エピソード7 ジン

ラストドラゴンストーリー

ーサッドオブドラゴン ジンー


ジン「かえ…らなくちゃ…行かなきゃ…」


ジンは死ぬ前に会うべき者に会おうと

体を引きずって 行こうとする

だがそんな力すらもなかった


もう…会わすこともできない


ジン「アーリャ…俺は…約束したお前と…

必ず帰ってくる…って」

「だから…俺は…俺はぁッ!!」


ウルフ「オルガ!」

「なんだこれは どうなって…ッ!

ジン…さま!?」


ジン「誰だ…もうボヤけて 誰だか分からない…」

ウルフ「私です リアンの息子 ウルフです!」

ジン「ウルフ…そうか…ウルフかぁ…」


ウルフ「一体何が…」

ジン「俺は先祖を殺した…」


ウルフ「ど、どうしてです!」

ジン「もう…俺は…疲れた…」


「剣を振って…傷を負いながらも …

叫び 苦しみながらも…戦い続けることに…」


ウルフ「………」

ジン「頼み聞いてくれ」

ウルフ「はい…なんなりと」


ジン「俺を…アーリャの元に連れてってくれ…」

ウルフ「しかし その身だと…」

ジン「構わない…俺が道中で死んでも

必ず連れてってくれ 約束なんだ」


ウルフ「分かりました」


ウルフはジンの肩を掴み

焔の騎士団の本部から出る


ーーーーーー


ジンは片足を引きずりながらも 歩いた

もうその片足は動こうとはしなかった

でも歩き続けた ただ一人の妻の元に


昔約束したことを守るために


ジンは死してアーリャには会いたくはなく

意識を保とうと必死に 息を整える 目を開ける

最後に会い…最後にアーリャの側で死ぬこと


ジンはそれを望んでいた


吐血を吐くことがあれば

途中倒れることもあった

それでも立ち歩き続けた


リアンの息子 ウルフの力を借りて


そして遂に見える家が

長年待ってくれた妻の元に


家の中へと入り アーリャのいる部屋の元へ行く


ドアノブを持ち開ける


ジン「…アーリャ…」

アーリャ「じぃ…ん…」

ジン「アーリャ…ただ…いま」


アーリャ「お…おがえ…りぃ…」


ジンはベッドに寄りかかる


ジン「もう…今度こそ…離れたりしないから…な」


アーリャ「………」

ジン「…………」

ウルフ「…ッ!」


ウルフは気付く 二人は見たことない

以上に幸せな顔をして 目を閉じていたことに


ウルフ「長年…お疲れ様でした お二人様」


ーーーーーー


水の中…生温い

待ってくれ俺はここにいる!

リアン!ミラー!! 親父!!!


ジンは上に上がろうとするが

泳いでも上にはたどり着けなかった

俺を独りにしないで 置いていかないで…


泳いでも上には行けない

ジンはそう思い 泳ぐのをやめた

俺は…また独りだ ずっとそうだ


水中には何か分からない

肉片が浮き出たり 沈みにいったりしていた

そしてやがて水中は赤く黒く染まっていった


何をしても結局自分は独りの道に

進んでしまうんだ 馬鹿だよな…


俺は怖いんだ…独りが…皆どこに行ったんだよ…

違う皆は何処にも行ってない

みんなはいつもと同じ


俺が独りになったんだ


そうこれは俺が望んでしまった事なのだろう

昔の俺達の声…ああ 楽しかったよな

子供の頃は ずっと時間を忘れるまで

4人で遊んだよな  はは…


俺は皆を守りたかった

皆を誰の手で死なせたくなかった!

だから色んな事に触れてきた


それが 今や独り…


じゃあ俺は何をすればよかった

何をどんな道を進めばよかったんだ!

仕方なかった…力がなかった俺のせいで


親父も母もリアン達の両親を守れず死んだ!

もっと強ければ あのとき助けられていたはずで

まだ誰も死んでいなかった!!


だってあんな両親の死に様を見たら

心が胸が苦しくて仕方ないんだよ


それを見ないために護ってきたんだ

そうしたかったんだ その日以来から怖いんだ

身近の誰かが誰かの手に死んでいくのが


でも俺は虐殺をしてしまい

次には他人を巻き込み死なせてしまった


結局俺は 俺が恐れていた事を

誰かに与えてしまった


この独りの空間が 罰なんだろうか

それなら受け入れよう…

俺は数え切れないほど人を殺してしまったんだからな


受け入れよう…その罰を…


辺りに無数の人影が現れ始める


…俺は…俺はな…


護ってそして俺を護られたかった

俺だけが癒えることがなかったんだ

あの時の傷が 全ての感情が!


ああ ぐらぐらしてきた

気持ち悪い 吐きそうだ

嫌だ怖い…誰か 俺を…俺を!


独りにしないで!


涙を流すジンの目 その瞼に何者かが触れる


誰だ…


ジン…待ってたよ


アーリヤなのか…?


ずっと…待ってた 長かった


アーリヤ…いや…違う お前なのか


どうかしらね


お前なら 謝りたい


どうして


お前を苦しめた


どうやって?


俺が襲い 無理孕ませてしまった

望んだ事じゃないのに


私の子には会った?


ああ…会ったよ…

あの子にも悪いことをした


どうして


二度も言わない


フフッ…ジン 私もあなたに悪いことをしたのよ

あなた達を傷付けた 友達の腕も奪ってしまった


俺も二人を傷付けた


私はね あなたを同情した

あの時に全てを理解したとき


俺に同情を…


そうじゃなければ 子供なんて産みはしない


何て言ったらいいか…


もっと出会いが違っていればよかったのに


ああ…


ジン…あなたはもう自由よ

過去に囚われることもないの

また昔のように 無になれるの


ただ夢中に遊んでいた 時のようにね


手により塞がれた 瞼は開かれる

そこには皆がいた


あ…ああ…親父…母さん…!

リアン…ミラー…


ジン おいで


アーリヤ!


さあ 行きなさい…待ってるわよ


ジンは走り出した 皆が居る場に


アーリヤ すまない待たせた!


ずっと待ってたんだから!


ありがとう…待っててくれて


人影は光を発した

その光は辺りを照らした


そうここは ジンの産まれた土地だった

二度と住むことが不可能だった 故郷だ


ジン…あなたは許された

みんなと居ていいのよ


ありがとう…ありがとう…!


強く守りたいそして守られたかった

ただ それだけだった…


そう…みんなはわかってはくれない

いつも逆な事をしてくる

けど…そう感じてないだけで


してはくれたいたのだろう…


ジンは産まれてくる

赤子のように体を埋めて

水の中に浮かびそして


沈んで行く暗い暗い 水中をどこまでも沈む


そこに輝く者がジンに寄り添う


あなたを独りにはしない

あなたが落ちるのなら私も落ちよう

そこにあなたが行くのなら


もう離さないからね ジン


それはアーリヤだった

ーーーーー

もたれかかりまた遠のいてく

冷めるあなたの体温


どうかあなたが壊れてしまうのならば

どうかこの体を燃やしてほしい

そしてまた灰となってあなたを包み込む


募る…募る…募る…想いの数


その傷口を抱いていてあげる

あなたが笑う日まで


(天野月子 菩提樹)

ーーーーーー


振り落とされないように しがみつくけど

つかまった先は君の小さな手で

それを守るそぶりで 握りしめるの


今思い出が光る前に 僕を見て

震えたその手だけは 繋いでて


今 想い出が光る前に僕を見て

震えていたのはそう 僕の手のほうだよ


(RADWIMPS タユタ)

ーーーーーーーーーーーー

そのころ オルガ、イヴは



オルガ「リュカさん! どうか目を覚まして!」

リュカ「目を覚ませ?

