応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • 第31話【エピローグ】への応援コメント

     お久しぶりです。
     近況ノートを拝見し、僕なりに何か力になれないかということで、読ませていただきました。

     岩井さんの中で本作がどういう位置付けなのか僕には分かりませんが、新人賞に応募なさるとのことで、そのつもりで読ませていただきました。失礼な物言いかもしれませんが、本作にはツッコミどころが多かったものの、問題の塊のような「なろう系」が何冊も出版されていることを考えると、本作自体はそこまで悪くない出来栄えなのではないかと思いました。『ガンダム』にせよ、『エヴァンゲリオン』にせよ、『コードギアス』にせよ、ロボット兵器ものにツッコミどころは付き物なので、僕ごときがあまりガヤガヤ言っても野暮なだけでしょう。
     僕の印象では、本作で最も力が入っていたのはロボット兵器AMMによる戦闘であり、これが最大のアピールポイントだと思います。特に終盤の市街地戦は過不足のない緊迫した描写が続き、息つく間もなく一気読みしてしまいました。本作は全体を通して、各エピソードの引きが上手かったですし、続きを読んだとき、ちゃんと期待以上、あるいはこちらの予想を外す展開があったので、つい読み進めてしまう魅力があったと思います。各話がコンパクトな文字数で、(内容面のツッコミどころに目を瞑れば)読んでいて疲れない構成だったのも良かったと思います。
     物語の方向性としては、やろうとしていることは面白そうだったと思います。卑劣なテロと戦っていたはずの主人公がテロリスト組織に助けられて彼ら彼女らと共闘するという筋書きは、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』や『アバター』などの有名作品を彷彿とさせますが、それだけ普遍的な面白さがある様式です。既存の常識が引っくり返されたり、主人公が自分のアイデンティティを模索したり、彼あるいは彼女が世の中や社会を変えるキーパーソンになっていったりなど、読者をわくわくさせる要素が多いと思います。

     ツッコミどころについて本格的にお話しすると長くなるので、リクエストがあった場合にTwitterのDMにでも遅らせていただくことにしたいと思いますが、ひとまず申し上げたいのは、「キャラクターを立てる」工夫がもう少し欲しかったということです。
     主人公が優柔不断で、よく分からないタイミングで怒鳴り始めるのは、まあ良いとしましょう。主人公が生きていたステリア共和国はどうやら非民主主義的なようですし、主人公は元軍人ですから、偏狭なのも怒りっぽいのも価値観が前近代的なのも、当然と言えば当然です。
     それはそれとして、ライトノベルとして見たとき、たとえばメインヒロインのルナさんや、サブヒロイン(?)のキリクさんの魅力が、あまり分かりやすくないように思います。

     ルナさんに関しては、なぜそんなにも強いのか説明がないので、読んでいてそこがずっと疑問でした。たしかに『コードギアス』にも、枢木スザクという少年が、何の説明もなしに生身でマシンガンの一斉掃射をかわすような描写はあるのですが、それが許されるのは、スザクが基本的に主人公ルルーシュにとって敵キャラだからです。『テニプリ』における「わしの波動球は百八式まであるぞ」と同じで、敵キャラを強大に見せる描写は緊張感を生む、面白いものです。しかし、味方が無根拠に強く、何でも出来てしまうのでは、読者によっては白けてしまいます。格闘技漫画やスポーツ漫画にしても、主人公や味方が反則級の能力を誇る一方で、何かしら弱点を抱えていたり、敵キャラが目ざとく弱点を突いてきたり、中盤になって主人公の上位互換が現れたりすることが、物語を面白くすると思います。
     本作のルナさんの場合、頭が悪いとかコミュ症だとかの目立った欠点がないばかりか、身体能力だけでなく得物も規格外で、(ヒトの力では)切れないはずのものまで切れてしまいます。いわば『ルパン三世』の五右エ門のようになってしまっており、ミリタリーものと捉えるとそこだけ異質な印象だと思います。いっそのこと、何かしらの超能力があるとか、人体実験で変なことになったとかのアメコミ的な設定があった方が、むしろ納得しやすかったでしょう。

