零との出会い



「君は一体……何者なんだ。何故俺等を襲うんだ。」

「私は零。この行動はね、君を守るためにしてるんだよ?三崎吉孝君。」

「……は?」

「お休み。」


彼女に一瞬の隙をつかれて俺は気を失ってしまった。


「後三人。」


俺を気絶させた零は、俺そっくりに変身に木山と井原の前に現れた。


「あ、三崎さん。見つけたのですか?」

「見つけたよ。さぁ早く、こっちに来て下さい。」


零は、彼女達を負傷した白井と野木の元に連れて行った。


「スライム退治なんて全て嘘(うそ)だったんだよ。あえて言うなら俺、三崎吉孝が君達馬鹿な冒険者を騙す遊びってとこかな。」

「あなたが白井さんと野木さんの腕と足を切り下ろしたんですか!?なぜですか!?」


井原の必死の問いかけを俺の顔で零は嘲笑った。たまらず井原は零に剣を構える。


「え?何でって?そりゃ決まってるだろ。楽しい声で泣いて、怯えて、命乞いをする。そんな楽しいこと辞められるわけないだろ。」

「木山さん、すみません。私、このゲス野郎を許すことが出来ません。」


井原は怒りのままに剣を振りかざした。しかし零は何事もなく指先だけで剣を防いでしまった。


「井原!こいつはとんでもなくやばい!逃げるぞ!」


野木の言葉で剣を戻そうした瞬間、粉々に剣が粉砕した。戦う術を失いパニックになった井原はデタラメな攻撃で必死に反撃するも、手も足も出ずにやられてしまった。


「はい。後は君だけ。」


その場に立ちつくす野木に零がとどめを刺さんとしたその時、颯爽と調査員長であるミラが現れ、そして彼女を守るのであった。


「貴方が、三人をやったのですか?三崎吉孝。」

「そうだよ。そしてこれから君達も同じことにしてやる。さぁ前に出ろ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る