対峙

恵里加と良平は稲荷を探している中、再び黒狐と出会う。

「稲荷は何処!」

恵里加は叫ぶ。

「お前の目的は何だ?」

良平は黒狐に問いただす。

「我ら狐一族は古来より数多くの怪談を集めてはそれを生業にしていた。稲荷は我ら一族の娘であり、人間として生を受けたところで運命には逆らえない」

「そんなのアンタらの勝手でしょっ!彼女を妖怪になんかさせないわ」

「人間は寿命が来れば尽きる生き物であるが、我らは違う」

恵里加は鞄から何処ぞのお札を突きつける。

「稲荷を返しなさい」

「そのようなものは聞かぬ」

黒狐は姿を消す。

結局今回も手がかりを掴めなかった。

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