第7話 農作物は工業製品ではないのだか
これは農家の人が語っていたのだが、洋梨の「ルレクチェ」の生産者の話である。
洋梨は全国的には山形県のラフランスが圧倒的にシェアがあり、新潟県で作られているルレクチェは生産量が少ない。
もともとフランスから導入された品種であるが、栽培の難しさから本国のフランスでは廃れてしまった。
日本でも栽培が難しいので、ほぼ新潟市の周辺あたり(白根郷と呼ばれる地域)で生産されている。
大変、美味で「果実の女王」と呼ばれている。出荷される時期も年末しかない。他の時期はジャムやジェラートなどの加工品しかない。
それで、マツコデラックスの番組で東京のテレビ局から、ないかと問合せが出荷時期から遅れたときにあって「ない、冬までまってくれ」と答えたそうだ。
日本は本来ならば農業大国であったはずで、その季節、その季節に出回るもの、旬のものをいただいて過ごしてきた。
これから、秋のさんまが出る季節であり、それが終わるとブリや鮭の季節がくる。撮りすぎて絶滅しないようにうまく回してきた。
寿司屋で年がら年中、マグロがあるのは冷凍技術が発達したからで、本来からいえば、マグロは江戸前でも、日本伝統文化でもない。近代科学の恩恵であろう。
新潟県は、アンテナショップを東京と大阪にもっているほか、実はフランスのパリにもある。
このパリの新潟県アンテナショップが気に入ったフランス人シェフが、佐渡からお米を取り寄せて、おにぎり店を開いて非常に好評だという。
おにぎりは、焼き鮭や昆布など伝統的日本の保存食を具材にしているものが多いから、これこそ日本の伝統的食だと思う。
回転寿司は、バッタモンの日本文化であることを知って欲しいものだ。
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