自己中な人と、どうにも仲良く出来ません。

人は誰しも、自己中心的な面があるものです。

前にちらっと、ヨセフの話をしましたね。

平凡な羊飼いの末息子だった彼は、

父親にヒイキされて兄に妬まれていたんですが

ヨセフは自己中心的だったので、

それに気づかず、兄に憎まれるようなことばかりしていました。

そのせいで、兄に命を狙われたりします。


あなたが友だちを自己中心的だと思うようになったのは、

友だちよりあなたが少しばかり、大人だからかもしれません。

ヨセフは自分が兄たちに妬まれていることを知らなかったので

墓穴を掘ってしまいますが、

あなたはそうじゃない。

その意味では、ヨセフよりも賢いと言えましょう。


ヨセフは、自己中心的な自分から脱却して

一国の将来を任されるほどになりました。

それは、自分でそうだと気づいたからです。


「それって、自己中だよ」って

忠告するのは、友人としてのつとめです。

そういうふうに忠告することで、

自分自身もまた、反省材料になるかもしれません。


だいじなのは、自分ひとりだけでは

幸せになれないってこと。

忠告しないという選択肢を選ぶ考えは

自分さえ良ければ、という

それこそ自己中な考え方なのです。


ヨセフは、忠告する人がいなかったため

奴隷になってしまいました。

その後、奇蹟の逆転劇、

思いも寄らない下克上が

ヨセフを待っています。


自己中心的な自分を改め、

すなおに、客観的に自分を観察する。

そうすることで、成長することも出来ます。

思いがけず、素敵なことも起こるでしょう。


いつもいつも他人を優先しても

幸せにはなれないのですから、

なにごともバランスが肝要ですね。

他人を自己中な人だと認識する以上、

自分は他人の幸せが

いちばんだと考えているのかもしれませんが

自分がいるから、他人も存在できる。


自己中な人に助言しつつ、

自分も他人に干渉しすぎないよう

こころがけてみるのも

ひとつのやり方かもしれません。



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