番外編3(護衛たち)


~ある日の護衛たち~




イーナ「もぐもく」



ディルク「お、何食べてんだ?」



イーナ「(もぐもぐ)たこ焼き~」



ディルク「たこ、タコが入っているのか?」



イーナ「(もぐもぐ)うん」



ディルク「たこは筋肉生成に不可欠なタンパク質が豊富で、疲労回復にも効くんだよな! 一個くれ!」



ヴィリ「まあ待てディルク。タコは筋肉にいいかもしれないが、まわりの部分は小麦粉だ。炭水化物だぞ」



ディルク「なにっ、そうなのか!」



ヴィリ「ああ。しかもカリッと油で揚げて作っているものだから、カロリーも高い」



ディルク「それは、危険な食べ物だな」



イーナ「おいしーよー?」



ディルク「い、いや。俺はやめておく」



ヴィリ「そうだな。筋肉のためには止めておいたほうがいいだろう」



ディルク「ああそうだな。ありがとよヴィリ」



ヴィリ「なんの」



イーナ「あ、行っちゃった」



ヴィリ「俺たちで食おうぜ」



イーナ「やった。食べる分増えたー」



グレータ「ヴィリ、エルメンヒルデ様のお土産は? たこ焼き買ってきたって言っていらしたけど」



ヴィリ「あるぜー」



イーナ「はい」



グレータ「ありがとう。あら、そっちは?」



イーナ「ハイノとディルクの分」



グレータ「食べないの?」



イーナ「ハイノは研究中だから声かけてなーい。ディルクは――」



ヴィリ「筋肉によくないって言ったらどっかいった」



グレータ「あなたたち……」







ハイノ「ねえ、たこ焼きあるって姫様に聞いたけど」



ヴィリ「いつの話してんだよ」



イーナ「もう食べちゃったよ?」



ハイノ「なんでだよ!」











(護衛たちの間でお土産の横取りは、よく行われているようです。まあ全員分あるんで食べるときは皆食べますが、ちょっとした悪戯で食べ逃すこともあります。)





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