とっくに覚めているさ お前たちにな!!」


そんなことは思っていないさ…

ただ奴の描く運命には逆らえないんだ

この創造者たるこの私が……


いやもともと私は 向いてはいなかったのさ

全ての者を納得させられなかった


イヴ「ガハッ!」

オルガ「イヴ!」

リュカ「それでオルガ…なぜお前は戦わない」


オルガ「…ッ!」

リュカ「死ぬぞ こいつが」

オルガ「や…やめ…」


オルガは夫を無くした過去を

思い出してしまっていた


イヴ「姉さん…!」

リュカ「動くな」


リュカはイヴに剣を向ける


オルガ「はぁ…はぁ…はぁ」

リュカ「どうして…お前達は失い

続けるのだろうな」


オルガは震えた手で剣を鞘から抜く


リュカ「どうした? 震えてるぞ

昔のお前ならば違うはずだ」

オルガ「うあああああー!!」


リュカはオルガの剣を弾き

一瞬で手から離した


リュカ「あの若者はつでに動けそうもないか…

私が悪でなくて良かった 死んでいたな」


リュカは剣を鞘に戻し羽を出す


リュカ「借りはもう良いだろう

十分に時間を使った」


飛び去ろうとする リュカの羽に剣が刺さる


リュカ「グッ…!」

ティナ「逃げる気か…天使だろうお前は!」

リュカ「貴様らには 何もわからないだろう

なぜ空から建物が振り落ちているのかすらも!」


ティナ「下は下 上は上だ トアの母に

手を出した限り決して逃がさん」


リュカは剣を羽に刺さった抜く


リュカ「これも書かれた予言なのか…

上へと戻させないための 足止めなのか」

ティナ「何をぶつぶつと!」


ウィグ「待って!」

オルガ「ウィグ なぜ!」

イヴ「ガルシアも どうして」


ガルシア「この少年が教えた

ここで皆が死ぬ夢を見たという」

「そして場所すらも当てた

長々と居れば 正夢となる 出るぞ!」


そして本部から出たあと

すぐに建物は崩れた


イヴ「本当に崩れた…!」

ウィグ「グッ!」

イヴ「ウィグ 頭から血が…」


ウィグ「みんな上だ 離れろ!!」


その中に1人ビスミラが遅れる


フィガー「ビス!!」

ビスミラ「ああ…」

ウィータ「フッ!」


そこにビスミラを抱き抱えて

その場に離れるとさっきまで立っていた

真ん中に建物が落ちた


ビスミラ「あ、ありがとう…」

ウィータ「危なかったな」


ウィグ「ふぅ…ふぅ…」

ガルシア「大丈夫か」

ウィグ「はい…」


リュカ「どうなっている ガルシア!」

ガルシア「リュカ様…この少年は見た夢を

現実起こるものを正夢となるそう」

「さっきのも夢で確認したもの だそうです

彼が知るよしもない本部すらも当てて 来た」


リュカ「なに…ラジウスの予言に

抵抗できるかもしれん」

ガルシア「一度アルカディアに戻ろう」


………

アルカディアにて


ティナ「それで先ほど言った ラジウスとは」

リュカ「上はいまラジウスの

裏切りによりこのザマだ」


イヴ「どうにか出来なかったのですか」

リュカ「うむ…奴は予言を知る者

予言書を自分 自ら描きこの事態を起こした」

「きっとウィグらをトアを殺させる事

ジンとその父を殺し合いにさせたのも」


リュカ「奴の描いたシナリオ通りな訳だ」

オルガ「じゃあ 父を生き返らせたのも」

リュカ「おそらく 予言に書いたのだろう」


オルガ「そんな…」

ウィータ「何でもありだな」

イヴ「それじゃあ ヴァルアノの元にいたのは」


リュカ「自身も分からんが…きっとそうだろう」

ガルシア「本人すらも分からない行動とするか」

リュカ「そんなものが我々ならず

天界にも騒ぎを起こしている」

「この事態…奴を止めない限り

終わらないだろう 手を貸してはくれないか」


リュカ「頼む…」

ウィータ「ああ、俺は行く みんなは」


フィガー、ビスミラ以外

すべての者が手を上げる


ウィグ「俺も行きます」


フィガー「ウィグ それって天使を相手に!」

ビスミラ「そ、そうよ!」

リュカ「ウィグお前は出るな

お前なしでは敵わんだろう」

「お前はここで頭の中で見たものを

教えてくれればいい」


ウィグ「でも…」

リュカ「不安か」

ウィグ「それが正夢になるかも分からないんだ」


リュカ「大丈夫だ いつも通りにしろ

そして無意識に見えたものを教えてくれ」

ウィグ「………」


そこにイヴの娘トアが現れた


トア「みんな どうしたの」

ティナ「トア…」

ウィグ「あれがトア…」


トア「母さん 戦いに行くの?」

イヴ「ええ…」

トア「なら私も!」


イヴ「今回は大人しくしていて…ね」

トア「…でも…わかった…」

リュカ「いやイヴ…お前はトアの側に」


イヴ「でも 少しは魔の力も必要なはず!」

リュカ「お前は母親だ もうひとりの身じゃない

戦いでもし失ったら…娘にどんな顔をすれば…」


イヴ「でも私も戦いに…」

リュカ「理由を聞こう」

イヴ「ラジウスの手により先祖を使い父を

生き返らせて祖父と闘わせて 次には」

「先祖と争うように仕込んだとしたら…

私は耐えるに足らない…!」


リュカ「許せないか」

イヴ「当然です!」

リュカ「でも お前が来ることも奴の筋書き通りならばどうする 殺られるのも時間の問題だ」


イヴ「逆にこれが何もなければ?」

リュカ「さあな…そこまで分からん」

「まあいい…どうしても行きたいならば

来るといい ただ…みんなも気を抜くな」


リュカ「何処までが書に描かれて

集まれたかそんな事知ったことではないからな」

ウィグ「なら俺は…」


リュカ「………」

ウィグ「この正夢になる夢で

ラジウスの描いた予言の夢を見て」

「先に起こる結末を知らせてみせる!

だから みんなは戦いに!」


リュカ「わかった 報告を楽しみにしてるぞ…」


…………


フィガー「そんなこと言ったが 大丈夫なのか」

ウィグ「大丈夫なわけない…見れるかも

見てそれが正夢になるかも分からないだぞ」


フィガー「運任せか…」

ウィグ「でも 先の事を俺が見なきゃダメなんだ

じゃなきゃ勝てないんだろ」


フィガー「…裏切りの天使 予言を知りさらには

自ら人々の結末を描くとはな…」

「そんな者相手に勝てる気がしない…俺はな」


…………


オルガ「………」

イヴ「姉さん どうしたの」

オルガ「さっき本部から出るとき

父さんを探したけれど見つからなくて…」

「…弱って倒れてて…崩れたときに

死んでいたらどうしよう 私はッ!」


イヴ「大丈夫! 父はきっと脱出してますよ」

オルガ「でも わからないじゃない!」

イヴ「乗り越えてきた 父が死ぬわけない…

まだ脱出してどっかで生きてますよ」


オルガ「………」


…………


ティナ「…とういう訳だ トア」

トア「そんなことが」

ティナ「だから 今回は大人しくしていてくれ」

「もしかしたら奴の手のひら

なのかもしれんからな」


トア「でもウィグって子なら

何とかできるはずじゃないの」

ティナ「…運任せだろう」

トア「え!?」


ティナ「だが 正夢になるのは また本当らしい」

トア「確実に勝てる相手じゃない

それでも行くの ティナ」

ティナ「………」

「俺達 皆は様々な事を乗り越えてきた…誰かの

手によって描かれた予言で殺られはしない」


トア「運命に抗うのね…」

ティナ「じゃなきゃ今回の件は収まらない

犠牲もまた出る…覚悟して戦うさ」


……………


リュカ「ガルシア」

ガルシア「リュカ様」

リュカ「聞かせてもらおうか なぜ封印された

ここ アルカディアにいる」


ガルシア「あなたの狂った“方“がですよ」

リュカ「…ちい!」

ガルシア「奴は始末しときました」


リュカ「………」

ガルシア「遅い許可の返答となりますが

よろしいですかこのまま所持していても」


リュカ「ああ…構わん…助かったよ

さて 行こう天界へな!」


…………数分後


リュカ「これを置いていく」

ウィグ「これは…」

リュカ「こいつはネストロスという

離れていても 会話は可能だ」

「何か見たら これで教えてくれ 何でもいい」


リュカ「皆 行くぞ!」


声と共に 走り空に落ち

羽を使い 天界へ向かった


リュカ「ラジウス…貴様を許しはしない」


…………

天界にて


ウィータ「ここが天界」

リュカ「ひどい有り様だ…ちい!」


塔へと入っていった


リュカ「ラジウス!!」

ラジウス「戻ってくるとは」

リュカ「貴様を許しはしない 決して!」


ラジウス「それはあなたの勝手よ

私は正しい事を教えてきた」

「だけどあなたは反対した いつでも…

前の創造者の正しい事ですらも」


リュカ「………」

ラジウス「痺れを切らしましたよリュカ様…」

リュカ「ラジウス…お前は地下送りなようだな」


ラジウス「それは あなたでは」

リュカ「話したところで きりがない

終わらしてやる!」


リュカはラジウスに近寄る

そこでウィグから無線がなる


ウィグ「罠に気をつけて!」


ウィグの無線は終わると

罠がリュカを襲う


リュカは罠をよける


リュカ「ラジウス貴様ぁ!」

ラジウス「私はなにもしてはない

勝手にそう動いているだけ」

「見て、私の羽は堕天化もしていない

建物の崩壊は兵達が勝手にしたこと」

「私は地下送りも出来ないそう勝手に

そう起こしているだけ あなた方が」


リュカ「…ちぃ…!」

ティナ「どうする」

リュカ「下手には動けん…今は罠に気を付けろ」


リュカはラジウスに近寄る


ラジウス「フフ…」

リュカ「ガハッ!」


リュカは横の攻撃をもろにくらい

壁に叩きつけられた


リュカ「ゴーレムか…!」

ラジウス「あなたは何をしているか

お分かりですか」

「反逆をしていない白い羽のこの私を

斬ろうとしているのです地下送りになりますよ」


リュカ「反逆をしていないだと…! ほざけぇ!」

ラジウス「…あなたは斬れない」

リュカ「どけぇ!!」


リュカの剣はゴーレムにより止められた


リュカ「ちぃ!」


リュカは後ろに下がる


リュカ「ゴーレムの気を引け 殺すなよ」

ティナ、ウィータ「「了解」」


ゴーレムは二人により

気はそらされ ラジウスへの道ができる


リュカ「うおおおっ!!」


斬ろうと剣を下げるが

予言書に挟まれ 剣を止められる


ラジウス「いい加減気付きなさい

そして認めて リュカ様が悪かったことを」


上に剣が降り落ち

リュカは下がった


リュカ「面倒な!」


ラジウスは書に書く


ラジウス「これならどう!?」


ゴーレムがまた部屋に現れた


ラジウス「何度か殴られて思い出してみなさい」

リュカ「……ええい!」


ラジウスは部屋を出た


………


リュカ「ゴーレムは無視しろ 追うぞ

我々を敵としか見ていまい!」


ラジウスの入った部屋に跡とを追う

ティナは壁を崩す


ティナ「構わないだろ」

リュカ「今さら なに壊れようが気にしないさ」


ラジウスは歩きながら過去を思い返す


ラジウス「私は正しい…いつだって」



………過去


ラジウス「あのジンは生かすと

この先人類の災いになるかと」


「始末をしたほうがいいです」

創造者「うむ…」


………


リュカ「お呼びですか」

創造者「ジンとやらを討ってほしい」


リュカ「お待ちください!

またあの時のよう力を取れば良いだけでは!?」


リュカ「私は それでも彼を救います!」


逆らってまであの血族に

寄生する理由はなに…リュカ?


ラジウス「………」


リュカはグレンという人間が現れたから

変わり始めた もう昔とは どこか違う


ラジウス「あの頃のリュカはどこへ 行ったの」


…………

リュカ創造者の座を継いだ後


ラジウス「リュカ様やはり

あの血族を放っては危険です」

「過去に 二度危機をおかしたのです

始末をするべきかと!!」


リュカ「彼らは大丈夫だ 決して

もう同じことを犯さんだろう」


ラジウス「し、しかし!」

リュカ「もういい 下がれ」

ラジウス「…はい…」


生き続ける限り

彼ら自身も苦しみ出す 失いに無力に


あの時 討っておけば

彼らの救いになったはず それなのに…!


