再会
稲荷は怪談を求めて彷徨っている。
「稲荷でしょっ!」
稲荷は振り返ると懐かしい恵理加が立っている。
「ありゃ、視えてるの?」
「何が視えてるよ!心配かけといて」
(稲荷、何をしている)
蕗乃金平の黒狐が姿を見せる。
「アンタが稲荷を唆したのね」
恵理加は黒狐に指差す。
(稲荷は怪談を集めるために生まれた)
恵理加は稲荷を揺さぶる。
「稲荷!このまま妖怪になってもいいの?」
「私は……誰?」
「稲荷、何言ってるの?」
稲荷も黒狐も恵理加から姿を消す。
何が何だか分からないが、必ず稲荷を元に戻させると恵理加は誓うのであった。
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