カクヨムバトル
レスポンド
第1話
カクヨム歴50909年登場人物A氏はカクヨム上に一つのエピソードを投稿した。その内容は───
「ええどうもみなさんこんにちは、もしあなたが夜読んでいるならこんばんはかな、まあどっちでもいいのだけれど、なぜ自分がこんな小説を投稿したかって?──それはまったく君たち自身がよくよく承知のことと思うけどなぁ……僕がいまどんな状態で書いているか君たちもむろん無自覚なわけじゃないだろう、ある者は遠方から覗き僕のことを狙撃銃で仕留めようと狙っているし、またある者はその瞬間を撮影しようと道端でカメラを構えている、じっと立ったまま今にも録画ボタンを押すか押さないか……獲物をいたぶる猫のような残酷な立場に身を預けながら……いや、既に押しているのかもしれない。だから自分があるけば彼らはまるで太陽に追いすがる
そして、その一つ一つが、『今のお前の考えていることはよぅく分かっているのだぞ、お前は一旦見逃したものの、すぐにそれが気掛かりとなって引き返した、その心理は、お前がここでいちいち繰り返すまでもなく、ここにいる皆が自分の心臓を内側から舐め回したようにすでに理解しているのだ』そんなことを語りかけてくるように感じ、下を向いて取りにいきつつ遠方からの射撃をかわしながらこう思った。
「あーもう、まったく世の中めちゃくちゃだ!」
頭の中だけで思ったつもりだったものの、もしかすると声に出てしまったかもしれない。ふと、中世の西洋の都市が糞尿まみれだった理由が分かったような気がした。」
A氏はその続きにこう書き記している。
「以上の一部始終の最中にありながら、自分は手元の端末にいちいちその場面を書き写すようにしてこのエピソードを記した。──こうして駅の裏側の小さなベンチに座って難を逃れている今も、ただならない戦闘的状況の中に投げ込まれている。住宅地の上には輪を描くようにカラスが飛び、その向こうの空は、まるで網で囲い込んだように街の上に横たわっている。」
第二話ではカクヨム歴についての少々の補足とB氏の投稿が語られるだろう。たぶん、それに合わせて、もうちょっとSFバトルの内相にも踏み入ることになるにちがいない。
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