第39話 攫われた2人

 朝起きるとぐったりとしたきゅうを咥えてエレメントカワウソが戻って来た。


「きゅう!きゅう!」

「ヨウカ、すぐに起きてくれ!」


「何、ですか?」


 ヨウカは半分寝ている。


「きゅう!」


 エレメントカワウソがヨウカに水をかけた。


「ひゃ!」

「きゅう!きゅう!」


「ええ!あかりとユキナが攫われたそうです!」

「きゅうきゅう!」

「匂いで探すと言っています」


「すぐに行く!」

「動けるエレメントカワウソすべてを連れて行く!」

「はい!」


 村の防衛力は下がるが、すでに2人は危機を迎えている。

 救出が最優先だ。

 

 俺はヨウカをおんぶしてすぐに日本に向かった。

 エレメントカワウソは後から追いかけてくるだろう。




【A市】


 俺はすぐ大河さんに連絡した。


『どうした?』

「ユキナとあかりが攫われました!」

『……分かった。よく聞け。市長は犯罪の容疑がかけられ、捜査が始まっている。市の冒険者もグルの可能性がある。警察も市の職員も危険だ。俺は今別の市にいる。すぐに向かう』

「分かりました!」


『それとだ、捜査班の知り合いにすぐ動いてもらう!だが半日はかかるだろう!』

「分かりました!一旦切ります」

『おい待て!無茶はやめ』


 俺は通話を切り、魔道スマホの電源を切った。

 この市全体を信頼できない。

 警察も冒険者もギルドも駄目。


「ヨウカ、市長の家に行く」

「はい!」


 俺はヨウカをおんぶして走った。

 市長の家なら知っている。

 狭い街でそういう情報は自然と入って来る。

 

 有名な人間の家は知っている。

 俺はヨウカをおんぶして走った。





【市長・小池太一視点】


 やっとユキナを手に入れた。

 ワシはレディーキラーをたっぷりと漬け込んだタイツを着せた。


 いい体だ。

 きれいでシミの無い肌、潤いがある。

 ぐふふふ、たっぷり漬け込んで狂わせる。


 これから他の市に行って冒険者を奪いに行く。

 休むわけにはいかんが、それがワシを更に興奮させる。

 帰って来る頃にはユキナが仕上がっている。

 そう考えるとたまらん!


「おい!貴様!カザネとユキナにレディーキラーを20本ずつ飲ませるのだ!明日の朝までにだ」

「はい」

「手を出すなよ!ワシの女だ!」

「はい」


「それと体にもたっぷりと塗り込んでおけ!」

「分かっています」

「手を出すなよ!」

「分かっています」



 戻ってきてから楽しむ。

 一カ月は地下室に籠ってもいい。

 ぐふふふふふふふ。

 ワシは笑いながら地下室を出た。




【二重陣視点】


 俺は東山あかりを家に持ち帰り、地下室に拘束した。


「東山あかり、目を覚ましたか」

「ここ、は?」

「安心しろ、体は治してある」


 あかりが動こうとすると鎖がジャラジャラと音を立てる。


「出して、下さい」

「おいおい!出すと思うか?」

「こんなの、駄目!」


「素の話し方に戻ったか。余裕がないみたいだな」

「出して!」


「怒るなよ、きれいな顔が台無しだぜ。お前はこのA市で評判の美人だ。もったいない」

「はあ、はあ」


「体が熱いか?そうだよなあ!薬をたっぷりレディーキラーを塗られたんだ。俺はこの日の為に色々と考えた。借金漬けにして逃げ場が無くした上で体を売るように仕向けてからお前を見て楽しむか、それともお前の大事な両親を攫って楽しむ手もあった。だが俺は優しい。お前だけで済ませてやる」


「お父さんとお母さんは駄目!」

「お!攫って欲しいか?いいぜ!両親が見ている前でお前を女にしてやる。最高だろうなあ!穢れを知らないようなお前を真っ黒に染め上げて、気持ちいい事を教えて調教してやる!大好きなお父さんとお母さんに見てもらいながら初めてを経験して大人になる所を見せてやれる。お前が女になっていく顔を見てもらいながらだ!はははははは!」


「やめて!お父さんとお父さんに酷いことしないで!」

「はははは、悲しい顔をするな。そうだなあ。このレディーキラーを飲んだら俺の考えが変わるかもしれないぜ」


 俺はあかりの目の前にレディーキラーを出す。


「……」

「そうか、お母さんとお父さんに見て欲しいか。はははははは」

「やめて!」


 白いあかりを黒く染め上げる。

 最高だ。


 もう逃げられない。

 お前は俺が貰う。

 安心しろ、子供が出来ないように避妊はしてやる。

 何度も何度も楽しんで楽しんでおかしくしてやるよ。


 やっとだ。

 やっと手に入った。



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