…………現在


ラジウス「私は間違っていない」


そしてラジウスは固く保管されていた

予言書を持ち出した


…………



リュカ「あの先か!」


リュカは扉を開ける


リュカ「ラジウス!」

ラジウス「もう来たのですか」

リュカ「お前を止めなくては

この事態は収まらんようだからな」


リュカ「書を奪え…そうすれば奴は無力のはず」


ウィータ ティナ イヴ

三人はうなずく


リュカ「ハアアアッ!!」


リュカは先に前に出た


ウィータ「俺達は左右で行こう」

ティナ「わかった イヴさんは俺の側に」

イヴ「ありがとう でも大丈夫

自分の身は自分で守れる」


ティナ「わかりました」


ウィータは刀を抜く


ウィータ「……そういうやつが…散るんだ…」

「さあ俺達も行こう」


…………

その頃ウィグは


ビスミラ「もうやめて ウィグ!」

ウィグ「俺が余地なければ! みんなッ…皆が!」

フィガー「落ち着けよ ウィグ」


ウィグは頭に出血をしていた


ウィグ「落ち着ければいい…けど

そこには俺の親も行ってる」

「だから先を見なきゃダメなんだよ!!」


ウィグに次の場面が見える


ウィグ「見え…ッ!」


頭から吹き出るように血が出る


ウィグ「たっ…」

ビスミラ「ウィグ!!!」

フィガー「バカ野郎が!!」


ウィグ「し…知らせなきゃ…」


ウィグはネストロスを手に取る

しかし発する前にウィグは手から落とす


フィガー「ウィグ…ウィグ!?」

ウィグ「………」



ウィグゥウウウーー!!!!



……………

そして天界


リュカ「てあああー!!」

ラジウス「無駄な!」


崩れ落ちる 屋根の欠片を

避けつつ リュカは近寄る


リュカ「はあーーっ!!」


剣を振るが 避けられる

書に殴ろうとしたとき

ウィータが書に触れる


ラジウス「なに」

ウィータ「そいつから手を離してもらおう」

ラジウス「断る!」


リュカ「ふうっ!」


リュカはラジウスに剣を再び振った


ウィータ「待て!」


剣を止めるために

腕を犠牲にして止める


リュカ「なにしてる!」

ウィータ「こいつは堕天化もしていない

殺してはお前が落とされてしまうぞ!」


リュカ「…何を熱くなっていた…その通りだな」

ラジウス「邪魔な…!」


ラジウスは距離を取る


ティナ「逃がすか!」


ティナはラジウスを掴む


ラジウス「離せえ!」


ティナは書に頭を殴られる


ティナ「ウグッ!」


ティナは気絶した


ラジウス「悪いけど あなた地の者には

興味がないの 私は…リュカ…あなただけよ!」

「何を恐れたか…リュカひとりで

天に戻らず地の者を連れてくるなんてね」


ラジウス「臆病風にふかれたか!?」

リュカ「………」

ラジウス「リュカ 次は1人で来なさい!」


ラジウスは部屋を出た


ウィータ「ティナ!」

ティナ「だ…大丈夫だ」


ティナは気付く イヴが居ないことに


ティナ「イヴはどこに!?」

ウィータ「わからん」

ティナ「ちい…!」


ティナはふらつきながら 立ち上がる


リュカ「ティナ」

ティナ「トアを1人にしてはッ!

親無しの子にしてはダメだ!」

「守ってならなくては 行けないのだ!

この命に変えても守ると誓った…!」


リュカ「…行こう ラジウスが優先だ」

ティナ「なに!?」

リュカ「奴は書を持つ限り 出来事を

自身が求めるように書き換えられる 好きにな」

「だから 奴が先だ分からんが

先回りしたと 私は考える」


ティナ「………」

リュカ「先程の状況に連れ去られると思うか?」

ティナ「…行くだけ 行くさ」


ウィータ「ティナ」

ティナ「なんだ」

ウィータ「誰かを思って守るのは良いことだ

だが…それに呑み込まれるな 深く」

「失ったときや病死などに

死したとき辛さが無力さが襲うぞ」


ティナ「仕方ないことに辛くなってられない

そんないずれ来ることで ーー」


当たり前だ


……………


ラジウス「どきなさい」

イヴ「断ります」

ラジウス「あなたは…フフッそうだった…

あなたの夫は天使で魔と交わったでしたね」


イヴ「何が言いたいの」

ラジウス「裏切り者に見せるいい

首だという意味よ!」


イヴ「ッ!」


ラジウスは書を開き

書き始めようとする


イヴ「書かせない!」


………

地上にて


ひとりの男は空を眺めていた


ルーシア「キリア」

キリア「ルーシアか…」

ルーシア「行かないのか」


キリア「もう行く気はない」

ルーシア「らしくないぞお前

らしくないどうした!」


キリア「ジンは死んだ 間に合わなかった」

ルーシア「…ッ!」

キリア「俺達…どこか鈍ったな 前はすぐに

察知してジンの元に行っていたんだけどな」


ルーシア「オルガもその子も

いま戦ってる 放っておくのか!?」

キリア「“旧友“の娘も…その子ですら興味がない

そいつらは新しい時代を生きるもの」

「だが俺達は古き者…その者達に好きに

やらせておけばいい 後は若い奴等に」


ルーシア「老いたか」

キリア「そうだな…魔の血があれど

人の血が老いてな 自由に動けないものだ」

ルーシア「…………」


ルーシアはナイフを取り出す

それをキリアに渡した


ルーシア「いずれお前は探すことになる物だが

いま渡しておくどう捉えるか お前次第だ」

キリア「……」


キリアはナイフを見る


キリア「…ルーシア」

ルーシア「なんだ」

キリア「ありがとう」


ルーシア「フッ…じゃあ先に帰ってる」

……


ルーシア「………」


ルーシアはキリアから離れて

ある建物へ行った


そこの扉を開く

そこには子供3人がいた


ルーシア「フフッ…」


そうだな私達は老いた

能力すらも鈍った


相手は天の者なのだろう

懐かしい者も顔を見てみたいものだが

もう私達では敵わない…キリア

お前の言葉を借りて言おう


若者達よ 好きにやりなさい


…………

そしてアルカディア


ウィグ「うっ…」

フィガー「起きたかウィグ」

ウィグ「フィガー……」

「…ッ! 気絶して何時間経った!?」


フィガー「30分だ」

ウィグ「早く予知しなきゃ!」

フィガー「待て!」


ウィグ「予知をして先の出来事を

教えるのは俺の役目だ」

フィガー「流血をして死にかけてるんだぞ!」


ウィグ「そんなこと分かってる

俺の母親も行っているんだぞ!!」

フィガー「ウィグティムが死んでしまったら

どれだけ頑張っても意味ないだろ!」


ウィグ「でも予知をしなきゃ…どんな

出来事に殺られてしまうなんて…!」

「くぅっ…考えたくもない!!」


フィガー「だから無理するな! やめろ!!」

ウィグ「邪魔するなフィガー!!」


ウィグは剣を構える


フィガー「ウィグティム…」

ウィグ「いつもいつも…もう

お前の決め事にうんざりなんだよ!」


フィガー「…………」

ウィグ「邪魔するなら お前を刺す!」


フィガー「そんなに母親が好きか…?

