中世~近世ヨーロッパっぽい異世界に転移する話は数あれど、
この作品がほかと違っているのは、
主人公が未来の地球で生活していた点。
未来の地球での暮らしがどれほど素晴らしいかは、
作中で小出しにして明かされていくのですが、
これなら「帰りたい!」と望むのも当然。
そして、主人公がチート能力を持つのも納得です。
たとえば異世界語の習得。
辞書も文法書もなく半年でマスターしますが、
天才というわけではありません。
未来の技術のサポートが強力なのです。
ほかにも魔力操作を覚えて魔法を使えるようになったり、
肉弾戦で先輩冒険者を圧倒したり。
ただの中学生がなんで? と思う部分はありません!
説得力ある無双展開が気持ち良いです。
ストーリーはとても丁寧に運びます。
出てくる異世界人たちも心のあたたかい人が多く、
気持ちよく読み進められます。
人気の展開を踏襲しながらも、
一風変わった異世界転移物が読みたい方におすすめです!
こんなにも細かい設定にも関わらず、サクサクと読めるのは、主人公の性格のおかげだと思う。
色んな異世界物があるけれど、この作品には転生に有りがちな女神様とか神様みたいな誘導人がおらず、何も分からないまま物語が進みます。
どうやって転生したのか?
何故? そしてこの世界は?
手探り状態で進むけれど、ナノマシンの舞のお陰で先に進む主人公。
途中で一緒になる仲間(?)テモアンとイグニスが良いキャラしてて、更に物語が面白くなります。
正直、自分は難しい設定が苦手な方です。
頭の処理がついて行かないから(コラ)
でもこの話は、主人公の庵の語り口調のおかげで楽しく読めます。
とりあえず10話までは読んでください。
ちなみに私は、レビューは最後まで読んでからつける派ですが、我慢しきれなくなって途中で書いてしまいました。
そのくらいオススメです。