     また、こちらの方が重要ですが、キャラクター性を技能ではなく内面を主として考えたとき、ルナさんやキリクさんがどういうヒロインなのかが見えづらいように思います。勝気だとか実は甘えん坊だとかいうことではありません。あえて思い切った言い方をさせていただけば、『エヴァンゲリオン』のレイやアスカ、『涼宮ハルヒの憂鬱』のハルヒや長門有希、『コードギアス』のC.C.やカレン、最近だと『水星の魔女』のスレッタやミオリネに対抗しうるヒロインを目指しましたか、ということです。もちろん、文字数や執筆時間に制約がある中で、そういう“狂った”ヒロインを仕上げることは至難の業ですが、ライトノベルの読者は基本的にそういうものを見聞きした上で新作に触れるわけですから、その界隈に届けるつもりなら、目標は高くあるべきだと思います。

     ツッコミどころについてあと2つだけ申しますと、世界観の設定は序盤に固めてもらって、終盤の展開には民衆を参加させるのが良いのではないかと思います。
     世界観はロボット兵器の存在意義に関わるものです。ろくな説明なしでヒト型の有人ロボット兵器が動き回っている作品も多いですが、科学技術的にミサイルや無人爆撃機の方が良さそうな時代にどうしてAMMを使うのかという説明は、あるに越したことはないでしょう。ひざ裏が弱点ということであれば、「四足歩行型にすれば解決じゃない?」という疑問も出てくるので、二足歩行にこだわるならその理由も欲しいところです。ちなみに、本作内で、空爆は民間人に被害が出るからタブー視されているとの説明がありましたが、市街地や民間施設への空爆は国際法違反でも、戦争状況なら軍事施設に対する空爆をタブー視する理由はないでしょうから、この理屈は通らないと思います。
     民衆を参加させた方が良いというのは、現在の本作の展開を考えたとき、結局「力vs力」の対決の末、強い方が勝ったというだけの話になっているのが引っかかっているからです。ブルー・ムーンがこれだけ徹底的な抵抗活動をし、立派な「軍事施設」まで持っていたことを考えると、ステリア共和国政府の権威主義(あるいは全体主義)はかなり深刻であり、不満を持っている人が多いようですから、民衆が蜂起してブルー・ムーンに加勢するような展開があった方が、結局どちらがより正義に近かったのかについて、主人公や読者も納得感や確信を得やすかったのではないかと思います。

     長文失礼しました。
     僕は夕方から本作を読み始めて、ほぼずっと読み続けて最後まで行きました。長々と批判的なことを言っておいて何ですが、少なくとも一気読みするくらい魅力を感じたという点にはご留意いただき、お気を悪くなさらないでいただければ幸いです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    が、その前にお詫びを。
    あじさいさんが書かれていらっしゃった貴作に、わたくしめは未だにお邪魔できておりません。
    「今日こそは!」と思う日は多々ありましたが、すなわち手の届くところまでは何度も来ておりましたが、しかし、「あれほど綿密に拙作のご批評をくださる方の作品なのだから、こちらが打ちのめされるかもしれない」という気持ちがあって、結局今現在に至るまで拝読できておりません。

    心よりお詫び申し上げます。そして、しばしお待ちを。

    本題(?)ですが、既に今現在から、着々と「こういう設定にすれば上手くいくのでは?」というアイディアが出てきつつあります。ルナの剣術はいかにして培われたのか、とかですね。

    僕がこの我が拙作に対し、どのようにアプローチしていくかは、実際まだ自分でも分かりません。
    が、あじさいさんのように、ご批評くださるのみならず、応援してくださる方々がいらっしゃるのだということを胸に、頑張っていこうと思います。

    有体な言葉の羅列になってしまい、誠に恐縮ですが▼

    〇岩井の精神が害された事実は全くないこと
    〇向上心を刺激されたこと
    〇ただ、その維持のために、少々執筆の方は減速すること

    に関しまして、ご理解いただけると幸いです。

    ♩目一杯の 祝福を君に(^3^)~♩

  • 第2話への応援コメント

    (誤字報告です)
    時価を稼ぐ→時間を稼ぐ(?)

    作者からの返信

    お返事遅れて申し訳ありません! ご指摘ありがとうございます<(_ _)>
    もしお時間とお心に余裕がございましたら、またおいでいただけると幸いです(^ω^)

  • 第3話への応援コメント

    企画より参りました!
    一応ここまで読みました。
    ギアスを彷彿とさせる世界観で引き込まれそうな感じでした。また読みに来るかもです!
    最後に拙作を読んでいただけると幸いです!
    https://kakuyomu.jp/works/16817330650000511346