トウキョウ・スカーレット(仮決定)
@Fish051402564
第0話
桜が散りゆく季節となり、全国の学校で入学式が行われていた。
東京のとある場所に、ぼつんと営業している喫茶店の前で、第一異能学園の制服を身に纏って立っている女子高生、東雲あやな。
「ここが喫茶スカーレット・・・お父さんに言われて応募してみたけど。大丈夫かな・・・大丈夫、よし。」
一息吸って、扉を開けると広がっていたのは落ち着いた空間に、コーヒーの香り。
「いらっしゃ~い。」
近くから気の抜けた声が聞こえる。声が聞こえた方を見ると、そこには袴の制服?を身に着けた気だるそうな女性が椅子に座って手をひらひらさせていた。
「あの・・・今日からここで働く予定の東雲あやなです」
「ああ、バイトの子ね。それなら・・・。」
「え、新しいバイトの子!?」
店の奥から女性の声が聞こえてきた。
「わぁ〜君が新しいバイトの子?私は河崎玲奈、レイナでいいよ、よろしくね〜。」
店の奥から出てきたのは美女と美少女の良いとこ取りをしたような青みがかった白髪の女の子だった。
「はい、東雲あやなです。」
「その制服は第一異能学園の制服だね、新入生?」
「はい。」
「へぇ〜じゃあ私と同じだ。よかった〜同い年の友達なんていなかったし。明日の入学式一緒に行かない?」
「わ、わかりました。」
(ぐいぐい来るな、この人。)
「玲奈、新人の子が戸惑っているから落ち着きなさい。それから、私はここの店長をやっている河崎浩二だ。これからよろしく、あやなちゃん。」
店長の浩二は和服がよく似合う大人の男性だった。
「え〜師匠。新人だよ、それも同級生。こんなの騒がずにはいられないでしょうよ。」
口を膨らませながら抗議している玲奈。
「玲奈、お前が色々と教えてあげるんだぞ。」
「はーい。えっとあやなちゃん。これから説明していくね?」
「は、はい。よろしくお願いします!」
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