愚弄された男

saito sekai

犯人はカラスなんだろうか…



ある晴れた午後だった。外から聞こえる男女の声が。


「まいこー」「イエェスゥ」「まいこー」「イエェスゥ~」


あまりにも何度も連呼しているので、思わず外に出てみた。すると、道にはカラス二羽しかいなくて、俺の姿にビックリしてように、飛び立った。


俺は呟く。(外人…?マイケル?舞子?…どっちなんだよ…)


次の日の午後、また声が聞こえる。


「垂れてるゥ~」「垂れてるよぉ~」


あまりにも何度も連呼しているので、俺は誰だと思い、外に出てみる。


するともう、その二人組は遠くに歩いて行ってしまっているのだ。


俺は呟く。


「何が垂れているって?…乳か?それとも…」


青空を、カラス二羽が鳴きながら飛んでいった、午後の話だった。

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愚弄された男 saito sekai @saitosekai

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