中世編ドラゴンストーリー

HAL

エピソード0 焔の始まり

オートルフォワ

ードラゴンストーリーZeroー


これは全世界の戦争の話

世には魔物や悪魔もいた


つまり魔は王に従い人間界を奪うために

侵略を始めた 人間たちは魔に対抗した


そんな中二つのが現れた

天、魔、は共に戦ったのだ人間のために


これは人、魔、天、この三人達の物語である


………


荒れ地にただひとりと立っていた


???「土が乾いている…魔界化しつつあるか」

「全世界にて人達は抵抗しているだが

わかっているはず…魔には勝てないと」


???「ッ!」


彼は突然の攻撃を避ける


???「ハァァ……」

魔族「なに!?」


剣を鞘に戻すとその魔は散る


魔族「グハァッ!」


???「行こう…人は魔には勝てないのだから」

「止めれるのはこの俺しかいない」


………


トライスにてそこは戦争があった

陥落寸前だった だかそこにあの者が現れた


彼は大量の魔物をバサバサと

斬ってゆく まるで人と思えないほどに


勝機を見た人達は反撃に出た

そして陥落は防げた押されているのが

嘘かの様にあっという間に反撃に成功する


そして助けに来た男は去ろうとするが

止められる


人「待ってくれあんた何者だ 人間が魔をあんなバサバサと一瞬で斬れちまうなんて」

???「何者でもない…ただの…

お前たちと同じ人だ」


人「お、おい!」


またすぐに別の場に向かった

そしてまた逆転を起こし勝利する


この事は一瞬にして噂された

そしてこう言われた 勇者 と


勇者「……」


勇者の前にはひとり魔が立っていたが

無視をし横通りした


魔「なぜ攻撃をしない」

勇者「お前の眼は悪ではない…

つまり敵でもない…」


魔「意味のわからないことを」

勇者「…お前はどっちなんだ? 味方か敵か」

魔「両方どちらでもない

俺は強いやつと戦うだけだ!」


魔「お前はひとりで大勢の魔に

立ち向かったらしいな 俺と戦え」

勇者「構わない…が お前に勝てるのか?」


魔「なに?」

勇者「今この次に起こること…予言してやる

お前は負ける 確実に」


魔「アッハハハ…なめるな!!」


魔は勇者に斬りかかる

しかし気付けば先に剣を取り出して

剣を向けていたのは勇者だった


魔「お前本当に何者なんだ」

勇者「何者でもない ただの弱い人間…

人ってだけだ…」


勇者は剣を鞘にしまい 進んでいった


勇者「…いつの間にか勇者なんて

呼ばれているんだな 俺は勇者でもないのに」


ヴァルアノ「俺の名はヴァルアノだってのに

人を勝手な名を付けたのか…」


ヴァルアノはこのまま

アリアハン国へと向かった


…………

1日後


ヴァルアノ「ここも魔界化に近付いている」

「俺は王や王女を国を制御する者を

死なぬように城に向かって戦うだけだ」


ヴァルアノ「…もし勝てたとき 人間の争いが

起きては意味がないから」

「なあ…そうだろう?」


魔「なっ! 何でバレた」


魔は影に化けていた


ヴァルアノ「そこに影になるには…

場違いすぎる…そうだろう?」


魔「まあ…確かに」

ヴァルアノ「辺りは砂と乾いた土…

そして枯れた木と朽ちた花」

「影になるには場がおかしいだろう」


そしてヴァルアノは歩き出す


魔「お、おい何処に行く気だ?」

ヴァルアノ「襲われている城に向かうだけだが」

魔「なぜ!?」


ヴァルアノ「聞いていたはずだ 魔に勝てたとき

国を制御する者がいなくては

人の争いが起こると」

「俺はそれを防ぎたいだけだ」


二人はアリアハンのへと向かった


そこは はやり魔に押されていた


ヴァルアノ「手遅れではないようだ…

あぁそうだろう」

魔「お前はなんでひとつ言葉が多いんだ?」


ヴァルアノ「…癖だ 癖でこの話し方なだけだ」


二人は戦った ヴァルアノにより

逆転勝利となった


魔「こんなものか」

???「素晴らしい」


城の上から拍手と声が響く


ヴァルアノ「アリアハンの王か」


その上には女性に抱きつく王がいた


アリアハン王「お前を支えさせたい

魔にして一人で多く討てたお前を!」


ヴァルアノ「兵士になる気はない 諦めろ」

アリアハン王「その口調…気にったぞ

王の前にして放つその言葉を!」

「お前だけだぞ 王にしてそんな口を聞いたのは」


ヴァルアノ「フン…行くぞ」


立ち去ろうとするが前に

兵士が槍を剣を向け 道を塞いだ


アリアハンの王「私の元へこい

私はお前がほしいお前の…力がほしい」

ヴァルアノ「フン…」


兵士「ぐぁー!」


ヴァルアノは兵士を斬る


