(二)-14
結局、凄い勢いで突っ走るコースターは、園子が何が何だか分からずに絶叫している間にあっさり終点に到着してしまった。
フラフラする頭でアトラクションから降りてきた園子と絶叫マシンを存分に楽しんだ様子の高野は再び近くのベンチに座って小休止することにした。
相変わらず満面の笑みをこぼすどころかジャブジャブとあふれさせながら高野は「いやあ、すごかったねえ」と園子に話しかけてきた。
その笑顔を見て、園子は思いついた。高野はもしかすると、自分が怖がる姿を見て楽しんでいるのではないかと。
そう思うと、園子は高野のことが少しイヤになってきた。学校では勉強も部活もいつも真面目に頑張っている人なのに。
園子が黙っていると、「そろそろご飯を食べないか」と高野は立ち上がった。
園子は黙ったまま立ち上がって同意を示した。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます