カタオモイ?

さて、暗い話ばっかりじゃ、面白くないでしょう?

ですから、楽しい話も、織り交ぜていきましょう。

甘酸っぱい、恋のお話です。


私が、先生に出会う前のことです。

私には、好きな男の子がいました。

その子には彼女がいました。

女がいる男を好きになりすぎだって?

そんな事言わないでくださいな。

たまたまですよ。本当です。

やがてその子は、彼女と別れました。

なんですか、その目は。

私が別れさせたとか思っていらっしゃいます?

そんなことしませんよ。

人様の幸せを壊すようなことは、しませんから。

私は卒業式の日、その子に告白しようと思っていました。

ですが、卒業式が来る前に、先生と出会ってしまったのです。

それで気づきました。

あぁ、私があの男の子に抱いていた感情は、恋じゃなかったんだな、と。

先生のことを好きなわけではないのに、その男の子よりも先生の方に夢中になっていました。

だから、好きじゃないんだろう、と思いました。

結局、告白もしませんでした。


……なんだか、明るい話といったのに、仄暗い話になってしまいましたね。

自分の人生を語るのって、意外と難しいことです。

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