もうずっと乳吸ってればいいさ」

「な、深く考えすぎていつも死ぬことを

考えちゃう“ウィグティム“さんよ」


ウィグ「てぇんめぇえええー!!!!」


ウィグはフィガーに刺そうと走り出す


次には自分が倒れていた


ウィグ「なにがあった…」

ガルシア「見苦しいぞ お前たち

これ以上喧嘩するのなら 降りてもらう!」


フィガー「………」

ウィグ「…そうしてくれ…」

フィガー「…ッ!」


ウィグ「ひとりになる時間が必要だと思う」

フィガー「…ウィグ…」


ウィグはアルカディアから地に降ろされた


ウィグ「もう起こったか…わからないけど

これも報告しておこうかな」


ウィグはネストロスを手に取る


ウィグ「…………」


…………

リュカの持つネストロスに

ウィグの声が鳴る


「イヴという人は…暗い世界に取り残される」


リュカ「…そうか……」


リュカ、ウィータ、ティナ、

三人はボロボロの身となって

壁に寄りかかっていた


ティナ「…ちい…ッ!!」


ティナは口を噛み

壁を叩く そこにヒビが入る


…数分前…


三人はラジウスが逃げた

道を通っていた


そこにイヴを見付ける


イヴ「来ちゃダメ!」

ティナ「…ッ!」

リュカ「どうした 何かあるのか」


イヴ「とにかく来てはダメ」

ウィータ「罠か…?」

イヴ「私もわからないけど あなた達が来たとき

私の身に何か起こるって…」


リュカ「予言書か」

イヴ「うん…止められなかった」

リュカ「なら 描かれた予言による

行動を起こす前に 別の道に…」


ティナ「罠でも 落石でも 止めてやる!」

ウィータ「なに ティナ行くな!」


ティナは走り出し イヴに触れてしまう


イヴ「どうして…ッ!」


イヴの背後に別の空間が現れて

黒い手に引っ張られてしまう


ティナは剣を振るおうとしたとき

空間は閉じられ 降った剣は

地面に叩きつけられる


ティナ「そんな…そんな!」

リュカ「バカ者!」

ウィータ「………」


ティナ「アア…アアアアァァァァー!!!」


……………現在


ウィータ「落ち着いたか」

ティナ「ああ…」

リュカ「じゃあ行くぞ 立て」


ティナ「………」

ウィータ「この先やれるか?」

ティナ「わからない」


ウィータ「わかった じゃあ…」

ティナ「待てその天使ひとりで事を終わらせろ」

リュカ「……」


ティナ「先ほど 言われたはず…ひとりで来いと」

リュカ「奴はどんな手を使うかわからない…

それにゴーレムのように」

「部下も味方につけているかもしれん

未知な今は事が多すぎる だからだ」


リュカ「だから手助けに来て

もらったようなものだ」

ティナ「フ…そうか」

リュカ「だが ひとりで行って無数の部下が

現れたとして 私の手では足りなすぎる」

「その事を考えての 行動…来てもらった」


ティナ「そうかな…だが俺は行かない

ここにいる」

リュカ「わかった…帰るなり勝手にしてくれ」


ティナは立ちあがり 来た道に戻ろうとする


リュカ「だが聞け イヴを救えたとして

それでもお前は会わす顔があるか?」

ティナ「…わかった…だが俺は手を貸すときは

部下の相手それぐらいしかやらん」


リュカ「それでいい ありがとう」

ティナ「礼はいい…事を終えたあとにしろ」


三人は再び先に進んだ

やがて塔の頂上に着く


リュカ「ラジウス!」

ラジウス「あら…私は言ったはずよ

ひとりで来てと」


リュカ「お前の行動は未知過ぎてな

頭を抱えるばかりだ」

ラジウス「ふん 臆病者!」


リュカ「勝手に言え 貴様に永遠の自由すらも

与えてたまるか 覚悟しろラジウス!」

ラジウス「本当に落ちこぼれね…

何を恐れ 地の者の手を借りるか」


ラジウスの周りに部下が集まる


リュカ「…ッ!」

ラジウス「行きなさい」

リュカ「ウィータ!ティナ! 出番だ!!」


ウィータ「殺すなよ 相手は敵とは言え天使だ」


ウィータは刀を抜く


ティナ「俺は一度殺してるさ…今更懺悔すらも

する気になれはしないな!!」


ティナは剣を抜き 剣に炎を集わせる


…………


リュカ「ラジウス お前はやり過ぎた」

ラジウス「やり過ぎた…? それはあなたよ

あなたがこんな運命に 道を選びそうさせた」


ラジウス「それに…私は何度も言った

けど 聞かなかったのはあなたよ!」

リュカ「………」


ラジウス「黙りね」

リュカ「どう言えど 反乱は反乱

新創造者たるこの私が処罰を下す!」

「ラジウス お前は永遠の自由すらも与えん

落とせぬのなら そうするまで」


ラジウス「今更いい気にならないで リュカ!」


ラジウスは羽ばたき 逃げようとする


リュカ「待て!!」


リュカも羽ばたく


…………人間界にて


ウィグ「ここは」


ウィグは歩くうちに無意識に

叔母の家に向かいそして


たどり着いていた


ウィグ「叔母さん…」


家に入り 部屋の扉を開ける


ウィグ「ウルフさん どうして」

ウルフ「ウィグか フィガーはどうした」

ウィグ「それが……」


ウィグはこれまでの事を話した


ウルフ「やはりおかしいとは思っていた」

ウィグ「その人は…ジンさんだよね」

ウルフ「ああ…」


ウィグ「もしかして死んだの…?」

ウルフ「ああ 彼は私が幼き頃から知っている

ようやく彼らしい終わりかたをしたよ…」

「彼は逃げることのできない運命と戦い続けた

そしてようやく死に戻り 彼の運命は終えた」


ウィグ「叔母さんは」

ウルフ「彼が逝く際に…共に」

ウィグ「……そっか…そうだよね

ジンさんにとっては 叔母さんは妻だもんね」


ウルフ「ああ…アーリャさんも長く約束を

守り続けた 果たせて良かったと思ってるさ」


ウルフは涙を流す


ウィグ「ウルフさん…」

ウルフ「ウィグ…お前はお前の道を描け

失いを恐れるな もっと希望を持った道を ーー」


描け!


…………天界にて


リュカはラジウスの放つ魔法を

剣で退けたり 避けつつ接近しようとしていた


ラジウス「リュカ あなた本当に

どうしてしまったの」

リュカ「今頃何を言うつもりだ!」


ラジウス「あなたの活躍も知っている

あなたは勇敢だった」

「けれど今はどうしてしまったの

もう前のあなたではないみたいよ!」


リュカ「今頃聞く耳など 持たん!」


ラジウスはある言葉を口にする


ラジウス「あなたの兄はどう思う事でしょうね」

リュカ「貴様…兄を侮辱する気か!!」


………


リュカ「言わせるものかぁ!!」

ラジウス「リュカ…私はあなたを殺しはしない

ただ気づかせてあげたいだけなの…」

「焔の血族に出逢ったことが 間違いだったこと

そして…何度も救おうとしたことを」


ラジウス「正義…あなたの正義は狂ってしまった

関わる度少しずつ…あなたの正義を」


リュカ「何をぶつぶつと!」

ラジウス「リュカ! いまあなたは何を望む」

リュカ「当然お前を縛りつける事を望む!」


ラジウス「愚かね‥ほんとに…」

リュカ「しまッ!」


リュカに雷が落ちたその雷は

リュカの身も羽すらも焦がした

そしてリュカは落ちていった


ラジウス「残るはあとひとつ…

焔の血族を絶つ」


そうこれで元通りになるのよ

世界のバランスがね


焔の血族が誕生したとき

世界のバランスは歪み続けた天の者ですらも

分からぬほど ゆっくりとゆっくりとね


ラジウス「リュカ先ほどの雷あなたにとっては

急所なことではない 再び私に現れることには」

「戻っているはずよ 全てが」


ラジウス「…ッ! ふふふ…アッハハハ!!

あの焔が急激に薄まった!」

「もう少しよ…もう少しで元通りになる

あんなのを生かすから 二度も危険に合ったの」


ラジウス「あとは魔の方も始末しなければね

それで全て終わる!」


そう全てが終わり!

ようやく元通りになるのよ!!


「アッハハハハハハアァーー!!!」


…………



ジン…お前は何を考えて今まで戦ってきた

自分へのワガママか過去への償いか?

それとも孤独を恐れて戦ってきたのか



もう俺を呼ばないでくれ…

そっとしといてくれ

俺は疲れたんだ 本当に…


何処に行ったらいいか変わらない道

先が見えない道を迷いに迷って進んできたんだ

そして俺が余計な事をしてきた



なあジン…どうしてお前は

見えない所まで進んで行ってしまう

手を伸ばして伸ばしても届かない場へと



さっき聞こえた様に言うさ

過去を恐れて…孤独を嫌って進んできた

知ってる誰かが近見の誰かが


誰かの手で殺されていなくなるのが

嫌で嫌で時には血を恐れたけど戦ってきた

全ては自分のワガママの為だけに


全ては孤独から逃げるために

傷付いて…殺して…また傷付いて…殺してきた

時には自分を見失いかけたときだって…


俺の戦いは終わったんだ

呼ばないでくれお願いだ

もう呼ばないで頼む


アーリャの約束を果たさせてくれぇ!!


ーーーーー


ジン「どうしてお前たちは俺を そっとさせない

俺は疲れた死にたい寝ていたい」

「それなのに…それなのに…!」


リュカ「起こして悪かった」


リュカは土下座をした


ジン「リュカさん 何をして…」

リュカ「私達の界を救ってほしい」


ジン「だから…もう俺はッ!」


誰かの為に俺は戦っていた

お前もそうなりたかったんだろ

なら俺の背中を追って越えろ


まだ遅くはないチャンスは来たんだ


親父の声…親父がそう言うのなら


ジン「今戦ってる 相手は強いのか」

リュカ「相手は数分後や数時間後の

未来を描いている…してやられたんだ」

ジン「………」


リュカ「まだ上にウィータその他も残っている」

ジン「ウィータが」

リュカ「実はもう時間がないと見てる」


ジン「…アーリャ…もう少し待ってて

やり残しがあったみたい」


友達を助けてくる


行ってらっしゃい いつでも待ってる


ジン「…うん」


ーーーー

天界にて


ジン「ここが」

リュカ「ああそうだ」

ジン「何度か来たことがあるが

相当ひどいな 何があったんですか」


リュカ「反乱と言うべきか…」

ジン「リュカさん昔初めてあった時

覚えてますか」


リュカ「まあ覚えているが どうした」

ジン「あの時魔物の集団が迫ってきて

リュカ任せて地上に降りました」

「けど今は違う任せて行かない…リュカさん

この天界絶対に救って見せます」


リュカ「ああ 期待してるぞ」


今度こそ俺はズレない

もうなってやるかよ

絶対に逃げない

最後に天界を救ってみせる


あなた 可哀想ね


ジン「誰だ」


あなたは道具に過ぎない存在

だから死んでも死にきれないのよ


ジン「違う 俺の意思で死にきれないだけだ」


自分に嘘をつき続けてる

もうやめてしまったらいいのに


本当はその剣を離して

身を傷付ける事ないように

逃げてしまいたかったのでしょ


ほら今だって 思いは変わってない

無理変わろうとしてる

体も心も追い付いてない


ジン「……」


勝手に期待を高められて

引きづらくさせられている


ジン「…お前は誰なんだ」


今誰かなんて重要なんかじゃない

私はすぐにでもあなたを救いたい

私ならあなたを理解して救ってあげられる


あなたの長年途絶える事なく

残っていた感情全てを


消えないぐるぐるとごちゃ混ぜにして

残ってきたその感情から救いたいの


ジン「俺はもう感情に踊らされない」


それはただの大丈夫な予感に過ぎない


ジンクリス・ヴァルアノ

私ならチャンスを与えてあげられる

また無知の頃に返せる


ジン「やり直させたいってことか」


そうあなたの人生

やり直させたいの


ジン「やり直しが…効くのか」


さあ、ジンここから退いて


ジン「………」


先ほどあなたの感じたあの父の声

それはあなたがプライドのあまりに

勝手に造り出した言葉 幻聴


戻って


また3度目の死の痛みを

感じてしまう


もう見たくないの


ジン「ならこの声も幻聴 なんだよな」


違う…これは確かに私の言葉

幻声なんかじゃない


確かに私はあなたを救える

私はあなたを救える確かな存在


リュカ「ジン?どうした」


まだ引き返せる!戻って!

感情や過去に苦しめらて

再びあなたはまた死んでしまうの!!


この先にいる彼女の!

リュカの敵対者に

殺されてしまうのよ!!


ジン「未来が分かるのか」


お願い!!


ジン「俺はもう…良いんだこれでも

二度死んだ身 誰かの役に立って死ねれば良い」

「俺はこの剣を離さない何度だって

傷付いて傷を残す…」


あなたは父を越えようとしているのね


ジン「ああ…あの背中を越えたいんだ

でも何度も何度も落ちてしまう」

「未だにあの背中を越えられない

無意識に…その逆へ向かってしまう」


ジン「心を蝕もうとするんだ」

「俺はさっき考えた父の背を

越えられないなら…」


ジン「誰かの為に火の粉の盾になると」


あなたはそんな事をしては!


ジン「もういいさ…もういいんだ

遅すぎたんだ…何もかも」

「周りは変わり心も変わっていた

けど俺は違った見た目は変わったけど心は…」


ジン「心は…あの日のままなんだ」

「まだ信じられていない

まだ戻せると考えているんだ」


ジン「友が全員があの日のままに…な」

「けど俺は気が付いたら友の

背を見る側になっていた」


ジン「俺は何度も何度も追い付きたかった

父の背だけじゃなくその友たちを」

「俺はずっとその隣で歩きたかったんだ」

「ずっと…ずっと…皆で笑って」


ジン「そう思う度に逆に向かっていくんだ

気がつけば人々を殺していた事も!」

「だから越えること隣に歩く事も…」


ジン「その考えを改めた

それがさっき言った盾になること」

「俺は無茶な考えたこと考えたばかりに

慢心のあまりに軽く見すぎたんだ」


ジン「剣を握り、声を枯らし、戦い、傷を残す」

「これがいつもだ…もうそれもいいんだ

またこれで最後にしようと思ってる」


ダメ止まって! 進んじゃダメ!

