第22話 炊き出し?の準備した
ぶっ飛ばされた俺、超不機嫌だ。
エイミーたちは慌てて着替えて土下座状態だけど、頑張ってお世話した俺が可哀想じゃん?
無言でキッチンに篭ってるよ。俺は。
まぁほっぺはヒールで治したけどね。6歳児を女とはいえ冒険者がぶっ飛ばしたんだぞ?ひどくね?
俺じゃなきゃ死ぬだろ!?
「うえぇぇーーーん、チュバシャきゅーーーん( ;´Д`)ごめんなさーーーい!!」
エイミーがめっちゃ騒いでるけど、あいつ勝手にパンツ見せといて!酷いんだ!
しばらく不機嫌な俺と居た堪れないクララとララァと大騒ぎのエイミーって言うカオスな時間を得て、外から歓声が響いて来た。
『終わったみたいだな』
ヒョウガがそう言ったところでリックが戻ってきた。
「ツバサ!大丈夫だったか?」
自分も相当疲れてるだろうに心配して見にきてくれたらしい。
他のみんなはギルドに報告に行ったり、怪我をした冒険者を運ぶのを手伝ったりだって。
「俺は大丈夫!!もう外に出ても良いにょか?」
地味に噛んでる!!
「ん?何するんだ?」
「子供たちとか怪我で動けない人に野菜スープ配る」
「ツバサが作ったのか?」
ちょっと怪訝に聞かれる。あっちに世界のを下手に出したらダメっていうのはもう理解してるんだぞ!
「ちゃんと調整して作ったから!!」
ん!ってお椀に入ったスープを味見してもらう。
「お、うまいな。はぁ沁みるわ・・・」
リックもだいぶお疲れだしな。大きな怪我は無いみたいだけど。
ここでちょっと悪戯心が出てさっきの特製青汁ジュースも出してみた。
色合いを見てジトっと睨まれる。
エイミーたちの側にさっきのコップが残ってるのを見つけてエイミーたちの顔色見てため息吐かれた。
「体にいいのか?」
聞いてから思い切ったように一気飲みした。よっ男前!!
まぁちょっと不味いけどポーション入りだし大丈夫っしょ。
「うえー」
すごい顔顰めるじゃん。仕方ないのでレモンサイダーを出した。
「はぁー、スープには入れてないな?」
ポーション入りバレたか~。こくりと頷いて返したら、頭をぐりぐり撫でられて抱き上げられた。
「スープどこで出すんだ?」
「ギルドの側で良いんじゃない?」
リックが帰ってきてから少し大人しくしてたエイミーたちが、
「私らも手伝う!」
って言ってくれたので一緒に行く事にした。
外に出たら所々家の壁が崩れたりしてて結構ヤバかったのが伺える。
ギルドに近づくにつれ人の姿が増えてきて、怪我人が端っこに寝かせられてる。
クリスたちが俺たちに気付いて寄ってきてくれる。みんな擦り傷程度だ。すげ〜。やっぱりAランクだったんだな。
リドルとミクはどこだろう?
ギルド長ジャックに説明して、ギルド前の道の真ん中で、スープとか温められるように焚き火を熾して、テーブルやなんかをセットしてもらう。
用意していた料理を出してもらった寸胴に移して空いた場所でガルムと一緒に追加を作る。
ギルドの食堂のスタッフたちが倉庫から食材出してきて食堂で調理したのを順々に持ってきてくれるようだ。
「子供が先だ!怪我人は持って行くからそのまま待っていてくれ」
動ける人はみんな運ぶのを手伝ってくれる。怪我人の手当てもテキパキ進んでて。いい町だなぁって思うよ。
エイミーたちもさっきまで死にかけだったのに元気よく動けない人達にスープや薬を配っている。
「ツバサ!!」
ギルドの中からリドルとミクが出てきた。
「ツバサが助けた人、子供無事産んだよ!」
「お」
あのあとちゃんと生まれたんだ。良かったなってホッとしたら。
「・・・ツバサが助けた?」
低い声を出したリックが俺の頭にアイアンクロー咬ました!
「あ!」
リドルとミクはススッてガルムの後ろに逃げた。ズルい!
「家に帰ったら説明しろ!」
くそ〜。人助けして怒られるのは割にあわん!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます