第2話

でも、正直ボクにはどこから手をつけたら

いいのか、見当もつかなかった。

ゼロから自分を作り上げる作業というものは

ゼロから宇宙をつくりあげるような作業

でもあるようにも思えたからだ。

考えても見てほしい。

金星から作っていこうか冥王星から作っていこうか

などというバカげた作業を銀河系だけでも

気の遠くなるような手順を踏んで行わなければ

ならないのだ。

宇宙はほとんど無限にある。

心の宇宙も同じだ。

体の宇宙も。

だがボクはその気の遠くなるような

作業をしようと思った。

例えそれが未完成に終わるとしても

それが物事の筋道、つまり道理として

正当な事のように思えたからだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る