あなたはそんな人になっては


ジン「何を今さら…もう誰も

俺を救わないでくれ」

「遅すぎたんだ古傷はもう心の奥底へ行った

もう大丈夫さ…自分を自分に嘘をついて行くさ」


ジン「今更救おうなんて考えないでくれ

これが終わったら…俺は…俺を捨てる」

「世代は変わったあの子達の世代だ

もう俺なんか知らないさ…」


ジン「父の血族として歴史を…汚してしまうが

安心してくれよ名前は変えるさ」


違うあなたはそんな人に…なっては


ジン「……話は終わりだ少しでも俺を

救おうとしてくれて ありがとう」


待ってお願い! ジン? ジーン!!


ーーーー

リュカ「お、おいジン!」

ジン「リュカさん…すみません

ぼーっとしてました」


リュカ「その腕見てみろ」

ジン「焔か…」


初めから俺は魔の力を求めなくても

よかったと思うあのまま何も思い詰めなくて

全て受け入れれば 自害をしなければ


この焔はいずれ現れて

俺の味方となってくれたハズだろうに


ジンは腕の焔をひと下へ振り焔を消す


ジン「行きましょうよ、 リュカさん」

リュカ「ジン…お前は…」


もう何も怖くない 捨て駒になるならば

それでいい…最後の足掻きを


そして死にきらせてくれない

奴等を決して許さない


ーーーー

同時刻


イヴ「焔の匂い…ああ…お父さんのだ」


イヴは暗い空間に囚われていた

動こうとするならば元々絡んでいたものは

段々と強くイヴを縛りつける


イヴは身動きは取れなかった


イヴ「私は…一体どうなってしまったの」

ラジウス「ここは牢獄よ」

イヴ「だれ」


ラジウス「リュカさま…ううん…リュカに

連れて来られたのでしょうね」

イヴ「色々と助けてくれたから」


ラジウス「無能よあんなの…臆病者なの」

イヴ「どうしてそう思うんですか」

ラジウス「私の警告を無視したから当然よ

何度も何度も警告したのに!」


イヴ「もしかしてリュカさんが言う」

ラジウス「そう私がラジウス」

イヴ「どうして予言書を使って

こんなメチャクチャに」


ラジウス「私はリュカに気付いてもらうために

私の命を掛けてこの事態を起こしたの」

イヴ「…ここから私を出すことは」


ラジウス「無理よ一生ね…リュカがやらないもの

私があなた達夫婦子供と共にここに捕らえる」

イヴ「許されない 恋…愛 寂しいわね」

「ねぇ、ラジウス…そんな縛りに従って

何か思うことはないの」


ラジウス「もう終わりよその話には乗らないわ

次会うとき 家族と共によ! イヴ!」


ラジウスは影に包まれて消えていった


イヴ「…どうにかここを出なきゃどうして

お父さんの気配がどうしてまた」

「強く感じるのか知りたい」


ーーーー

ラジウス「アガルタ…イヴの家族はそこにいる」


予言書に書き始める


ラジウス「乱れた秩序を治さなくては…

我らの主が動き始める前に」


ラジウスは上を見てそう言った


私の目的はリュカがやってこなかった

行動を私が全て済まし秩序を修復し

リュカに返すこと


そして私は命は無いはず…

天界はこんなに荒れ果ててしまうなんて…

私もそこまでは考えられなかった


ラジウス「始めましょう…修復の時を」


もう戻れない!

早く事を終わらし

私のしたこの罪を償う


ラジウス「…ッ!」

ウィータ「見付けたぞ ラジウス」

ラジウス「人間が刃を天使に向けるなんて」


ウィータ「命は奪わん…だが

その書を渡してくれ」


ーーーーーアルカディアにて


天の騎士は羽ばたかせ

アルカディアへ向かうべく


フィガー「天使…」

ビスミラ「味方なの?」

ガルシア「油断するな 敵だ」


フィガー「あれが…どう見ても

ガルシアさんと同じじゃないですか!」


ガルシア「奴等に負ければ

私の全てを奪われてしまうだろう」

「こんなこと私は本意ではない…

だが私は魔と交わった…裏切り者だ」


ガルシア「私は全てを護る

同族ですらも討とう」

「みんなは奥の部屋にいなさい

私ひとりで十分だ」


フィガー、ビスミラ、は奥の部屋に向かう


ガルシア「トアも行ってくれ」

トア「私も戦います」

ガルシア「ダメだ 狙いが分からない

もしかしたらトアかもしれないんだ」


ガルシアは台に立ち目を閉じる

アルカディアに付けられた

砲台は動き出し


天使の騎士に照準を定め

そして撃つ


天使の騎士は何体か当たり落ちる


ガルシア「まだだ まだ少し減らさねば」


次はガトリングを操作し

照準を定めて射撃する


ガルシア「ダメだ入ってくる」


天使の騎士は アルカディアに降り立つ


ガルシア「トア来てはダメだぞ」


ガルシアは杖を召喚し

次は狼を召喚した


ガルシア「奥の部屋へ 早く」

トア「どうかご無事で」


トアはフィガー ビスミラのいる

奥の部屋へと向かった


天使の騎士「ガルシア!貴様は

悪魔と交わった娘共々 それは裏切りだ」

「娘共々と永久監獄送りにしてやる」


ガルシア「やはりそうか …だがさせん!」


ガルシアは召喚した狼に天使の騎士らを

敵対者と判断させ攻撃に向かわせる

そこでガルシアは魔法を放つ


ガルシア「魔を愛して…何が悪い!!」


ーーーーー

同時刻


ウィグ「天使がアルカディアに…

それをアルカディアが攻撃してる」

ウルフ「あの空を浮かばす 城はなんだ」


ウィグ「確かガルシアが動かしていてた」

ウルフ「イヴの夫が…まずい」

「上へ行く方法は!?

前は三人でどうやって向かった」


ウィグ「確か空飛ぶ 乗り物で入った

フィガーはこう言ってたバルギーって」

ウルフ「アムル博士と呼ばれる人が作った

バルギーに噂には聞いていた…」

「すぐ乗り物に向かおう」


ウィグ「待ってその乗り物は

一機は上にアルカディアにある」

ウルフ「置いてきたのか」

ウィグ「うん」


ウルフ「ならその空を飛ぶ乗り物を

作った人の場所へ向かおう」

ウィグ「でもフィガーはバルギーを

盗んで来たんだ」


ウルフ「ならアムル博士の元に

行かなくてはな ここらはそう遠くはない」

ウィグ「う…うん…」


ーーーーー

アムルの研究所にて


ウルフ「博士! アムル博士 話があります」


ウルフはドアをノックする


アムル「なんだ やかましいぞ」

ウィグ「女の人…ほんとだったんだ

この人がバルギーの開発者アムル博士」

ウルフ「バルギーを貸していただきたい」


アムル「二台盗まれてな 一台しかないぞ」

ウルフ「ではそれを」

アムル「だが待てなぜそれを借りたい

納得行く理由を話せ」


ウルフ「一度外へ」

アムル「なんだ」


ウルフは指を指す


ウルフ「あの薄く空に見える城

アルカディアが攻撃されている」

「あそこにはあのジンの娘とその夫がいる」


ウルフ「俺の娘、息子もまだあそこに」


アムル「ジンの娘イヴ…トア

構わない使ってくれ こっちだ!」


被せてある布をどかす


アムル「三人を守ってくれ」

ウルフ「…はい! お任せください

リアン家の名にかけて」

「ウィグ 後ろにしっかり掴まってくれ」


二人は飛び去る


アムル

「リアン…かつてジンと共に傷つけた

名のひとりまさか息子だったとはな」

「あそこにいる三人を守ってくれ 絶対に」


………アルカディアにて


天使の騎士「手間を掛させる!」

ガルシア「強い…さすがは騎士だ」

天使の騎士「フン ウッ…グッ…アァ!!」


かぶとから血が溢れ出す


トア「父に触れるな!」


トアは手を転移させ

騎士の心臓を握りつぶしていた


ガルシア「トア なぜ出てきた」

ビスミラ「トアさん…」


丸い渦から手が戻ると

トアの手は真っ赤になって

手から血を垂らした


天使の騎士「なんて 禍禍しい」

天使の騎士「正気とは思えん!」


騎士らはざわざわとする


天使の騎士「親子共々捕られろ!

それとそこにいる少年少女人間二人もな」


そこから二人はたどり着く


ウルフ「フィガー!ビスミラァー!!」


天使の騎士らは ウルフにより

吹き飛ぶやら殴りやら斬り倒されるやらで

アルカディア内部へと入っていた


天使の騎士「人間が何故…ここまで」

フィガー「ウィグ!?」

ウルフ「息子らに手を出そうとしたな

許さない…絶対にな!」


ガルシア「ああそうだな

ウルフ共にやろう」


ウィグ「…ッ!」


ウィグは予知で見た

上から奇襲が来ると


フィガー「何を見た」

ウィグ「この場面の次は上だ…

上から天使が来る!!」


ガルシア「…ッ!」

ウルフ「ッ!」


奇襲の騎士「なにぃ!!」


ガルシアは魔法で

奇襲の騎士を吹き飛ばす


ガルシア「危うく 死ぬところだったか」

ウルフ「さあ追い返しましょうか」

ガルシア「そうしてもらおうか」


ガルシアは杖を床に叩くと

騎士達の後ろの床は外への大穴ができる


ウルフ「ハァーッ!!」

天使の騎士「奇襲も効かないんじゃあ…

逃げろーォ!!!」


………


天使の騎士「ま、まて」

ウルフ「伝えておけ

息子らに手を出すなと…!」


天使の騎士「うわああー!!!」


ウルフは大穴から

騎士を蹴り落とす


ウルフ「これで全部でしょうか」

ガルシア「ああそうのようだ

助かったぞウルフ」


フィガー「父さん!」

ビスミラ「おじさん!」

ウルフ「無事か二人とも」


ビスミラ「怪我もしてないよ」

フィガー「お父さん どうしてここに」

ウルフ「事態は思ってたより大きくてな

俺も参戦しに来た ここからは俺もいる」


ウィグ「はぁ…はぁ…ぐっ…」

ガルシア「ウィグ大丈夫か」

ウィグ「次に起こるような絵が

止まらない 脳が壊れそうだぁ!」


ガルシア「ウィグ落ち着け」

ウィグ「ゆぅるむぅあだまのクギが

ぬ、抜けぞうだぁ!」


ウィグは自分の頭を抑え込み初める

すると口と両目から焔が水が溢れるように焔が出てくる


ウィグ「ア”ア”ア”ッ! ア”ア”ア”ア”!!」

ガルシア「ウィグ! 」


ガルシアはウィグに青い術を変える

ウィグは荒くなった呼吸を整えようとする


ウィグ「フウッ…フウッ! フウウッッ!」

ガルシア「そうだ落ち着け 大丈夫だ」


「落ち着け」


意識もうろうとする中ガルシアの声は

ウィグの頭の中で響き渡る


ウルフ「ウィグは一体」

ガルシア「眠っただけだ安心したまえ

ウィグの予知する能力 やはり危険だ」


ーーーーー


リュカ「ウィグ なぜ予知を話してこない」

ジン「ウィグ? 俺の孫の名前だな」

リュカ「会っていたか」


ジン「なぜウィグに?」

リュカ「ああウィグは焔の力により

予知の能力を持っていてな」

「ラジウスが描く予言に対抗するため

ウィグの力が必要なんだ」


ジン「予知の能力か」


そいつが俺にあれば良かったんだ…


リュカ「だが連絡が来なくてな」

ジン「何かあったのかもな」

リュカ「だとしても戻ってる暇はない」


使い捨て使い捨て使い捨て使い捨て

捨て駒捨て駒捨て駒捨て駒捨て駒

捨て駒ァ!


