第3話

時は過ぎ、特別支援学校の高等部を卒業した雄哉。車いすサッカーではなく、ボッチャで日本一を目指すことを決めた雄哉は、今日の練習をもってアルティメット浜松を退部することとなっていた。


雄哉にとって車いすサッカー最後の練習が終わった後、同じチームで共に戦ったメンバーたちが送別会を開いてくれた。

その送別会も時が過ぎるのは早く、いよいよ迎えた別れの時。最後に、監督が激励をしてくれた。


「雄哉、車いすサッカーは楽しかったか?」

「はい。」

「うまくいかない時もあったが、雄哉はよく頑張ったと俺は思うぞ。これからは、得意なボッチャで日本一、いや、パラリンピックに出て、世界一を目指して頑張ってくれ。ここにいる部員たちは、ずっと雄哉の味方だからな。」


 監督の言葉は雄哉の心に大きく響き、「これからボッチャで頑張っていこう」という気持ちがより強くなっていったのだった。


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