アリアハン王「ほう…」

ヴァルアノ「必要とあれば俺は

今のように人を斬れる」

「正直この時間…無駄にはしたくないのだよ!」


ヴァルアノは立ち去る


アリアハン王「これほど面白い奴は始めてだ

貴様を私の物にしてやるまで 諦めぬぞ!」


ヴァルアノ達はサザンラ国へ向かった


…………


ヴァルアノ「どこに行こうも見る

景色は同じか…緑が恋しくなる」

「まあサザンラは元々荒れている国だ

どちらにせよこの景色は変わらなかったはずだ」


魔「ここでもやるべきことは同じか?」

ヴァルアノ「ああ 同じだ」


俺はただ国々の制御する者達国の基本とする

その城を守るのと 国の王を助けるだけだ


ヴァルアノ「行くぞ魔よ」

ルシス「ああそうか…ルシスだ その俺の名前は」

ヴァルアノ「…覚えておく」


戦うがそこは手遅れだった


ルシス「遅すぎたな」

ヴァルアノ「全てが上手く行くとは

限らない次行くぞ」


外へ出ようと門に手を触れた途端に

かすかに鎖の音が聞こえる


ヴァルアノ「……全ての部屋は見たのか?」

ルシス「いや地下はまだ だったな」

ヴァルアノ「そうか 行くぞ地下に」


地下へと向かった

その地下は牢獄だった


ルシス「うぇ!」

ヴァルアノ「…どうした?」

ルシス「オレ鼻が効くんすよ

ここスゲェ生臭い」


ヴァルアノ「…確かにな微かに臭う」


二人は進んでいった奥へと


そして地下にして門があった


ルシス「生臭いのは ここからだな」

ヴァルアノ「………」


ヴァルアノは門を開けた


ヴァルアノ「…女?」


そこには鎖を付けられた女性がいた

その女性の服はぼろぼろだった


ルシス「……そういうことか」

ヴァルアノ「………」


ヴァルアノは女性の鎖を切り落とした


ヴァルアノ「行こう もう用はない」

ルシス「おい このままでいいのかよ」

ヴァルアノ「………」


ヴァルアノ「こういう時 どうしたらいいか

わからないんだ どうしたら…いいのか……」

ルシス「まさかお前も こんな事になったことが」


ヴァルアノ「ないさ俺は…俺はずっとひとりだ

ひとりでここまで生きてきた」

ルシス「それはどういう意味なんだ?」


ヴァルアノ「捨てられた…それだけだ…」

ルシス「な!?」

ヴァルアノ「俺達人間は欲に弱い

欲に従いそして結果後悔する…」

「母も父もわからない…もしかしたら母は

俺を育てきれず捨てたのか もしくは…」


ヴァルアノ「その女の様なことを受けて

産んで捨てたのかもしれない」

「わからない…俺にはわからないんだ!」


ルシス「わりぃ…そこまで聞いて……」

ヴァルアノ「まるで女王蜂…だな…」

ルシス「…え…」


ヴァルアノ「孕みに孕んで…最後は死ぬ…

愛などない…行為をされて……」


ヴァルアノは鎖の女性の顔を触る


ヴァルアノ「光のない眼 希望を無くしている

まあ当然だろうがな…ングッ!」

ルシス「あ、兄貴!?」


ヴァルアノ「気が…変わった…連れて行こう」

ルシス「あ…あぁ」


ヴァルアノは女性を抱えたその女性は

ぐったりとしていて 抵抗はなかった


そう…まるで 人形の様だった


………

ヴァルアノ達は前に誰かが

使っていたであろうキャンプを使って

夜を明かそうと休むことにした


ヴァルアノ「あの女の心は砕けている……」

ルシス「ああ…そうだろうな見たところ

精神に相当な苦痛を与えられちまったんだろう」

ヴァルアノ「………」


ルシス「…どうした? またオレ何か言って……」

ヴァルアノ「違う…俺は時々悩んでしまうんだ」

「あのアリアハンの時とそして今のような

光景を見るたびに悩む」


ルシス「でもわかってる事なんだろ?」

ヴァルアノ「うん…わかってるさ でも

不安が勝ってしまい何度も悩むんだ」


ヴァルアノ「…ッ!」

ルシス「な、なんだどうした?」

ヴァルアノ「何か…いる…」


ルシス「うぇ…暗闇で誰か姿が分からない

この空間苦手なんだだが…」

ヴァルアノ「ならば女を頼もう」


ルシス「おう わかった」


ヴァルアノはテントを出た


ヴァルアノ「(この気配は魔か?

いや魔にしては感じが違う)」

???「人間か」


ヴァルアノ「……気配は感じれた だが

位置までは特定できなかった 何者だ?」

???「人間よその眼に見れることを

深く感謝することだな」

「私は女神 アストライアーだ」


ヴァルアノ「女神がなぜ…下の界…人間界に?」

ラストライアー「魔に侵略されていると

聞いてな助けに来たって訳だ」


ヴァルアノ「ヴァルキュリアか」

アストライアー「所でお前は何だ 人か?魔か?

お前の身にどちらも感じれるが ー」

「はっきりとは分からない…何なんだお前は」


ヴァルアノ「人間だ…そのテントに

魔がいる だからそう感じただけだろう」

ラストライアー「人間を裏切ったのか?」


ヴァルアノ「違うそうじゃない

その魔は俺と共に魔を討ち戦う …仲間だ」


するとテントからルシスが飛び出てくる


ルシス「いつオレが仲間になったんだ!」

アストライアー「こいつがその魔か」

ルシス「げぇ…よりによって女神かよ……」


ヴァルアノ「女神? そういえば魔と違う

闇を放ってはいない……気がする」

ラストライアー「フン…勝手に思っていろ」

「それでなぜこの状況にして

魔が人と手を組んだ?」


ルシス「手を組んだと言うか…そのなんだ……」

ラストライアー「うじうじするな気持ち悪い」

ルシス「気持ち悪いって! この女神め!」


アストライアー「アストライアー様と呼べ!」

ルシス「アストライアー!? 大物じゃねぇか!」

ヴァルアノ「…どんな大物なんだ?」


ルシス「知らないのかよ ゼウスの娘とも

言われている者だぞ!」

ヴァルアノ「…ゼウスとは」


ルシス「まさか…お前神もわからないのか?」

ヴァルアノ「悪いな……何も分からないんだ」

アストライアー「ゼウスの娘か…

悪いが私はただの女神だ」


ルシス「じゃあ何でそう呼ばれて…」

アストライアー「私は強いからな

その強さから呼ばれたのかもしれん」

ヴァルアノ「ゼウス…天使の上の者の神

ノイズの記憶で思い出した言葉…」


アストライアー「……お前何者だ?」

ヴァルアノ「……分からないんだ だが知っていた

その名とその上の神とだけが」

アストライアー「ほう…お前に興味が湧いた

しばらく同行する」


アストライアー「だが…魔が私に攻撃を

仕掛けてくる様ならば 斬るがな」

ルシス「斬らねぇよ…だってそれじゃあ…なあ…」

アストライアー「まあうじうじと…

何が言いたい?」


ルシス「だから同行するんだろ

俺が斬ったらこいつの邪魔になっちまうから…」

アストライアー「何だお前は

そっちのけでもあるのか?」


ルシス「ねぇよ!」

ヴァルアノ「…女神ならば

癒して欲しい人がいる」

アストライアー「誰だ?」


ヴァルアノはテントの女性を見せた


アストライアー「ほう…こいつは?」

ヴァルアノ「城の地下労で

散々な目にあった女性さ」


アストライアー「女王蜂の扱いを受けたのだろうまあこんな時代だおかしくはない」


ルシス「ひどいことするよなぁ 人間って」

アストライアー「魔らしくないな お前は」

ルシス「ヘッ! そこらの能無しと同じにするな」


ヴァルアノ「それで…」

アストライアー「ああそうだったな

彼女は大丈夫だ まだ心を癒せる」


アストライアーは胸に手を置いた

すると光が現れ 少し経つと

光がゆっくりと消えていった


ルシス「………」

ヴァルアノ「どうだ…?」

アストライアー「何とかなったさ」


ルシス「何とかねぇ…」

アストライアー「私は思う女を

ここで殺しておくべきとな」

ヴァルアノ「なぜそう思う」


アストライアー「身に受けた事は生き続ける限り

トラウマとなり生きてくにも辛いだろう」

ルシス「……俺もそう思うぜ」


ヴァルアノ「なら…俺は無駄な助けをしたのか」

アストライアー「そうかもな あのまま放置させ

餓死と死なせて置くべきだったな」

ヴァルアノ「………」


ヴァルアノ「二人がそう思うのなら…

俺はこの女性を支える」

「辛い思いなど思い出させないほどに

支えてやる あの記憶が無くなるまでに!」


ルシス「だがヴァルアノよぉ…

その女性多分お前を嫌うぜ?」

ヴァルアノ「わかってる…男どもに強引に

されていたのだろう…ならそう嫌うのも分かる」


ルシス「わかってるなら もう死なせよう

生きているだけ 苦しみが増えるだけだ」

「こうしている間でも…この女は夢で

苦しんでいる 見た記憶が繰り返している」


ルシス「夢でもなお犯され続けられているんだ」


ルシスはナイフを取り出した


ヴァルアノ「ルシス…何をする気だ」

ルシス「俺は魂を奪う魔だ魂を喰らうのが

本業って訳だ 俺の腹を満たすにも丁度いい」


ルシスはナイフを振り刺そうとするが

ヴァルアノはルシスの手首をつかんだ


ヴァルアノ「…………」

ルシス「邪魔をするのか?」

ヴァルアノ「俺は…救える命は救う!」

「辛い記憶など…幸せになればどうにでもなる

ずっと過去を引きずり苦しむ奴は」


ヴァルアノ「幸せになれていないだけだ

でも手遅れって訳でも無いんだ まだ救える」

「その女性だってまだ救えるんだ!!」


ルシス「ハハッ…なら救える自信があるのなら

救ってみな …俺は少し外にいる」


ーーーー

次の日


女性「…ここは……」

ヴァルアノ「起きたか?」

女性「男ッ!」


女性はテントのすみに立った


女性「また私を!」

ヴァルアノ「そんな事しないさ…」

女性「嘘だ! そう言って騙され

私は続けた子供の時から!」

「売られてまた売られての繰り返し

そして王に買われ 兵士達は私を!!」


ヴァルアノ「俺はそんな君を救いたいそう思い

鎖を斬りあの檻から君を連れ出したんだ」

女性「また売られるんだ私は!!」


ヴァルアノ「俺はそんな事はしない」

女性「嘘だ…そんなの嘘だ!!」


女性はテントから飛び出していった


ヴァルアノ「………」

ルシス「言った通りだろ」

アストライアー「どうするんだ」


ヴァルアノ「分からないでも何か思い出したんだ

過去に似た状況を見た気がするんだ」


すると外から悲鳴が聞こえる


ルシス「さっきの女か?」

ヴァルアノ「今は魔と人の戦争の真っ最中

そこらに湧いていてもおかしくはない」


ヴァルアノは剣を持ちテントから出た


ヴァルアノ「………」


だが向かおうとするがルシスに止められる


ルシス「このまま殺しておこうぜ」

ヴァルアノ「あの女性としては死が救いならば

俺はそんな運命を変える ああ変えてやるさ!」


ルシス「わかった行けよ…」


ヴァルアノは向かった


アストライアー「魔は死でしか わからないだな」

ルシス「正直思う…救いは何なんだろうな」


ーーーー


ヴァルアノは女性に向けられた

魔物の手を切り落とした


魔物「ぐぅー!!」

ヴァルアノ「人型の魔物か…こいつらも

クズと同じ考えをしたのか…ッ!」


女性「また…あなた!」

ヴァルアノ「俺は君を助ける」

「身に受けた傷も身に受けた事のトラウマから

救ってやる」


ヴァルアノ「二度と悪い記憶を

思い出させない為に俺は君を助ける!」

女性「…ッ!」


お前は本当にそれで救いとなるのか

それが女の苦しみを引き伸ばしているだけで


何も助けになっていないかも知れないだぞ


ヴァルアノ「ハァッ!」


ヴァルアノは魔物と戦う


女性「………」


女性に写るヴァルアノの姿は女性には

こう見えた勇者と


ヴァルアノ「……こんなものか 怪我は?」

女性「大丈夫…」

ヴァルアノ「そう…なら良かった」


女性「どうして 私を…」

ヴァルアノ「救いたいんだ君を…」

女性「………」


女性「今…何が起こっているの

辺りは砂だらけで」

ヴァルアノ「ずっとあの地下にいたのか?」


女性「はい…最後に見た日の光も

忘れてしまうほどに…ずっと…あの地下に」

ヴァルアノ「なら状況も分からないのは当然か」


ヴァルアノは説明をした


女性「戦争ッ!」

ヴァルアノ「魔に対抗しているが時間は

もうないだろう 人々は魔に勝てる術はない」


女性「じゃあどうする事もできないの」

ヴァルアノ「…いや…それを避けるために」


「俺が産まれたんだ」


ーーーー


ルシス「戻ってきたな」

アストライアー「どうやら うまくいったようだ」

ヴァルアノ「すまない時間を取らせた

さあ行こう 次はアルワルズに行くぞ」


アストライアー「アルワルズ 神秘的な場と

言われている所だな」

ルシス「俺は魔だが 大丈夫なのか

そんな神秘な場に立って」


ヴァルアノ「…所詮はただの人が決めた場

どうってこともないだろう……」

ルシス「信じるぜ 兄貴」


ヴァルアノ「兄貴?」

ルシス「だから…その…お前の事だよ……兄貴…」

ヴァルアノ「俺はヴァルアノって名なんだが」


ルシス「だぁーうるせぇ! ほら兄貴行くぞ!」

ヴァルアノ「道逆だ こっちだ」

ルシス「だはぁ! 知ってるさ こっちだろ!?」


アストライアー「フン……」

女性「あなた…天の者ですね」

アストライアー「なぜ見破った?