ジン「俺の孫だ 気にしてなくとも

俺は気にするこんな事態だからな」

リュカ「私はすぐにでも止めたいんだ

それにまだ3人はここにいる」

「合流しなくてはいけない すぐにでも」


ジン「3人とは 誰だ」

リュカ「ウィータ イヴ ティナだ」

ジン「ウィータそれにイヴ…」


護らなくちゃ護らなくちゃ

護らなくちゃ護らなくちゃ

また失うまた失うまた失う


嫌だ失うのは俺の前に

また誰かが消えてしまう


リュカ「ジン 顔に出てる落ち着いてくれ」

ジン「どうして俺の娘、孫ばかり使う」

リュカ「流れる血の力は場合によっては

誰よりも強いイヴがそれだ」

「そしてウィグは先言った通り

予知できる 必要なんだ」


ジン「ウィータもそのティナってやつも

ここにいない他の誰かも」

「だれ1人全員見てられないなら

もう関わるな! もう闘いに出すな!」


リュカ「すまない それはわかってる

でも相手は行動を動かせるんだ」

「だから焦っているんだずっと」


リュカ「もうこの動悸は

何回鳴ったのかも分からない」

「それほど焦っている わかってくれ

いまどれほど危機なのかを」


リュカ「美しかったここは今や

崩れた瓦礫のみ きっとラジウスだ」

「お前の考えてることはわかる

何度もお前を見てきた」


リュカ「私を殺したいのだろう」

「私のせいで誰かが

危機にあってるこの状況を」


リュカ「もしジンに関わる誰かが

散ってしまったら その時殺してくれ 私を」

ジン「…殺しはしない救えなかった事に

罪悪感を覚えるなら」

「それを一生背負って生きていけ

俺だって背負って生きてきたんだ」


リュカ「ああ わかってる」

ジン「いまはウィータ達と合流しよう

何かあればウィータが頼りになるさ本当に味方ならな

悪いがウィグたちはその後に」


リュカ「わかった それに従う」

ジン「最後に見た場所はどこだ」

リュカ「こっちだ」


………

城内


ふたりは広々とした

城の廊下を歩く


ジン「…くっ」


ジンの腕は微かに

痺れを感じたが

その痺れを感じた場所から


離れるとそれは消えていった


ジン「何だったんだ」


……


リュカ「ここでラジウスが現れ

私たちは別れた」

ジン「この周りにある今にも動きそうな

大きな石は何だ倒れてるようにも見える」


リュカ「ゴーレムだ押さえてもらっていた」

ジン「見たところやりきった様だが…

何処に行ったんだ」


リュカ「2手に別れるか」

ジン「いいや固まって動こう」

リュカ「そうだったなジンは

効率なんか考えはしないか」


ジン「ここは俺にとって

まだまだここは未知だからな」

リュカ「そうか そうだな」


再び歩き始める

城内は広く


歩いても歩いても

まだ廊下は途絶えない


リュカ「おかしい…もしかしたら何か

仕掛けられていたかもしれん」

ジン「そのようだな この壁の下の傷が

ずっと残っているからな」

「それほど見付かりたくないという証拠だな」


リュカ「冗談はほどほどにしておけ 迂回するぞ」

ジン「範囲外だと良いがな」


しばらく歩き中庭らしき場に出ると

そこにはティナが横たわっていた

ジンらが近づこうとすると


ジンの体に異変が起こった


ジン「うっ…ううう…何だいきなり」


そしてティナも反応を示す


ティナ「焼ける…熱い…!」

リュカ「何がどうなっている…」


ティナは体を動かし

視界をジンに向ける


ティナ「天使! ジンを俺の側に近づけるな

はやく距離を離せ!」


リュカはジンを中庭の

入り口まで引っ張った


ジン「なんだってんだ…ティナ 何者なんだ!」

ティナ「ヴァルアノは俺を造ったでもあんたの

父が言ったように道具に過ぎなかった」


ティナはよろめきながら立ち上がる


ティナ「本当はジンの代わりになるはずだった

そうあんたに何もかもを近いと」

「言ってもいいだろう」


ジン「何がなんだか…ヴァルアノがどうして?」

ティナ「深くは分からない…あんたが起こした

虐殺や国々を崩壊と帝王の肉体を喰らった」

「その話はヴァルアノは知っていたジン

あんたの始まりの村から何から何までな」


ティナ「ヴァルアノは素晴らしい完璧な

血族だと言っていた…しかし」

「ようやく目覚めたドラゴンの力を

一瞬にして無駄にし力尽きた」


ティナ「だから俺が造られた

ジンの代わりになるように!」

「でもあんたは何度も何度も生き返った

だからいずれ俺は必要ではなくなった失敗作だ」


ティナは剣を抜く


ジン「憎いか 俺を」

ティナ「憎いさ 墓を踏み潰すほどに

けどその必要はなかったな!」


リュカ「ティナ待て!」

ティナ「邪魔だ天使!自分の撒いた種すらも

まとめられない奴が俺の邪魔をするな!」


ジン「…ヴァルアノか 思えば最初に

俺を見付けたのもヴァルアノだった」

ティナ「ジンお前を殺す 俺を何者にもなれない

存在にしたお前をなぁ!!」


俺はそもそも 望んでない

生き返ることすらひとつも


ジン「これも俺のせいなのか …そうか」


自分も何がなんだか…もうわからない

求めていた光景も 求めていた結末すらも

自分の感情すらもわからない


ジン「だったらヴァルアノを殺ればいい

俺はそんな事知らない 勝手にやってた事だろ」


ティナ「生き返ったせいだ…そのせいで

何の為に産まれたか造られたかも不明だ」

「迷わせてしまったのはあんたのせいだ

ヴァルアノが俺を捨てたのもあんたのせい!」


ティナ「そもそも何で生き返る!?」

ジン「勝手に起こされているだけだ

求めたことじゃない!」


ティナ「過去の行動からして信じられるか

何かを仕掛けていたに違いない」

「剣を抜けジン! 俺と戦えあんたの何もかもを

真似て造られた俺だ すぐに殺してやる」


ジン「そんな暇はない」

ティナ「こっちからしたらジンを殺すことで

暇じゃないんだぁ!!」


ジンは剣を抜き 剣を止める


ジン「2つ持ちの剣か…本当に真似られたのか」


造られたというのなら

俺はこの者の剣を全て止めれる


ジンはティナの剣を

何度も止めて弾いた


ティナ「ちぃ!!」

ジン「…全部止められてるじゃないか」

ティナ「うるせぇ!」


左手の剣を離して

ひとつ持ちになる


ジン「その構え…親父の構えだ…

ならどう振るかはわかる」


リュカ「ジン!ティナ! やめろ!!」


止めに入ろうとするリュカに

ジンとティナは周りに焔を囲った


ジン「戦いがある 先に行ってくれ」

リュカ「だがな!」

ティナ「ああそうだ戦いだ リュカ行け

あんたは裏切りものをひとりで見つけろ!」


ティナはドラゴンの鱗をまとわす


ジン「………」

ティナ「死ねぇ ジィーン!!」

ジン「鱗なんていらないな」


ティナの剣を弾きまずは

脇腹にひとつ切る


ティナ「くっ…奴は生身で片手だぞどうした俺

いつもならここで終わっているのに」

ジン「いくら俺に似せて造られた

なんて言っても 俺は手を抜かない」


ティナ「妻が死んだってのにか!?」

ジン「……」

ティナ「ここで殺されておけよ!!」


ふと気がつけば

ティナはジンの側にいて

ジンの左腕を切る


ジン「ぐっ…」

ティナ「あははは 取れかけの腕だなぁ!」

ジン「その傷みたところ…そうらしい」


ぶらぶらとなった左腕を掴み

安定させて腕を治す


ティナ「なんだよそれ 知らねぇよ」

ジン「新しい記憶に塗り替えて

おくべきだったな ティナ」


ティナ「なら次は首を切る!」

「おいジンお前はまた

孤独になるぞ死んどけよ」


歩いても走っても

みんなに届かない手


でもそれは 俺が


ジン「………」


ティナの剣を止め

斬られた腕を切り返した


ティナ「うぐっ!!」

ジン「それはただの両親が死んだ

ストレスの上の妄想だった」

「実際みんなは俺の力になってくれていた」


ジン「あの時までもがそっくりだ

それも塗り替えておけ」


ティナ「なに…治ってるなんて言うのか」

ジン「全て俺の思い違い 欲張りすぎた感情」

ティナ「治れ…治れ治れ治れ!!」


ジン「さすがにそこまで再現

できなかったようだな」


ティナ「なんで治せない! 俺はアイツなんだぞ」

ジン「ドラゴンの力を目覚めた時まで

造られているようだな」

「だが簡単なこと力までは再現できなかった」


ティナ「ドラゴンの力…なんだよそれ

ドラゴンの鱗を人外な力な事じゃないのかよ」

ジン「全然違う ドラゴンの力はもう

産まれたときから持っている」

「そしてドラゴンの力が目覚めるときまで

そのドラゴンの力が何を持っているかなんて」


ジン「そのときは知らないものだ

目覚めるときまで」


ティナ「未完成…俺は未完成なのか

こんなドラゴンに見立てた何かなのか!?」

ジン「未完成ではない…それでも何かを得れる」


ティナ「………」

ジン「腕を貸せ」

ティナ「何をするんだ」


ジンはティナの腕の傷を治した


ティナ「どうやって…」

ジン「君は未完成なんかじゃない

君は何かになれるはずなんだ」


ジンは翼を出して焔を消した


ジン「それじゃ俺はリュカを追う」

「君は休んでいるといい

前の戦いで癒えてはないだろう」


ティナ「…ジン俺は謝らなければ

いけないことがある」

ジン「………」

ティナ「イヴを護れなかった

イヴは天使に囚われてしまった」

「俺は…ヴァルアノの件といい

イヴが囚われたこともストレスもあってか…」


ジン「全て元通りになるさ…イヴも助ける」


そして俺はアーリヤのために

また死ななければいけないんだ


ジン「そう全て元通りにさせる

休んでいてくれ ティナ」


ジンは立ち去った


ティナ「……腕以外の傷も治したなんてな」


ティナはまた倒れる


ーーー


「ヴァルアノ様 今なんて…」


「ジンが生き返っただからティナ

お前はもはや必要なくなった」


「そんな…まだ何か役に!」

「もう役目はいらん 好きに自由に生きろ」


ーー


ティナ「ああ…思い出したそんなことを

言っていたんだな 必要ないそれがショックで」

「他の言葉なんて聞こえはしなかったんだきっと

聞き方が悪く聞こえていたのかもしれない」


ヴァルアノ「ティナなのか」

ティナ「…ッ! その姿は」

ヴァルアノ「破損が酷いだけだが 急所ではない」


中身の機械と臓器が見えるまで

破損した ヴァルアノが立っていた

その手には男の頭を持っていた


ティナ「いったい何が…」

ヴァルアノ「ジンは何処へ行った」

ティナ「ジンはこの先に…」


ヴァルアノ「そうか」

ティナ「ヴァルアノ様!」

ヴァルアノ「なんだ」


ティナ「俺は…俺は不完全じゃ…

未完成ではないですよね」


ヴァルアノ「何を言ってるお前は完璧な人間さ

だから何にでもなれる完璧な人間だ」

「私は選択肢を増やしたつもりだったが

なにか誤解を招いたようだな 悪かった」


ティナ「…俺は勝手に憎んで」

ヴァルアノ「良いんだ言葉が足りなかった

私のせいだ すまなかったティナ」


ティナ「言葉だけでは…」

ヴァルアノ「本来そう言うのは私の方だティナ

また会えるのならちゃんと言わせてくれ」


ヴァルアノは奥へと進んでいった


ジンなぜだ…なぜ私を憎む

あの時父親を討たせたからなのか


違う私は それを望ませて

向かわせた訳じゃなかったんだ


これもティナのような勘違いなんだ

この手にある頭が本来の目的だった


そもそも何故あの者がそこにいた

何故何をしに現れた


ヴァルアノ「むぅ…天使の兵士か」

天使の兵士「ヴァルアノだと 噂は聞いていたが」

ヴァルアノ「退け」


天使の兵士「奴は深い傷を負っている 殺せ!」

ヴァルアノ「む…愚かな!」


ヴァルアノは焔を出して

兵士たちを灰にした空からには

その兵士の翼が散る


ヴァルアノ「まだ来るかこの傷を見て

斬れとでも言われてきたか」


ヴァルアノは斬りきろうとする

天使たちを燃やし 斬り殺した


ヴァルアノ「天使とて人と変わらんな…

所詮は自分の位置を気にするものばかりか」


ひとつ足を前に踏み込むと

その歩く衝撃が体に響いたのか

血が吹き出る


ヴァルアノ「ぬうう…ッ!

傷が開いてしまったか」


再び天使の兵士は現れた


天使「ヴァルアノなぜまだ生きて…

一気に押せば 殺れるぞ!」

ヴァルアノ「くっ またか…」

天使「奴を殺せ!!」


ヴァルアノ「どけぇ…!」


ーーーーー


リュカ「ジン… ティナは」

ジン「休ませてる なんだ俺が

殺したなんて思ったのか」

リュカ「少しはな」


ジン「ん…」


指先が粉のように落ちていった


リュカ「どうした」

ジン「もう魔力なんて頼る必要はないはずだが

やっぱり俺には…時間がないみたいだ」


リュカ「どういうことだ」

ジン「魔力で時間を稼いでいた 前までは

けど…どういうわけか 終わりが動いた」


リュカ「そんなことはさせない 長引かせてみせる」

ジン「いいさ…もう生きてても誰も知らない

このままやることをやって…還りたい」


リュカ「…それが本当に思えたことか」

ジン「少し嘘をついた…少し そう少しだけ

まだ光を感じて もっと優しさに触れていたい」


ジン「でもいいさ…誰も俺のことなど

知らないだろ存在していたのは 70年前のお話さ」


ジン「首を斬って死んだあの日に存在は

その文字すらも消えてしまったのさ」


リュカ「…ジン」

ジン「行こう…年寄りは疲れてきたさ

先に待たせてる人だっているんだ」


少しだけジンの顔は老けて見えた


リュカ「早めに終わらせよう」

ジン「この門の先は」

リュカ「街に出る 三階層だ」


ジン「こんな建物で街か 信じられないな」

リュカ「街を越えたその先が本部さ」

ジン「そこにイヴもいると思うか」


リュカ「…どうだろうな」

ジン「無事とは言えそうはないな」

リュカ「少なくとも 可能性は」


ジン「………」


ジンの顔は変わった

見て伝わる怒り


そこで後ろから

空気の厚を感じた

まるで爆発を使った勢い


ジン「ヴァルアノ 生きていたか!」


ジンはドラゴンの翼

そして剣を抜く


リュカ「待てジン 構う暇はない行くぞ

ラジウスさえ止めれば後はどうにでもなる」

ジン「…ちぃ」

リュカ「ヴァルアノ…何故また」


ジン「気がわかる前に 行こう」


街へと入り 先へと進む

そこにはウィータが立っていた


ジン「ウィータ!」

ウィータ「ジンか…」

ジン「無事か」


ウィータ「大した傷はない大丈夫だ」


ウィータが歩き出すと

服のそこから白い羽が落ちる


リュカ「ウィータ ラジウスに会ったな」

ウィータ「ああ、会ったさ」

リュカ「戦ったようにも

見えない何をしていた」


ウィータ「逃がした ラジウスを」

リュカ「何処へ 奴は!」

ウィータ「すぐにわかる 行方へが

そしてただ逃がした訳ではない」


ウィータ「情報も得たジン…

娘はイヴは囚われている 来るといい」


ジン「そっちは また下るな」

ウィータ「意外と近くにいたのさ」

リュカ「ジン待て!

