第6話 以外な自分

俺は夏生かい

ごく普通の中2だ。

最近毎日ヒマだ。

一週間前に親友がリア充になったからたまにノロケを聞いてあげたりもしてるけど。

俺自体なんともないからつまらない。


ん?ヒマな時はゲームをしろ?

それがさ。一週間前にクリアしたんだよ。

ゲームの世界での殿堂入り。意外と簡単だった。

それも一ヶ月前に発売した新作。

殿堂入りしてからも遊べるコンテンツはあるんだけど、遊び尽くして飽きた。飽き性だからしょうがない。

対戦ゲームもあまり持ってない。

新作買ってからお金もない。

ヒマだ。


じゃあさっさと勉強しろ?

うるさいなあ。今は集中出来そうにないよ。

そんな時、あるだろ?

だからヒマなんだ。


こんな時はインターネットで調べるのが基本だ。

だから「中2 ヒマ潰し」で調べたけど、全部駄目だった。


勉強、集中できない、ムリ。

ゲーム、やり尽くした、ムリ。

裁縫、俺男子、裁縫セットなくした、ムリ。

ネットサーフィン、今してる、ムリ。

外出、お金ない、ムリ。

散歩、なんか外に出たくない、ムリ。

テレビ、今は土曜の昼間だぞ?ムリ。

映画鑑賞、流行りの映画の広告がビミョーで見る気ない、ムリ。

小説投稿。


………。

小説投稿?

できそうな気がしてきた。

小説なんか書いたことないけど、俺今学生だからリアルな話をちょっといじってかけばいけるくね?

ちょっと書いてみよ。


ユーザー設定か…。

俺の名前は「島野夏生しまのかい」だ。

しまのかい。Shimano kai。

しのまかい。死の魔界?

ははっ、俺の名前こうなるんだ。

でも厨二病みたいだからやめよ。

Shimano kai。

いしまのか。

いしもなか。

石最中いしもなか

美味しそうだが食べられない。


え、石最中いいなぁ。

石最中にしよう。


さて、本編はどうしようか。

自分を転生させてもいいなあ。

スパイになってもいい。

女子になってもいい。

獣人になってもいい。

物語のなかって、何になってもいいんだ。

自由だな。ここと違って。

現実はまだ中2だから勉強とか色々しなくちゃいけない。

だけど、物語の中は自由だ。

小説って最近読んでないけど、作るには無限大なんだな。

俺はまだ将来の夢は決まっていなかった。

だけど、小説家になってもいいなあ。

俺は初めて小説家に魅力を感じた。


少しずつ、投稿は週3あたりで頑張っていこう。


そんな感じで俺は小説投稿を始めた。


もう一人の自分、「石最中」として。


〜「以外な自分」パート2へ続く〜

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