羽は閉まっていたのだが」


女性「私は生まれつきで…分かってしまうんです」

「あのヴァルアノって人の

正体も見破ってしまったんです」


女性「これは…私がそうしたいから している

訳じゃないんです 勝手に知ってしまうんです」

アストライアー「制御できてないと…」


女性「はい…」

アストライアー「今はそれでも

次第に制御出来てくるはずだ」

「なあ…ヴァルアノは…あいつはお前を

本気で救いたいと思っている」


アストライアー「だからお前も

ヴァルアノを信じてほしい」

女性「正体を分かってしまったんです…

信じない…そう思えるはずは もうないです」


ーーーー


ヴァルアノ「…あ…君か」

ルシス「何だぁ何だぁ 昼と違って兄貴に

近付くじゃあねぇか」

ヴァルアノ「ルシス…いいんだ」


ルシス「…兄貴…」

ヴァルアノ「…名前なんだが まだ聞いてない」

女性「私…名前ないの…物心ついたとき

番号で呼ばれていた」


ヴァルアノ「…つまりは名はないと」

女性「はい……」

ヴァルアノ「ならジョセフィーナ…それでいいか」


ジョセフィーナ「……ジョセフィーナ…」

ルシス「兄貴が名前つけたぁー!」

アストライアー「反応が大げさだ」


ヴァルアノ「…泣いているのか」

ジョセフィーナ「産まれたときから…

名前なんて無くて番号で呼ばれて それで」

「売られてまた売られての繰り返しだった

希望なんてないと思ってた…でも」


ジョセフィーナ「あなたが地下から出して

名前をくれた ありがとう…」

ルシス「ありがとうってどんな意味だ」

アストライアー「感謝の言葉だ 馬鹿たれ」


ヴァルアノ「……俺はずっとこうしたかった

どん底にいる者を救う事をしたかった」

「剣で振り救うような意外なことで

こうした甲斐があったよ」


ルシス「ずっと真顔だった兄貴が笑顔にッ!」

アストライアー「ほう…笑顔もできるんだな」


ーーーーーー


ヴァルアノ「着いたな」

ルシス「全く徒歩はきついぜ」

ヴァルアノ「今や水場も砂だ

馬も見る限りだが死んでいる」

「いま馬を手に入れるのは難しい」


ルシス「ふぁぇ~」

アストライアー「お前は飛べるだろう」

ルシス「飛べるが 俺は兄貴と同じように

動くまでだからな!」


ヴァルアノ「ルシス…無理はするな

先に行って場を納めてもらっても良いんだぞ」

ルシス「俺が人間を救ってもいいってことか」

ヴァルアノ「ああ」


ルシス「俺が…人間救う……ハッ!