一緒に追うんだラジウスを」


ウィータ「仕掛けはジン無しでは解けない

それに戦力も欲しいとは思わないか」

リュカ「この界を離れてしまっては

足取りが付かなくなる!」


ジン「イヴ…」


俺は…幼い子供の頃から

影でイヴに支えられてきた


ジン「行こう イヴを助けよう」

リュカ「ジン!」

ウィータ「リュカそう不安になるな

ラジウスは隠れはしない」

「必ず姿を表すリュカの前に

きっとすぐにな」


リュカ「ラジウスがそう言ったのか!?」

ウィータ「ラジウス…事を知れば敵でも

味方でもない存在だ 私にとってはな」

「行こうジン 娘の場所は知っている」


ジン「…でも下ればまた奴がいる」

ウィータ「誰だ」

ジン「ヴァルアノだ!」


リュカ「クッ…!」


ジン、リュカと分断

ウィータと行動開始

3層から2階層へ引き戻した

ーーー


ウィータ「ヴァルアノに会ってしまうのが

嫌ならば翼で移動してしまおう」

ジン「あぁ、そうだな イヴが優先だ」


二人は翼を出し

空を飛んだ


ヴァルアノ「ウィータ…隣にはジンか」


ヴァルアノは走って追いかける


ヴァルアノ「ジン…会えたとして話を

聞いてくれるのだろうか」

「くっ…走るとやはり損傷が悪化する

無理はできない」


ヴァルアノ「遅れをとってしまうな ジン…」


ジンたちは 地に降り翼を戻した


ジン「それで何処だ」

ウィータ「少し先だ この道

リュカとここは歩いたか」

ジン「ああ」


ウィータ「ならその腕に違和感は

ピリッとした感じだ」

ジン「ああしたな もしかしてそれが」


ウィータ「近くにいる 合図さ」


歩き進めると絵柄の前に止まる


ウィータ「感じるか」

ジン「すごくな どうすればいい」

ウィータ「手を伸ばしてやればいい

誰かに求めていたように 逆にな」


絵柄に手が近付くほど

無意識に腕から 焔が漏れ出てくる

段々と痛みも増していく


ジン「ウィ…ウィータ!」

ウィータ「大丈夫だラジウスの言う

通りならば その手でも結界は壊れる!」


ジン「焼けそうだ…! イヴ…イヴー!!」


この声はイヴに届いた


イヴ「お父さん!」


イヴが動くとイヴを縛り

拘束するものは強く縛っていく


イヴ「動け…ない!」


真っ暗な空間に

薄く光が入ってくる


イヴ「なに!」


その光は周りを焼き払っていき

この暗い 闇の空間を明るくしていった


拘束から解けたイヴは

焔の手へと伸ばしていった…


ジン「イヴ! イヴ!!」

イヴ「お父さん…」


イヴは自分の手の平をみた

その手はとても赤く火傷していた

そこに握られた跡が残っていた


イヴ「はは…」

ジン「熱かったよな ごめん」

イヴ「大丈夫だよ 皆は無事?」


ジン「ああ大丈夫だ 立てるかイヴ」

イヴ「うん…立てるよ」

ウィータ「…ッ!」


ヴァルアノ「ジン」

ジン「ヴァルアノ…!」


ヴァルアノは首を見せつける


ヴァルアノ「あの時討てと命じたのは

こいつのこと 父を討ての意味ではない」

ジン「何を今さら」

ヴァルアノ「リミットがないからな

私とて鬼ではない…討たせるものか」


ジン「なら何故 あのとき戦った 俺と」

ヴァルアノ「聞く耳なんて無かった

だからだ でも楽しかったさ」


ジン「なぜ親父はあそこにいた」

ヴァルアノ「わからない」

ジン「どうして親父は俺に立ち向かった

それにヴァルアノを信用するなと」


ヴァルアノ「事情は知らん父グレンは

しばらくは私の元にいたのは確か」

「しかし突然と消えてしまった

恨むことなどしてはないはずだがな」


ジン「…その傷は治るのか」

ヴァルアノ「所詮は造りもの」

ジン「でもあんたの拠点も壊した

直すことなんて出来るのか」


ヴァルアノ「物があればいいだけさ

さて…私はこの界から下りるとする」

テト「ヴァルアノ様!」


ヴァルアノ「ん…」

テト「一緒に連れていってください」

ヴァルアノ「従わなくてもいいのだぞ

私の命令に縛られる必要などもはやない」


テト「なら自分がヴァルアノ様の側にいる

それを選んでいるとしたら どうします」

ヴァルアノ「わかった…私と共に

来るがいいテト」


ウィータ「問題は解けたか?」

ジン「わからない なぜ親父は

あんなことを言ったかなんて」


ウィータ「どんな意味だったのだろうな」


イヴはふらつき 倒れそうになる


ウィータ「疲労か…イヴを連れて

降りる気だが ジンはどうする?」

「あの天使を追うか? それとも降りるか」


ジン「……」

イヴ「お…父さん…」

ジン「降りよう だがウィータ

ひとつ頼めるか」


ウィータ「行ってくれ」

ジン「代わりに行ってくれないか」

ウィータ「ああ任せてくれ

この時を大切にするんだな ジン」


ジン「もう悔いなんて 残さないさ

全部、まるめて還るさ」


ジンはイヴを抱き上げ

地上へと降りていく


これは少なかった安らぎの時を

そのチャンスなのだから


ウィータ「ジン…お前は同情を撒いて

買われて嬉しいのか わからない」

「でもかつては同じだった

言えたことではないか」


ウィータ「周りの誰かを生き返らせて

自ら散って 誰かに蘇させられる」

「何かを散り 戻ることのない不可能な事を

何かと何かを繋がり それに選ばれた」


ウィータ「ジン…お前がうらやましい

立場が逆ならばどれほど嬉しいことか」


土台を刀でふたつに割った

それは怒りか嫉妬か

複雑な気持ちをぶつける


ウィータ「行くかあの天使の元へ

邪魔をするなと言われているが…

家族の時間 大事にするがいいさ ジン」


ーーーー

地上にて…アガルタ


オルガ「父さん!」

ジン「ただいま…オルガ」

オルガ「どうして」


ジン「もうチャンスはないさ

きっとこれがお別れさ」

「だから埋まる事がなかった

あの気持ちを埋めに来た」


イヴ「また消えてしまうの」

ジン「それはわからない…わからないけど

そう感じている時間はそうないと」


ジンの手には ヒビが入っていた


ガルシア「負荷をかけ過ぎだ ジン」

ジン「ヴァルアノの戦いで死んだ…

だがリュカさんが生き返させたんだ」


ガルシア「ならば魔力問題か

しかしイヴがいるということは

天界へ行ったのか」


ジン「ああ」

ガルシア「あっちの世界にとってお前は

アンデット きっと長居の原因だ」

ジン「一応聞きたい まだ命は延ばせるか」

ガルシア「延ばせなくはない どうする」

ジン「あと数日だけ 一緒にいたい家族と」


ガルシア「数日でいいのか数年

何十年は生きれるようにもできる」

ジン「…待たせてるから 昔の皆を」


ガルシア「昔のみんな…か…」

ジン「昔が恋しい…無邪気で

無茶な事を考えていた頃が」


ガルシア「新しい事も良いとは思わないか」

ジン「…受け入れは難しい」

ガルシア「そうか」


ジン「あのドアの隙間から見ている娘は?」

ガルシア「私とイヴの娘だ」

ジン「ははそうか…名前は」


ガルシア「トアだ」

ジン「もう皆は子を持つ時代なんだなぁ…」

ガルシア「さて…始めよう 来たまえ」


ーー


ガルシア「最後にもう一度

本当に数日だけか」

ジン「ああ数日だけだ3日、4日は

空白を埋める時間にしたい」


ジン…力は確かな存在だ

しかし過去を近見の人を思うがばかりに

力を間違った方向へと当てていた


実に残念だ…もっとその力を

使わせたかったが…精神はもう限界のまま

無理をして考えて そう耐えさせている


きっと精神は…失いを知ったあの日から

歪み癒えることを知らずに

来てしまったんだ


自分の判断で自分を苦しめている

そうとも知らずにここまで


ジン「オルガ、イヴ 終わったよ」


聞かせてくれ君達の話を


ーーー

ウィータ「リュカ」

リュカ「ジンはどうした」

ウィータ「家族の時間を選んだ」


リュカ「ジン…」

ウィータ「ジンが頼んだ

手を貸してやれとだから来たのさ」


リュカ「じゃあ聞かせてくれ

ラジウスと会ったんだろう」

「そこで何か知った事はあるか」


ウィータ「予言の内容だ」

リュカ「どんな内容だ!?」

ウィータ「想いと本性のままに、だそうだ」


リュカ「なに?」

ウィータ「みんな戦っているのは

本当の想いと本性で動いている」


リュカ「ならば何故兵は奴のもとに!」

ウィータ「選んだんだ ラジウスを」

リュカ「そんな…ならば何故 建物

全てが破壊の跡ばかりなんだ」


ウィータ「リュカ勢ラジウス勢らが

戦った跡だとラジウスは言っていた」

リュカ「くっ…」


ウィータ「独りでは無かったしかし

リュカは独自の行動がばかりに」

「最後までリュカを貫いた

仲間を兵士を見殺しにしたのだ!」


リュカ「……」

ウィータ「俺達やジンに頼ろうとした

それが独りの戦いになった原因だ」

リュカ「そうか…そうか…

ラジウスは…どこに…」


ウィータ「直々に来たそうだ

そこまで来ている」


ラジウス「リュカ様」

リュカ「…ラジウスか」

ラジウス「これで判ったでしょ

何を伝えたかったか」


リュカ「あぁ…すまなかった」

ラジウス「リュカ様 私は少ししたら

地下に行きます 自らの足で」

「その間に天界の復帰、修復を

聞いてくださいますか」


リュカ「あぁ…言ってくれ」


ウィータ「来たぞ」

兵士「ラジウスめぇ!!」

ラジウス「…ッ!」


兵に気を取られたラジウスは

隙を見せたときリュカはラジウスを

地面に押さえ込み刃を首に押さえ付ける


リュカ「ラジウス 予言書はどこだ」

ラジウス「どうし…て」

リュカ「私の考えを崩す者は

許さないと言ったはずだ」


兵士「アギャァッ!!」

リュカ「なんだ」

ウィータ「フンッ!」


ウィータはリュカを蹴りあげ

壁が崩れるまでの勢いに叩き込まれた


リュカ「がぁ…!」

ウィータ「リュカ…この件はお前が悪い」

リュカ「お前まで…何を言う!」


ウィータ「ラジウスこれを」


ウィータは予言書を

ラジウスに渡した


リュカ「なぜ…ちぃ…!」

ウィータ「筋書き通りならば

渡す予定だった だがそれを崩した」

「地下とやらに行くべきは

お前とは言わない」


ウィータ「だが何を聞けぬ者が

王座に座るべきではない!」

リュカ「ウィータ…自分の欲に欲した

あの過去に消しておくべきだった」

「ジンの変わりに貴様が

消えるべきだった!」


ウィータ「………」

リュカ「貴様も覚えていろ逆らう者全て

地下で苦しんで入ればいい!!」


ラジウス「リュカ様…そんなどうして」

ウィータ「聞けこれは王様ごっこじゃない

大勢の誰かに関わる大きな事だ」

「だがこれでわかったお前を

王座から落とす すぐにでも!」


リュカ「地上界のドラゴン風情が二度と

そんな口聞けなくしてやる!!」


ウィータ「分かるものか 消してやる!!」

リュカ「所詮は私の方が上だ!

土下座だ土下座しろ!!」


ウィータ「こんな奴じゃあ

地面に這いつくばって」

「必死に祈ってる奴等も

従うこの界の奴等も馬鹿みたいだ」


ウィータ「ラジウス、お前が相応しい

その座に付くことが」

ラジウス「私は!」

ウィータ「無理にでも着かせる!」

「お前ならば地上の声ここの兵

民の声を聞いてくれそうだ」


ウィータ「リュカよりもきっと

力になってくれるはずなんだ」


リュカ「はははは!!1万が祈ったとて

私らの手で人を何人救えると思う?」

「全てなんてまた幻想 限りがある

ラジウスが変わろうが変わらない結果だ」


リュカ「1から100なんて命のものを

全て救えるものではない!」


ウィータ「だとしても部下の助言も

聞きもしない貴様よりは変わるかもな!」

リュカ「貴様貴様と…地上人ごときに

地下に入れてやろう!」


リュカは2つの翼から

4つの翼となった


ウィータ「その翼を2つに直してやる」

リュカ「やってみるがいい!!」

ウィータ「ラジウス戦いは本格的に始まる

離れていろ遠くへとな」


ラジウス「しかし私は!」

ウィータ「構うな行け もはや知っている

リュカではない そんな奴に」

「書を取られる訳にもいかないだろう」


ラジウス「リュカ様 また会いに来ます!」

リュカ「ラジウス!!」


ウィータはドラゴンの鱗を

全身に纏い翼を出し

道を塞いだ


リュカ「邪魔な!」

ウィータ「この刀は白ノドラゴンから

得たもの意味はわかるな」


リュカ「白ノドラゴン…

あのドラゴンのことか」


ウィータ「恐れる存在なのだろう

そんな者から得た武器だ」


「斬ろうと思えば貴様のどこを斬り落とせる

腕も、脚も、首も胴も翼も全てだ!」


リュカ「今更恐れるものか…どけ!」


ウィータ

「ここから離れさせない

この地面にキサマを這いつくばらせる!」


リュカ

「あまり舐めるなよ 人間!」


ーエンジェルストーリー最終章ー



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