魔の扉

皆さん、こんばんは。

今日も怖い話をしましょうか?

暑さから少し涼しくなりましたが、まだまだお気をつけてお過ごしくださいね。


オレの名前は大喜。

自称カメラマンを偽る無職の若造だ。

何か金になるような大きな写真を求めているが、早々なく貯金も底を尽きかけた時だった。

その日、公園のベンチで空を眺めているとたまたま通りかかった女子高生たちの会話を耳にした。

「ねぇ、知ってる?ここの公園にある公衆トイレに魔の扉があるって噂よ」

「何それ?」

女子高生たちはキャキャ騒ぎながら去っていく。

魔の扉?

アホらし……。

しかし、オレは実際に存在していれば話題になり、カメラマンとしてデビューできるのでないかと妙にテンションを上げて噂の公衆トイレに向かう。

一見普通のコンクリート製の公衆トイレに近づくと早速男子トイレに侵入する。

小便器が3つ、洗面台が1つ、そして個室トイレが1つとシンプルな作りとなっていた。

「やっぱねぇよな」

オレは個室トイレの扉の取手に手をかけた。


フフッ、その後彼は行方不明となったそうよ。

魔の扉なんて実際身近にあるのかもしれないわね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る