ヘヘッ んじゃ先に行っこようかなぁ」

アストライアー「何を考えたのやら」


ルシスは飛び先に行った


ヴァルアノ「アストライアー

先に行っても構わない」

アストライアー「ああ そうさせてもらう」


アストライアーは飛んだ


ヴァルアノ「……ッ!」

ジョセフィーナ「どうしたの…?」

ヴァルアノ「魔が来る…」


砂のしたから無数の魔が現れた


ヴァルアノ「20か そんな数では止められないぞ」


ヴァルアノは襲い来る魔の攻撃を避けつつ

ひとりひとり 斬り倒していった


ヴァルアノ「どうした? 止まってるぞ」

魔物「アリエン ニンゲン ヒトリデ

ココマデ ヤレル トハ」

魔族「覇王様にとってこいつは邪魔者

この場で仕留めるぞ!」


ヴァルアノ「覇王……グッ…ァァア…ッ!」


ヴァルアノは頭を押さえる


ヴァルアノ「なんだ…何が…ッ!」

魔族「仕留めるなら…今だ 行けぇ!!」

ヴァルアノ「…ッ!」


ヴァルアノは無数の剣 槍に刺された


ジョセフィーナ「そんなぁ!!」

魔族「やった…やったぞ!!」

魔物「コレデ ジャマモノハ イナイィー!!」


魔物や魔族はヴァルアノを串刺しにした

体全体に刺され ヴァルアノは

ピクとも動かなかった



魔族「女…」

魔物「オンナ! オンナダァ!」

魔族「こいつの妻か何かだ ここで犯してやろう」


ジョセフィーナは伸ばされる手のひらをみて

今まで見てきた過去を思いだした


ジョセフィーナ「また…こうなるの……

また私は次から次に繰り返されるの…!」

「いやだ…もう嫌だ……助けて…誰か…助けて…」


ジョセフィーナ「誰か助けてぇー!!」

ヴァルアノ「グアアアアアアア!!!!」


串刺しにされていた

ヴァルアノは叫びをあげる


魔族「まだ生きてッ!」


すると炎がヴァルアノを包んだ


ヴァルアノ「ガアアアアァァァァ!!!」


辺りに炎が散る


魔物「コイツ ニンゲン ジャナイ!!」

魔族「魔族か!?いやだがこいつから

感じるの気は人だ 何者なんだお前はッ!?」

ヴァルアノ「離れろオオッ!!」


ヴァルアノは剣を振ると 風を斬りそこから

炎が現れ 辺りの魔を灰にした


ヴァルアノ「ハァァァ……」


ヴァルアノは かすれた声で深呼吸をする

するとヴァルアノの身にまとった

炎は消えて行く


ジョセフィーナ「ヴァルアノ…?」

ヴァルアノ「大丈夫だ…心配をさせたな」


ジョセフィーナ「やっぱり…あなたは……」

ヴァルアノ「行こう この事態を起こした

魔はわかった… 覇王を討つ!」


ーーーーーー


ルシス「お、兄貴遅かったな

もう獲物は残ってないからな」

ヴァルアノ「ああ少しは楽になった ありがとう」

ルシス「よしゃあ 兄貴に誉められたぜぇ!」


ラストライアー「お前なんかあったか」

ヴァルアノ「この事態を起こした者がわかった」

ルシス「お!そいつは誰なんすか?」


ヴァルアノ「覇王だ」

ラストライアー「なに!?」

ルシス「あ、兄貴冗談でもそれは」


ラストライアー「ああ 冗談がすぎるぞ」

ヴァルアノ「いや確かに俺は聞いた

俺は覇王にとって邪魔な者だと!」

ルシス「やばい…これはやばい!」


ラストライアー「覇王 ついに動き出したか」

ヴァルアノ「…さあ次に行こう」

ルシス「兄貴…俺は覇王を相手にできない」


ラストライアー「ここまで来て何を今さら!」

ヴァルアノ「構わない覇王と戦えばお前の場は

無くなる …お前との旅はここまでにしよう」

ルシス「兄貴……またどこかで」


ルシスはその場を去った


ラストライアー「あっけないものよ…」

ヴァルアノ「さて行こう 覇王を討つ」


ーーーーー


魔族「傷を負った…我らの元の者か!」

生き残り魔族「はっ覇王様!」

覇王「返り討ちか」


生き残り魔族「申し訳ないです

慢心に駆られなければこんな目には!」

覇王「………」

生き残りの魔族「本当にすみませんでした!」


覇王「構わん」

魔族「覇王様 どこへ?」

覇王「俺は行く 人間界へと」


魔族「しかし覇王様が手間をかける必要は!」

覇王「父と同じく俺は強いやつと戦いたい

そのためにこの座を継いだ そしていま」

「それが叶おうとしているのかもしれないと

いうのに じっとしてられるか!」


魔族「覇王様…しかし!」

