第4話
「ボッ、ボクじゃないんです」
警察の取調室で新之助は大泣きした。
「信じてください。刑事さん。ボクには
そんな恐ろしいことできません。できるわけがないんです」
新之助が机にうっぷした。
「まあねぇ、たしかに言われなくてもアンタの
シワザだと思う方が不自然だよ」
傍にいた刑事が仕方ないといったふうに首を振った。
「まあ、今回は釈放するけどあんまり変なマンガばかり
読むんじゃないよ」
刑事が念を押した。
「新之助大丈夫か」
幸助がやってきて新之助を見舞った。
「ボクじゃないんだ。ボクじゃ」
新之助は泣き続けた。
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