17話

 「はあ…はあ……、きたぞ……ッ!」

あれから作り続けて3時間、遂に鍛治スキルの熟練度が500を超えた。これで品質が粗悪ではなくなる筈だ。


 もう夜が遅いからもう1本作って終わりにする。レシピ通りに丁寧に作り上げる。これで品質が上がると思うと手が震える。そしてできたのは、


粗悪だった。



 「あぁぁ……あぁぁ……」

俺は泣いた。どうして上手くならないんだ。数分泣いて寝た。




「なあ、拓哉。お前はどういうプレイをしているんだ?」

俺は学校で拓哉のプレイスタイルを聞いていた。

「俺は片手直剣を2本持って町を探索しているな。そこで見つけた道場みたいなのがあってなアーツを学んだりしているな。」

「みたいなの?」

「訓練所や広場などでスキルやアーツを教えてくれる人たちがいるんだ。」

「いくつ習得できたんだ?」

「3日でスキル3つだ。」

「1日で1つかぁ。早いな?」

たしか習得は時間がかかるはずだ。

「教導っていう教えることに特化したスキル持ちの人だからな。それで早くなる。効果は教えている相手に獲得熟練度の向上だ。」

「ふーん…………はっ?!」

「どうした?」

拓哉の話を聞いて閃いた。鍛治屋に弟子入りできるのでは?と。よく考えたら不思議でもない。てかなんで思いつかなかったのだろう。職人になるのに弟子入りするのは普通のことなのに。

「なんとかして弟子入りできないか考えていた。ありがとう拓哉。希望が見えた。」

「そうか。」

帰ったら弟子入りできるところを探さないとな!

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