閑話 暗闇

 とある暗闇の中……


「ねぇねぇ、『ヒース』! それなぁに?」


 一人の少女が、ヒースと呼ばれる男に話しかけていた。


「気になるかい? 『カルデナ』」


 ヒースは少女……『カルデナ』の質問に答えた。


「これは素晴らしい発明さ、人々を幸せにできる……ね」


 ヒースは、黒い腕輪と携帯電話を見せびらかした。


「すごい! 私使う!」


カルデナは腕輪と携帯を取ろうとするも……ヒースはそれを手で抑えた。


「だーめ」


「えー?」


「その代わり、これをある人に渡してほしいんだ」


「お使いだね! 私やる!」


「いい子だねぇ、じゃあ渡す人は……」


ヒースは画面から名簿を検索し……カルデナにそれを見せた。


「この人に渡してくれるかい?」


「……うん! じゃあ、行ってきまーす!」


 カルデナは、暗闇の奥へと行った。


「ふふふ……ついに始まるんだ! 私を認めなかった世間、クソみたいな奴らへの復讐が!! 全て……全て支配してやるぞ!! アハハハハ!!」


ヒースは暗闇の中で、高笑いをした。

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