第6話男パート:友人の話
「まったく、うらやましい限りだぜ!」
「はははは、だったらお前も早く彼女見つけりゃいいじゃないか」
「それが出来たら苦労はしないさ」
青柳清太の部屋に遊びに来ていた友人はそんな事を言いながら嬉しそうにしている青柳雄太の顔にグーのパンチをぐりぐりする。
「しっかし、雫ちゃんがお前に告白とはねぇ~。付き合ってどのくらいだ?」
「う~ん、二年かな…‥ 大学時代からみんなでわいわいはしていたけど、まさか雫がそう思っていたとは思わなかったよ」
頭の後ろに手を回しそう言う彼に友人は今度はボディーブローをする。
「まったくこの幸せ者め! あんなかわいい子から告白されて結婚にまでこじつけるとは! ああ、俺も彼女欲しいな……」
「うーん、一応式の後の二次会は雫たちの店と近いようにするからあっちのグループで雫の友人で未婚の人と知り合いになれるチャンスはあるだろう?」
「おいこら青柳、ちゃんと三次会も準備しているんだろうな? 友人の俺にちゃんとチャンスを準備しているんだろうな??」
「いや、流石に三次会までは……」
詰め寄る友人に青柳清太は頬に一すじの汗を流しながら困ったような顔をする。
「使えねーな! よっし、俺が音頭取るから近場に三次会出来る店探そうぜ! ちゃんと雫ちゃんたちにも話を付けてくれよな!!」
「ははははは……、ふう、分かたよ。雫にも話しておくよ……」
「よっし! 頼んだぞ心の友よ!!」
青柳清太の友人はそう言って青柳清太の肩を抱きあって早速友人一同で未婚の男たちに連絡を取るのだった。
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