#21

二十七時ベランダに出る

煮詰まったアイディアにけりを付けるとタバコに火を付けて

青白い煙と共に脳内の引き出しから何かが抜けていく

新しく空いた引き出しにふっと浮かんだアイディアを詰めていく

眠い目を擦ったらまた作業部屋へ



振り出しに戻る日々に嫌気を覚える

同じ様な朝が来てまた繰り返しの毎日

いつもの自分の行動の是非を問うて頭を振る

カフェインが抜けない身体

糖分を抜いた身体

音楽が止まない脳内



凍える冬を耐え忍ぶ

そんなわけではないが

どの季節も基本的に好きで嫌いな季節がない

あの人のことを思い出す

楽しかった輝かしい日々を…



深酒したわけでもないのに寝坊が続く

金縛りに合う夜も怖くない

肉体的疲労だと頭が理解している

震えるほどの寒気もきっと冬の夜だから

挫けそうな昼でもタイピング

悴んだ手を温めて…



しばらく思考が止まらずに慌てるように手を動かす

考えが纏まらなくても止まらずに…

不可思議な体験をしたら…

目を背けない

また明日も…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る