覇王「皆出るぞ! 支度を始めろ!」


「「「ハッ!!」」」


ーーーーー


ラストライアー「…ッ!」

ヴァルアノ「どうした?」

ラストライアー「何か強い力が来ている」


ジョセフィーナ「…ッ! 覇王!!」


禍禍しい気の光と共に門が現れた

そして開いた瞬間 黒い大きな影が

漏れるように波のように出てくる


それは魔物や魔族だった

一瞬にして闇に包み込み光は失った

ラストライアーとジョセフィーナとは

バラバラになってしまう


そしてヴァルアノに襲いかかってくる


ヴァルアノ「分断されてしまった…

だが守ってくれるだろうジョセフィーナを」

「貴様ら覇王を…覇王出せ!!」


………


ルシス「兄貴…本当に覇王を」

「俺は魔界産まれの魔族…覇王に手を出せば

俺も家族も何をされるかわからない…」


ルシス「本当にすまない…兄貴 …ッ!」


ルシスに向かって剣が飛んでくる

それを避けると剣は木に刺さった


ルシス「この剣は…ラストライアー

天使であるお前が魔を 俺を呼ぶなんてな…」

「たぁく…わぁったよ やってみるさ!」


そしてルシスは闇に包まれた

場に向かった


……


ヴァルアノ「どうした 俺は人間だッ!

何を遠慮している!?」

「他の人間に殺ったようにし

俺を殺してみろ切り裂いてみせろ!!」


魔族「うっ…」

魔物「ク…」

ヴァルアノ「今まで人間を上から見てきた

魔達がこんなに震えてしまうとはな」


ヴァルアノ「震え怖じけ付こうとも

許しはしない…人の敵である限り!」


ヴァルアノは斬り続けた


そしてどこからか剣が来る

その剣はヴァルアノの剣を止めた


ヴァルアノ「…ッ!」

覇王「…お前が邪魔をするやつか」

ヴァルアノ「覇王は…お前か」


覇王「いかにも覇王はこの俺だ」

ヴァルアノ「自ら来るとはな」

覇王「俺は強者と戦いたい ただそれのみ」


ヴァルアノ「ならば来るがいい」

覇王「…フンッ!」

ヴァルアノ「ッ!」


覇王は止めた剣をそのまま

ヴァルアノに向けて振った


そしてヴァルアノは避ける


覇王「ほう よい反射力だ …だが」


ヴァルアノは後ろから斬りかかる

敵に隙をみせてしまう

その瞬間斬りかかろうとした


魔達は吹き飛ばされる


覇王「ほう…」

ルシス「兄貴無事か!?」

ヴァルアノ「来ると思ってたさ」


ルシス「兄貴…って覇王!?」

覇王「人にして魔を味方とするか

どんな契約でどんなイケニエをやったことやら」

ルシス「ただ自分の意思で兄貴と戦いたい

そう思って 戦ってるだけだ」


覇王「つまりは契約なしと…バカめ」

ルシス「バ…バカ? どういう意味だ」

覇王「契約なしで人と組むのは処罰に値する」


ルシス「クッ!」

覇王「まあいい…この覇王が直々に

二人に処刑を言い渡そう!!」


……


ルシス「ガハァ!」

覇王「魂を食らう者よ…そんなものか」

ルシス「…あ…にき…」


覇王「フン…死ね!」


振り下げた覇王の剣は吹き飛ばされる


覇王「クッ!」

ヴァルアノ「ルシス下がれ」

ルシス「兄貴…」


ヴァルアノ「そんな傷では

まともに戦えないだろ 早く下がれ」

ルシス「……」


覇王「…アッハハハハハハ」

「この剣を…覇王から離すとは やるなぁ!」

ヴァルアノ「なぜ誉めるただ

振り下げた剣を弾いただけだ」


覇王「だろうな…ああそうだなあ

だが剣をこの手から離した

「それはお前が始めてだからな!」


覇王は地に刺さった剣を抜く


覇王「さあ 二戦目だ!」


……


覇王「ガハァ!」

ヴァルアノ「…トドメだなッ!」


ヴァルアノは剣を振り下げた

しかしその横から振られた剣に

ヴァルアノは斬られた


ヴァルアノ「ウグッ!」

覇王「調子に乗るなよ…ただ貴様にあわせて

戦ったまでこれからだぞ 手加減はしない!」


ヴァルアノ「ガハッ!ガハァッ!」


ヴァルアノは血を吐く


覇王「立て 早く立て!」


覇王はヴァルアノを蹴りあげる


ヴァルアノ「ガァ…ッ!」

覇王「人がひとりで何人も

魔の部下を殺したと聞くから」

「期待したが……一発斬られてこうだとはな

しょせん人は人なんだ 斬られて それで終わり」


覇王「……弱者め!」

ヴァルアノ「…ッ!」


ーーーーー(ヴァルアノの過去)


