存在証明

この文を見てるということは

僕はもうこの世に居ないということです


僕が寝ている時に財布からお金を盗んだ

彼女も

僕からたくさんのものを奪っていった

親友も

僕に生きるということを何一つ教えてくれなかった

両親も

いじめを見て見ぬふりした

学友も

何一つ手を差し伸べてくれなかった

教師も

僕はすべてを赦します


だから僕が死ぬことも

僕が犯してきた罪たちも

全てを赦して下さい


麻袋を頭に被せられながら

僕は硬いアスファルトを踏みしめ

死ぬために生きてきた時間を

ゆっくりと振り返る


うん。

添削すべきところが多いね。

君に文を書く才能はないみたいだ


図書室の片隅で恋した君に言われた言葉を

思い出す


さようなら

僕は今まで存在しなかった

死の寸前に生きた軌跡が輝いた

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