第6話 2年生②


 今日も2年生に絡まれていた。

10分休み、授業が終わり職員室に戻ろうとしていたところに、誰かの目線が熱く向けられていた。


 さっと見返すと、例の猫のような女子だ。

私のジャンパーの腕の部分にジッパーで開けられるポケットがあるのだ。

その子はそれを開け閉めするのが、そう、大好き。獲物を逃さぬような目で、私の動きをよくよく見ているのだ。


 そして、突然に襲ってくる!


 いつものように腕を高く上げながら、いじられないように避けるのだが、何か騒ぐわけでもなく静かにただただ、その戦いが続く。周りは、なんだなんだと少し好奇心の目で見てくるのだが、どうもジッパーにはありがたいことに興味はなさそうだ。


 一連の戦いは、もちろんチャイムがくるまでやまないが、そんなことをしていては次の授業準備ができまい。


 ふっ。可愛いな。しかし、触らせん。私の勝ちだ。

じゃ、さらばだ。と言わんばかりに私は教室を出たのだった。


(この流れに会話は一切ないw)

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