幸先がいい始め方
転生新語
プロローグ
「年も
私の同居人にして
「つまり貴女は、新年最初のセックスを私としようと。そう言ってる訳ね?」
「当たり前じゃない。貴女以外の誰とするのよ」
たしなめるような口調で言われた。まるで私がおかしいように言うのは止めてほしい。
「それで? 言い方からすると、このアパートの中で、今からするって意味じゃないんでしょう? 宿を取るのよね?」
この同居人は、したくなったら室内で私を押し倒してくる。そして私は拒否しないのだ。
「うん、私が生前に通ってた温泉宿。あそこでしたい!」
私は現在、大学四年生で卒業を控えている。上京していて、幽霊の彼女と二人暮らしという、実質は一人暮らし。友達は一人も居なくて、お陰で趣味のマンガ集めが
「あー。いい宿よね、あそこは。私達が出会った思い出の場所でもあるし」
「あの宿は創作意欲が
さっそく私は、ネットで予約を
「じゃ、姫初めの前に、少し楽しもうか。宿に泊まるまでは、本格的にはしないからね」
そう言うなり、幽霊ならではの素早さで、彼女が私の頭を抱えてキスをする。本当なら息ができなくなるくらいのディープキスで、だけど彼女は幽霊だから私は呼吸ができた。つまり彼女のキスには際限が無くて、脳まで
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