第3話 さよなら紙飛行機

中学の終わりに、さよなら紙飛行機を作った。


わたしの辛いこと、苦しいこと、哀しいこと


全部乗せてどこかへ飛んでゆく、さよなら紙飛行機を作った。


軽くてよく飛ぶ、紙飛行機。

乗せる乗客は、私の気持ち。

どんなに重くてもよく飛ぶ、さよなら紙飛行機。


もっと、もっと遠くまで、飛んでゆけ。

この思いを、もう思い出せないように。


もっと、もっと遠くまで……。

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