第14話 米坂線の行方と、羽越新幹線計画
米坂線は新潟県村上市の坂町駅から山形県米沢市を結ぶ路線です。2年前の豪雨災害で橋梁が落下し不通になっており、費用負担のあり方、赤字であることから復旧の目処がたっていません。
赤字と言われますが、昭和の時代は米坂線は重要な路線でした。
仙台から、仙山線で山形市、奥羽本線で米沢市を経由し、米坂線、羽越本線で新潟市まで至る特急列車「あさひ」が運行されていたのです。
なぜなくなったかというと、奥羽本線の山形と米沢の間が山形新幹線になり、標準軌に改軌されて、軌間が違うため直通不可になりました。新潟から米沢まで「快速べにばな」がありましたが、休止であり、新潟と山形、新潟と福島、新潟と仙台の需要はあるにも関わらず、高速バスが主要交通機関で、鉄道が機能を果たしていません。
米坂線の復旧ですが、ネットでは只見線のような上下分離の意見もあります。
では上下分離(所有は新潟県と山形県)するなら、いっそのこと米坂線も標準軌に改軌してしまえ、という声もあります。(電化)
そうすると坂町から山形や福島まで新幹線車両で直通可能になるわけです。
羽越新幹線ですが、新潟駅の構造はすでに新潟市北区の車両基地まで高架になっていて、さらに北上して日本海東北沿岸に新幹線を建設出来る構造になっていて、市街地の新幹線線路は建設済です。
新潟から坂町までの羽越新幹線の建設にゴーサインが出れば、新潟と山形まではあっという間に新幹線が出来ることになります。
しかし山形県としては、鶴岡や酒田を経由するフル規格を希望しています。
日本海側沿岸は貨物鉄道の重要路線ですからフル規格で建設希望ですが、米坂線の改軌となると庄内平野を避ける新幹線計画になるため、山形県としては地域対立の火種になりかねません。
米坂線の復旧は一筋縄ではいかないようです。
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