま脳内に従って言うなんてつまらないでは無いか。
なんかもうちょっと捻った言い方はないだろうか?
⋯⋯うん。考えるのが面倒なので普通に言う事にした。
目を開けと半透明のウィンドウ画面が開いていた。
これがステータスと言う奴なのだろうか。細かく確認。
「は?」
なんだよこれ。
これが本当に現実だと言うのか。
それが本当に事実だとしたら私は受け入れ訳にはいかない。
なんで、なんでだよ。
「どうしてこんなにパラメータが低いんだよおおおおおおお!」
名前:水川百合
レベル:1
職P:10
能P:20
HP5/5
MP1/1
筋力:3
敏捷:2
防御:2
知力:3
器用:2
職業:無職
固有スキル:【詮索】【亢進】
技能スキル:【武芸Lv1】
耐性スキル:【打撃耐性Lv3】【斬撃耐性Lv1】【精神苦痛耐性Lv4】【火耐性Lv1】【水耐性Lv1】【毒耐性Lv1】【電気耐性Lv1】
魔法スキル:無し
強化スキル:【怒りLv3】
ありえないだろ。
敏捷って足の速さだろ? こんなに遅い訳がない。
こっちは強豪校の陸上部から推薦が来る程には足速いんだぞ?
結構自信があったし、この学校でも実際に私が一番速いんだぞ。
なのに、なのに2はあんまりだろ。
「JK舐めんとなかあああああ!」
と、叫びすぎると教師が来そうなので落ち着く。
さて、まずはこの固有スキルとやら確認しよう。
脳内アナウンス的に凄そうなので。
「どうやって見れば良き?」
触れば良いのかな? 触れたよキモっ。
なんでいきなり出て来たよう分からん物がしっかりと触れるなんて。
まずは【詮索】をタップ。
「おう」
『文字入力』『音声入力』『意念入力』と出て来た。
この中で選ぶのは当然『意念入力』だろう。
理由? よく分からない物から調べるのは当選だろう。
《使用者の意思だけで詮索可能。何を詮索しますか?》
【詮索】とは?
《固有スキル【詮索】カオス・ヴェルトにて特別な条件を満たした対象に与えられる唯一無二のスキル。物事の事を調べる事が可能。アイテム、スキルの詳細からそれが出来るまでの経緯。さらにはモンスターの⋯⋯》
「長い長い。簡潔に」
《超有能能力》
「おーけー理解。亢進って? 簡潔でね」
《成長速度加速》
「このパラメータの低さは?」
《ステータスのパラメータはその人のこれまでの人生を参照にこの混沌とした世界で生き抜くための力であり、本来の肉体スペックとは全くの別物であり、筋骨隆々の男でもステータスの差でガリガリのもやし男に負けてしまう可能性がある程に需要かつとてつもない力⋯⋯》
「簡潔って言わねぇとそんな細かく話すのかてめぇは! めんどくせぇ! 簡潔で疑問に答えろや!」
《スキル、ステータスは獲得時にその人の人生を参照して生成される》
《カオス・ヴェルト、世界が混ざり合う段階の混沌として複雑な世界》
《職P、ステータス的職業に使用可能。職業はレベルアップ時のステータス上昇などに関係する。職業によってスキルが手に入る》
《能P、職Pのスキル版》
「それで良いんだよそれでっ!」
◆◆◆あとがき
読書ありがとうございます。
今作品は自由に投稿する予定でございます。何かありましたらお伝えしてくれるとありがたいです。
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