(二)-7

 しかし、園子と高野の二人が乗るかごが、大きく左右に揺られて地面から九〇度の角度の所まで振り上げられると、園子はその考えが誤りであることに気づくことになる。


 ともあれ強烈な遠心力エネルギーの余韻を体に残しながらカゴから降りてきた園子は、アトラクションそばのベンチまで来て座った。

「怖かった?」

 続けて隣に座った高野が聞いてきた。

「もしかして、こういうの平気なの?」

「いや、すっげー怖かったよ」

 そう言って彼は笑った。


(続く)

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