第3話

「あーあ、マイク砂肝優勝しちった」

新太郎が雑誌を捲りながら小声でつぶやいた。

「本当、まさかマイク砂肝が優勝するとはね」

幸助が同意した。

「これでマイク砂肝が本物の神になるって

設定だろうけど」

新太郎が心配そうな顔で言った。

「うん。果たしてマイク砂肝で大丈夫なんだ

ろうか」

幸助も心配げだ。

そのときクラスのいじめられっ子、藤堂亜紀が

二人に助けを求めて来た。

「助けて。いじめられっ子にやられてるの」

「知らないよ。自分のことは自分でする、

これ常識ね」

二人が笑った。

だが新之助に異変が起こった。

全身を鬼神のごとくにして怒りを露わにすると、

いじめっ子たちを握りつぶしたのだ。

飛び散る血と肉片。

教室は騒然となった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る