まってろアキラ!

あじみうお

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シュンヤとアヤミとケンタは小さいころからの仲良しです。本当はもう一人、アキラという仲良しがいたのですが、一か月前に突然、別の町に引っ越してしまったのです。


「アキラ元気でやっているかな」


「きっともう、新しい友達と楽しく過ごしているんじゃない?」


「楽しいこと考える名人だったもんな」


三人は顔を合わせるとつい、ため息をついてしまいます。

アキラがいなくなってさびしいのです。


「アキラのやつ、引っ越すこと、なんで最後まで教えてくれなかったのかな」


「新しい住所も教えてくれなかったし」


「なんだか一人でコソコソしていたし」


アキラの引っ越しは突然でした。

春休み、シュンヤたちが何度誘ってもアキラは遊びに来ませんでした。それなのに、三月最後の日に突然ふらりと公園に現れたかと思うと、「今から引っ越すんだ」なんて言うのです。


シュンヤとケンタはびっくりしすぎて、アキラを見つめるばかりでした。

そんな二人を押しのけて、アヤミはあわててたずねました。 


「どこに行くの?手紙書くから!住所教えて!」


けれども、アキラは知らんふりで、さっさと家族の待つ車に乗りこんで行ってしまったのでした。


その日以来、三人は何だか元気が出ないのです。

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