父「頼む子供だけは!」

???「どけぇ!」

父「ガァ!」


???「貴様さえ 貴様さえ産まれてなければ!」


強大な魔など産まれては来なかったんだ

こんな弱者なガキごときで魔は生まれた!


……


母「ヴァルアノ…どうか生き延びて」

ヴァルアノ「お母さん…」

追っ手「まだ近くにいる 探せ!」


母「私が引き付ける その隙に早く!」

ヴァルアノ「でも!」

母「早く行って!」


ヴァルアノは走った 森の中知らぬ道を

ただがむしゃらに走る

長い草へ抜けるがそこは崖だった

ヴァルアノは崖に気づかす 落ちていった


ヴァルアノ「……え」


…………


ヴァルアノ「う…うう… ここは…」

老婆「目が覚めたかい

君は流れ川に倒れていたんだよ」

「運よく木にひっかがって

どうにかなっていたが」


老婆「お父さん お母さんは?」

ヴァルアノ「……わからない」

老婆「じゃあ名前は」


ヴァルアノ「…わからない覚えてない」

老婆「そうか…困ったねぇ」


貴様さえ 貴様さえ産まれてなければ!


ヴァルアノ生き延びて…


ヴァルアノ「…いや思い出した」


ヴァルアノ…それが名前


………


ーーーーーー現在


ヴァルアノ「グググ…ァァアアアアア!!!」

覇王「なんだ?」

ヴァルアノ「グアアアアアアアー!!!!」


ヴァルアノは炎を身にまとう

そして傷を癒していった


ヴァルアノ「……だからだ…俺が産まれた」

覇王「なに?」

ヴァルアノ「俺が産まれた時 強大な魔も

産まれた だから俺が倒さなければならない!」


覇王「フン…人が炎を身にまとう…か…

その言葉も気になる ただの人ではないようだ」

「少しばかり興味が湧いた…

瀕死にして生け捕りにしょう」


ヴァルアノ「ァアアアアアアアアー!!!!」


………


覇王「グッ…なぜ俺より強いだと!

まずいまだ倒れるわけにはッ!」

「魔界の扉を開け 撤退するぞ!!」


ヴァルアノ「ニガサナイ…魔を倒さなければ

ならないッ! だから貴様を!!」


門は開かれるそして

魔物、魔族達は撤退を始めた

その光景は黒い闇だった


その闇にかすかな炎が動く …魔を追うように


ヴァルアノ「覇王ォォォオオオオオ!!!」


ヴァルアノは魔界へと入ってしまう


ラストライアー「ヴァルアノか あのバカめ!」

ジョセフィーナ「追いましょうヴァルアノ様を」

ラストライアー「なに!?」


ジョセフィーナ「ヴァルアノ様は

まだ散ってはなりません!」


…………


ヴァルアノ「覇王…追い詰めたぞ!」

覇王「追い詰めた…それは我々も同じだ!」


ヴァルアノの周りに魔が囲む


ヴァルアノ「…無駄だいくら来ようがッ!」

覇王「自分の身を見ろ バカめ」

ヴァルアノ「血?」


覇王「そう血だ 血により魔界中の魔がお前を

喰らいに無数で襲うだろう!」

ヴァルアノ「ならば全て斬ろう…そして

この地をッ! 魔界を滅ぼそう!!」

覇王「面白い…面白いぞ炎の人間!

ならばやってみせろ!」


覇王は指をならす

そして一斉にヴァルアノに襲いかかる


ヴァルアノ「ウッグァァアー!!」


ヴァルアノは風を斬り

そして炎で周りの魔を斬る


ヴァルアノ「うおおおおおお!!!!」


貴様さえ 貴様さえ産まれてなければ!


背中を斬られる


ヴァルアノ「ガァッ! くぅ…ハァッ!!」


こんな弱者なガキごときで魔は生まれた!


そして腹を刺される


ヴァルアノ「グフッ…!」


強大な魔など産まれては来なかったんだ

お前が産まれなけれて来なければ!


