#3
あの公園には大きな木がある
そこを訪れた彼はもういない
「消えてしまいたい」が彼の口癖だった
いつも失うことを恐れていた彼らしくない言葉だった
過去を吐き捨てろ 縋る必要のない栄光 未練や過ち…
あの家には大きなベッドがあった
いつも独りだった彼はもういない
「0か100だけが人生だ」と極論を口にしていた
彼らしい言葉が今も耳に残っている
冷たい青を撫でて熱がないことに気付く
その魂 その熱は今何処へ…
取り戻す旅は始まったばかり
行く先も宛もない最後の旅へ向けて
白い部屋で目覚めた彼はもういない
今も何処かで…
再会を願って筆を執るよ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。