第2話 吸血鬼がでるってほんとうですか?
切りすぎた
ひとりてくてく
「街の近くはこの格好が便利だけど、
『そのおっぱいで
「おっ!?」
フテネルは笑いながら、ふわふわとソーニャの拳を
生まれつき女神の強い加護を受けているソーニャの
魔族か妖精の血が流れているのかもしれない。
おかげでこの
多少のケガなら、ソーニャが手をかざすだけであっという間に治ってしまう。
ベゼル司祭に
おかげでベゼル司祭は顔の形が変わるほどの衝撃を受けながら、同時に
ソーニャがどこまで自覚しているのかは分からないが、ただ強化した拳で殴っていただけなら、
『馬鹿は馬鹿なりに考えてるんだろうね』
「馬鹿っていうな!」
フテネルが見えない農夫にとって、ソーニャはひとりごとを
「あちゃー、失敗した……」
わずかな距離で馬車を下ろされたソーニャはぼやきつつ、ふたたびてくてくと
辺境では知らぬ間に、魔族の
怖い目に合う旅人の話は、幼いころ幾つも聞かされた覚えがある。
『橋や
「
『
「宿がないねぇ」
『教会もな』
村で一番大きな家に
これも修道服が効果を
「
初老の村長とその妻の身に付けている衣装は辺境に似合わぬ仕立ての良いもので、街の商人のように見える。
「
歩いてきた
「おかげさまで。女神さまの恩恵にあずかっております」
『
「なにか困りごとはありませんか?」
フテネルの言葉を聞き流しながら、この村に新たに建てられる教会に
「そう、困りごとといえば」
村長はもったいぶるような間を取り、
「吸血鬼が出るのでございます」
そう切り出した。
§
100年前に起きた聖魔大戦は、天界魔界、妖精界などの
魔族の住まう
人間から血を――正確には、
「いまさらなんで? 聖魔大戦時にも
「さて。マナの不足が原因か、あるいはフェルシア様の教団の
『おぉん? 引っ掛かる言いかただな。イヤミか!?』
妖精の
魔法を使える人間に
マナの
「なるほど。それはなんとかしなきゃだよねぇ」
『城を
「だからこそだよ。そのための聖女でしょ?」
『ああもうこの
§
この村を含む
魔族としては
『墓ならどこでもいい
「ふうん」
アメルハウザーの居城は森を越えた
とてもじゃないが
「わたし寝てていいの? 見回りしたほうが良くない?」
ソーニャは使用人部屋の
フテネルの指示だ。
『これでいい。いや、これが良いんだよ』
途中で荷馬車にも乗れたとはいえ、
ソーニャは
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