87、解放
「
「うむ、別に
そう言い、自嘲の笑みを
ガイアのその言葉に、俺は静かに首を
それは
「ガイア、貴女は本当はヨゾラの
「む、そんな事は無いぞ?私とて、あのように
断言してみせるガイア。その言葉には、一切の
まあ、そうだろう。
しかし、それでも俺は断言する事が出来る。ガイアは途中から、自分の
「ガイア、貴女は途中から
「ほう?何に安心したかったというのだ?」
「そうですね、
「ほう?」
「そして、俺達が改めて地球という惑星と
まるで見てきたように言う……
そう、ガイアは笑みを
やはり、彼女は本当のところ
だからこそ、
そして、人類の
「して、貴様はどうやってこの
「でしょうね。ですが、其処は
「む?俺達……?」
そこで、ようやくガイアは
ヤスミチさんが、ツルギが、マキナが、エリカが、アキトが……
キングス=バードが、フィリップ=クロスが……
クリシュナが、アルジュナが、カルナが、インドラが、アーカーシャが……
王五竜が、飛一神が……
そして、旧日本どころかあの
だからこそ、俺は此処で
それを見て、ようやく安心したのかガイアが笑みを零した。だが、
「だが、先ずはその
「……………………」
そう、後はユキだ。ユキは先程からずっとうつむいたまま
ずっと、意気消沈したまま黙り込んでいる。
「どうした、ユキ。黙っていては何も
「どう、して……どうして、私を
「どうして、か……」
ユキと改めて向かい合う。ユキは今にも決壊寸前だ。もう、きっと
でも、それも仕方がない。彼女はそれだけの
でも、それでも……
それでも俺は、ユキに……
「それでも、俺はユキに
「でもっ‼私は人類文明を滅ぼしたんだよ!今の人類の
「けど、それでも俺は
「そんなの……そん、なの……っ」
ああ、
「結局、俺は誰よりも
「そん、な……」
ふがいないよな。
ああ、だからこそ……
「だからこそ、俺はそんな俺を
「クロノ君が求める、理想……?」
ああ、と俺は満面の笑みで
そう、これはあくまで俺のわがままだ。俺の理想の為に、俺自身が
感情は理屈や道理を
だったら、それを俺は
例え、俺のわがままに世界を
「俺の理想……それには俺の
そして、
「その為にはユキ、君が俺の隣に居てくれなきゃ
「っ、うう…………ぅぅうううううぅぅううっ」
そうして、俺はユキを
でなきゃ、俺は容易く
それ程までに、俺はユキの事を
「俺の傍に居てくれ。そうすれば、俺はきっと
君が居て、初めて俺は自分の信じた
そんな俺の胸元に、ユキは顔をうずめて
ユキが、隣に居てくれなきゃ意味がないんだ。
俺の隣にはユキが居て、皆が居て。それでこそ俺はきっと
そんな俺に、ユキは
「ごめん、なさい……ごめんなさい……ごべん、っ…………」
「ユキ、君の事を
「うっ、ん……私も、クロノ君の事が……
そうして、ようやくユキは満面の笑みで笑ってくれた。とてもぎこちない笑みだったけれど、それでも俺にとっては
だから、
「さあ、此処からが
「うむっ‼」
「うんっ‼」
そう、此処からが反撃の始まりだ。俺達の、全てを取り戻す為の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます