(三)
翌日、園子はクラスメートたちと一緒に駅前にいた。高野は集合時間に姿を見せなかった。
みんなは遊園地に行きたい一心で、「どうせあとから来るだろう」とか「早く行こうぜ」などと無責任なことを言いたい放題言っていた。学校行事ではないから、確かに先に行ってしまってもいいかもしれない。でも今日はみんなで行く日なのだ。だからみんなが揃うまで待つべきだと園子は思っていた。
すると、高野と同じサッカー部だった中村喬介が、「高野のやつ、遅れるから先行ってて欲しいだってよ」と言ってきた。メッセージアプリで連絡してきたようだった。
(続く)
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