常時と非常

女の子は年少の年で幼稚園に入園した。

母親にかまってもらうことは少なかったものの、

母親が常に家にいることで24時間母親と一緒にいた女の子にとっては急に母親から離れ知らない人と節することは苦痛でしかなかった。

24時間一緒にいても常に突き放されていれば、苦痛ではなかったのかもしれないが、母親の機嫌さえ良ければ遊んでくれた女の子は急には母親から離れられない。

毎日泣きじゃくりながら女の子は登園した。

母親が子持ちの同世代と関わらなかったことが影響したのか女の子はどう仲良くすればいいのかもわからない、まず仲良くするとはなんなのかわからないまま月日は過ぎた。

幼稚園の庭には小さめの山があった。

女の子はいつしか幼稚園での自由時間はその山のてっぺんで過ごすことが増えた。

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