覇王「どんな力を持とう人は

数には勝てないのだよ!」


覇王は隙をつき ヴァルアノの心臓を刺した


ヴァルアノ「グッ…ア…アアッ!!」


ヴァルアノは魔界の地に倒れた


魔物「肉! 人の肉を!!」

魔族「血を! 人の血を!!」

覇王「待て!」

「こいつはここまでやれたんだ

墓標は建てておくべきだろう」


ヴァルアノ「う…ぁぁ…」

覇王「まだ息が…だがもう持たないだろう」


ヴァルアノ生き延びて…


ヴァルアノ「が…ぁぁ…」

魔物「足掻け足掻け」

魔族「苦しみの声をあげよ!」


覇王「次は脳を潰せば終わりだなぁ!」

ラストライアー「待て!」


魔族「ひぃ 天族!!」

魔物「ニゲロォー!」

覇王「…こいつ天族まで支えさせたのか」


ジョセフィーナ「ヴァルアノ様 ヴァルアノ様!」

覇王「そいつはどういうわけか死なないのだよ

心臓を刺してもな 普通の人ならば即死だが」


ラストライアー「…ッ! 貴様!!」

ジョセフィーナ「ヴァルアノ様!!」

ヴァルアノ「は…は…う…え…」


ジョセフィーナ「え…」

ヴァルアノ「あ…の…ひ…か…ら…

さ…び…し…かった……こ…わ…かった…」


覇王「話す余裕もあるとは……」

ジョセフィーナ「……まだ…

まだ頑張れる ヴァルアノ?」

ヴァルアノ「は…は…うえ…?」


ジョセフィーナは胸に手を置く

そして炎が二人を包んだ


ラストライアー「何をしてッ!」

覇王「自爆か? 面白い」


ヴァルアノ「自爆何かじゃないさ」

覇王「フン しぶといやつめ

もう飽きた…終わらそう」

ヴァルアノ「ああ終わらそうか」


ラストライアー「ヴァルアノ?

ジョセフィーナは!」

ヴァルアノ「ふたつがひとつになった

まだ詳しくはわからないが」

「俺の血族に関わりがあるのには変わりないな」


ヴァルアノ「…覇王…いいな?」

覇王「こい…炎の人間」


ヴァルアノ「うおおおおおおー!!」

覇王「ハァァァアアアアアー!!!!」

………


覇王「なぁ…!」


覇王の剣はヴァルアノによりふたつに斬られる


覇王「これが負けか…さあ斬れ!」

ヴァルアノ「…覇王」


「……………」


ヴァルアノ「覇王名は何と言う?」

覇王「…ソテイラだ」

ヴァルアノ「フン…その目にふさわしい名だ」


ヴァルアノ「ソテイラ…その目は

闇となるか光となるかお前次第だ」

「またいずれ会えるだろう」


ラストライアー「ヴァルアノ 門が閉まる!」

ヴァルアノ「急ごう!」

覇王「ま、待て!」


覇王の呼び止めに気付かず

ヴァルアノ、ラストライアーは

門へ向かっていった


…………


ヴァルアノ「クッ…間に合わないこのままでは

魔界に閉じ込められる!」


……ありがとう


ヴァルアノ「なに!?」


ジョセフィーナはヴァルアノの体から

出てくる そう同化を解いたのだ


そしてヴァルアノを出口に

目一杯に押した


そしてヴァルアノは門から出ることに成功した


ヴァルアノ「ダメだお前が

いなくては意味がない!」

ラストライアー「ジョセフィーナ!!」


ヴァルアノとラストライアーは

閉まりつつある門を押すが

二人では押しきれなかった


かすかに隙間から見える姿


ジョセフィーナ「ありがとうヴァルアノ…いや」


「炎の騎士様」


そして魔界の門は閉められた


ラストライアー「クッ…ジョセフィーナ……」

ヴァルアノ「ジョセフィーナ…ッ!」


ヴァルアノは閉まった門に寄りかかり

ずるずると崩れる


ヴァルアノ「ジョセフィーナアアァァー!!」

ラストライアー「すまないヴァルアノ

私が不甲斐ないばかりに こんな…こんな!」


ラストライアー「ヴァルアノ…私はどうなって」

ヴァルアノ「羽が…散ってる!」

ラストライアー「そんな羽が」


ヴァルアノ「堕天化か…ラストライアー

お前はそんなではない 考え直せ」

ラストライアー「許せジョセフィーナ

私のせいだ 羽を持ってなお人を救えなかった」


ヴァルアノ「剣が黒くッ!」

ラストライアー「ダメだ私はダメな天使だ」

「許してくれ…許してくれぇー!!!」


フラフラとなりながらも

ラストライアーは飛び去った


ヴァルアノ「待てラストライアー!!!」


………


その後 魔と人の戦争は終えた

そしてヴァルアノの事はすぐに

世界中に広まり 英雄となった


しかし一部では魔、天、を使って戦う

そんなのは引きようだと

主犯はヴァルアノだと


言う者が続々と現れた

ヴァルアノに汚名を着せようとする者に

耐えきれなくなった者達は


ヴァルアノの為 人と人との争いを始めた

のちにこれもヴァルアノが起こした者と

汚名を着せられた


だがヴァルアノはもうどこにもいなかった

英雄と称号を与えられた日から

ヴァルアノはずっと…


その日からずっと……


………


ヴァルアノ「人とは愚かだ…そうと思わないか」

???「意思には逆らえん仕方ない事だ」

ヴァルアノ「それで会いに来たのはな

頼みがあって来たんだ」


???「言ってみろ」

ヴァルアノ「その人と人の争いを二度と

起こさないために止めるために必要なことだ…」


「人間界に魔物を出現させてほしい 魔王よ」


ーーーーーー

2020

手直し 6月6日(土)

手直し6月13日(土)

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